じじぃの「韜光養晦を捨てた習近平・コロナ禍で先鋭化する米中新冷戦!報道1930」

【映画 予告編】 戦狼/ウルフ・オブ・ウォー

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=OZvlk4BpC-I

戦狼/ウルフ・オブ・ウォー

中国の「戦狼」外交官、戦闘モードに入る

2020年5月20日 WSJ
中国政府が世界で影響力の強化をはかるなか、外務省は攻撃的姿勢をエスカレート
https://jp.wsj.com/articles/SB10571912443155804525404586395022988049988

報道1930

2020年6月2日 BS-TBS
【キャスター】出水麻衣、松原耕二 【コメンテーター】堤伸輔 【ゲスト】宮本雄二(元駐中国大使)、中林美恵子早稲田大学教授)、倉持仁(インターパーク倉持呼吸器内科院長)
コロナ禍で先鋭化する米中新冷戦 全米に暴動拡大 トランプ氏対応と分断深刻化 香港をめぐり対立激化 米中首脳の思惑 どこへ向かう?

コロナ禍で先鋭化する米中新冷戦

一国二制度を揺るがす「香港国家安全法」
中国が香港に対して発令しようとしているのが、国家安全法。
中国で作った法律を香港で適用する場合、香港政府の立法会での決議が必要だが、今回の法案は中国政府が直接香港市民を取り締まることができる。
取り締まる内容は、国家分裂、政権転覆、テロ活動、外国政府の干渉など。
法律が適用されているかどうかを監視するために、中国は香港に出先期間を設置することもありうる。
●香港・民主派と親中派 それぞれの思い
リー・ジーイン(ジミー・ライ・チーイン )・・・中国広州市で生まれた香港の起業家であり、その祖先の家は中国広東省仏山市順徳区にある。ジョルダーノ、香港アップルデイリー、ユーメディアの創立者であり、香港に永住権を持ち、英国市民パスポートと中華民国のパスポートの両方を持っている。
ジミーライは、「これまでの中で今は最も厳しい状況です、だからと言って諦めません、自由と法の支配を失ったら我々は全てを失います、だから戦わなければならないのです」と語る。
自身もデモ活動に最前線で参加し、幾度となく拘束されてきた。
「香港国家安全法」の制定方針の採択で、経済界への打撃を懸念している。
ジミーライは、「香港は中国のようになり、汚職がはびこるでしょう」と語る。
事実上「一国一制度」ともなりかねない香港。
これまで「一国二制度」で維持されてきた世界経済における香港の地位が失われかねないと危惧している。
米国・トランプ大統領は、「中国は香港の自治を守るという世界との約束を破った、私は香港を特別扱いする政策を見直す手続きを始めるよう指示しているところだ」と語る。
「国家安全法」の制定方針を採択した中国を非難し、これまで香港に認めてきた関税や渡航などの優遇措置を見直すと表明。
香港の親中派・鍾國斌議員は、議員の立場から長引くデモを収束させるには、中国の力を借りてでも「国家安全法」が必要だったと語る。
●米中新冷戦 トランプと習の戦略と思惑
中林美恵子、「香港についてはトランプ大統領個人としては、人権とか民主主義を声高に唱える対象ではないと言われている、どちらかというと選挙の方が大事。ただし、米国国民からみると香港の様子は連日報道されてきたし、民主主義というものは米国人をひとつにまとめる唯一の大きな基軸になっている、それを知っている国民たちが香港をみてどう思うかというのは明らかなわけで、それが中国の心証を悪くしている」
●先鋭化する米中新冷戦と世界の行方
中林美恵子、「この中でトランプ大統領は対立軸を作っていくこと。つまり敵を作ることによって、味方を結束させたりそういった方法をとることになる、その恰好のターゲットは中国になろうかと思う、従って中国が分かっていれば、少し譲歩するようなところを見せていかないと、どんどん緊張が高まっていくことになる」
https://www.bs-tbs.co.jp/houdou1930/

夕刊フジ』 2020年6月1日発行

【新型コロナと米中新冷戦】中国の“常軌を逸した言動”が容易に理解できる 北京大教授の注目論文「全面的な対立に向かう」

北京大学国際関係学院の王緝思教授の論文「新型コロナウイルス流行下の米中関係」は、現在の米中関係に関する必読の論考だ。そこには、歴史上最悪の状況にある米中関係について、「中米両国は全面的な競争から全面的な対立に向かう」と率直に記述されている。以下は、その注目点だ。
 (1)41年間の中米国交の歴史の中で、私たちの米国に対する不信と反感は過去に例がないほど高まっている。
 (2)今後、中米関係における矛盾は続き、日増しに緊張が高まるだろう。妥協する余地と引き返す可能性はますます少なくなる。中米両国は全面的な競争から全面的な対立に向かい、いわゆる「トゥキディデスの罠(=既存の覇権国と新たに台頭する大国が戦争に至る罠)」に陥る可能性を排除することができない。
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 (7)米国が対中政策を大きく転換し、中国がそれを認識して戦略、考え方、具体策を変更し、競争、闘争の方向へ断固としてかじを切ったことをこれら全てが明らかにしている。米国に対する幻想を捨て去り、非常に危険な挑戦に対する備えを行い、恐れず、巧みに戦い、競争意識を高めなければならない。

ここには、鄧小平の「韜光養晦(=爪を隠し、チャンスを待つ戦術)」を完全に捨てて、米国と本格的に対決するという中国の決意が満ち満ちている。米中新冷戦の時代に入ったのだ。

この論文を読むと、新型コロナ禍に伴う中国側の沖縄県尖閣諸島周辺や南シナ海での強圧的な振る舞い、中国に感謝しろという不遜な「感恩外交」、軍拡の継続など、中国の常軌を逸した言動が容易に理解できるのだ。