じじぃの「ピッグペン・自分自身の悪臭が気にならない人たち!心を操る寄生生物」

Peanuts - A Clean Sweep

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=-gluWf8ZtlU

Pig-Pen is known as the dirty character

『心を操る寄生生物 感情から文化・社会まで』

キャスリン・マコーリフ/著、西田美緒子/訳 インターシフト 2017年発行

第9章 嫌悪と進化 より

気分障害の背景

嫌悪の話には個性もまた別の要素をつけ加える。スヌーピーの漫画に登場する ピッグペンに似た実在の人物を思い浮かべられる人は多いだろう。汚れたものも、台所のカウンターに放置された2日前のピザも、自分自身の悪臭も、ほとんど気にならない人たちだ。その対極には、1日に3回シャワーを浴び、殺菌ティッシュを手放さず、共同トイレは絶対に使わないという潔癖症の人がいる。
ヴァレリー・カーティスの考えでは、人はみなこの極端のあいだのどこに位置するかを決めるさまざまな遺伝子を両親から受け継いでおり、さらに、血と内臓、病気の人、病気を媒介する昆虫など、一般的な嫌悪の対象のどの範疇をどれだけ嫌いかまで、遺伝的な影響を受けている。
嫌悪感が弱すぎても強すぎても不利益になることがあるので、適切な範囲の両端から外れた人は遺伝子ポールから除外されていくと考えられる。たとえばピッグペンがそのまま成長しておとなになったような人は、感染症にかかりやすく、息も臭ければ脇の下からも悪臭が漂い、髪の毛にシラミがたかっているとあって、パートナーは寄りつきそうもない。その逆で何にでもすぐ嫌悪を感じてしまう人は、貴重なタンパク源からも顔をそむけることがあって食糧難の時代には不利だし、強迫神経症にかかる危険性もある。強迫神経症の半数の症例では、病原体のことが頭から離れず、過剰なまでに掃除をしないと気が済まない。そのような人たちは性行為の肉体的な親密さと汚らしい流動体の交換に我慢できないことがあるので、遺伝子を次世代に残す可能性はさらに減ってしまう。

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どうでもいい、じじぃの日記。
キャスリン・マコーリフ著『心を操る寄生生物 感情から文化・社会まで』という本によれば「嫌悪」の感じやすさは、男性より女性のほうが強いのだそうだ。
それは子どもを感染から守るという負担を負っているから。そのため女性のほうが強迫神経症、社会不安、恐怖症、気分障害にもかかりやすいという。
テレビで英国王室の人種差別について報道があった。
「ヘンリー王子とメーガン妃は3月7日放映された米テレビのインタビューで、アーチー君の妊娠中に王室メンバーから子どもの肌の色を懸念する人種差別的な発言をされ、メーガン妃が自殺を考えたと打ち明けていた」
この本で、白人の黒人差別で一番ひどいのは、プールで黒人と一緒に泳ぐことだとか。
潜在的に白人は「黒」というものから、ゴミだとか排泄物とか汚れたイメージを持っている。
米国の南部の一部ではプールの使用が時間で決められていて、黒人が使用した後はプールの水を入れ替えしたりしているのだとか。
オリンピックの水泳競技に黒人が見えないのも、この差別と関係があるのかもしれません。
今は一人でも生きられるが、昔は「嫌悪」が村八分の対象になり、「嫌悪」は「死」を意味していたのだとか。
まあ、私にも気づいていない偏見があるかもしれません。