じじぃの「科学・芸術_984_中国でいま何が・半導体チップはアメリカが強い」

【海外の反応】「日本は本当に恐ろしい民族だ」 ノーベル賞の受賞ラッシュに中国が・・

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https://www.youtube.com/watch?v=SFKRE8Ni8uU

半導体製造装置メーカー売上高ランキング・トップ15

2017年の半導体製造装置メーカーランキング - 日本勢トップはTEL

2018/04/27 マイナビニュース
2017年の順位は、前年と上位勢に変化はないものの、2016年10位であった中ASM Pacific Technologyと同11位の日立国際電気が、13位のディスコと14位の米Kulicke & Soffaがそれぞれ順位を入れ替わる結果となった。
また、3D NAND製造に必須のエッチング装置やCVD装置を一手に供給するLam Researchや日立国際電気が50%近く、もしくはそれ以上の成長率を達成した一方で、洗浄装置大手のスクリーンや日立ハイテクノロジーズの2社のみがトップ15社のなかで1桁の成長率に留まった。
https://news.mynavi.jp/article/20180427-622962/

『中国でいま何が起きているのか』

邱海涛/著 徳間書店 2019年発行

米中新冷戦の正体と行方 より

中国は5G優位でもチップ製造の次元が低い

5Gの米中競争について、よく中国が優位だとする説が流れている。そして、それを証明するかのようないろいろなデータが出ている。
たとえば、次のような新聞記事がある(「産経新聞」2019年5月3日付)。
5Gの基地局などのRANと呼ばれる設備(信号発射設備と思えばいい=筆者注)で、華為の世界シェアは31%と首位。これに29%のエリクソンスウェーデン)や23%のノキアフィンランド)が続く。
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では、実際はどうだろうか。実は、流れている情報と現実はかなり乖離しているのだ。
RAN設備、制御系の基幹設備、標準必須特許など、単純に前出の記事を読めば、たしかにファーウェイが強いように見える。しかし、ここには大きな落とし穴がある。それは、5Gを進めていくうえでもっとも重要な技術が中国側にはないという事実である。その技術は、半導体チップの製造である。
無線通信技術は昔の1Gであろうと、これからの5Gであろうと、はたまた将来の20Gであろうと、どんなレベルの技術も必ず、計算、記憶、送受信という3つの部分(設備)からなる。これら3つの部分を支えているのは。いずれも半導体チップなのである。車でいえば、エンジンだ。エンジンがないと、車は走れない。チップがないと、無線通信技術は成り立たない。
チップ技術はアメリカが圧倒的に強く、代表的な会社はクアルコムである。中国産の半導体の大半は身分証明書用ICなどのローエンドのもので、ハイエンドは輸入頼みだ。2017年は2500億ドルものICチップを輸入したと報じられている。これは石油の輸入金額を超えている。
ちなみに、チップ技術の強国は、アメリカに次いで日本と韓国だ。台湾も強い。
ファーウェイは自社設計のICチップがあり、自社ブランドの高級スマホに搭載しているが、チップの製造は台湾のTSMC(台湾積体電路製造有限公司)に100%依頼している。中国には半導体製造装置がないからである。
中国政府は「中国製造2025」プロジェクトで、2025年までに半導体自給率を現在の15%から70%にまで引き上げるという野心的な目標を掲げているが簡単にできるものではない。中国は基礎研究が弱いからである。
脆弱な基礎研究から高度なハイテク技術が生まれるはずがない。一国の基礎研究の強さを判断する場合に何を基準にすればいいかといえば、教育だ。その国の大学でどのような学科を設けているか、実験室で何を研究しているかを調べればいい。世界の先端をいく学科や立派な実験室が揃っていれば、最高の学府だといえよう。
残念ながら、中国にはこのような基礎研究をしている大学がほとんどない。世界で認められるトップレベルの教授や研究者もほとんどおらず、最先端レベルの実験室もない。自由な発想、大胆な実験にチャレンジする環境にも恵まれていない。
中国では、何を研究するかについては政府の許可が必要なのだ。しかも、研究開発費は政府の予算から下りるものの、基礎研究に投入される費用は全体のわずか5%しかない(これについては、ここ1~2年で改善されているといわれている)。
以上のようなものが、中国の科学技術が立ち遅れているゆえんである。
中国でもっとも有名な北京大学清華大学について、イギリスの教育専門誌が発表した「世界大学ランキング2020」によると、北京大学の24位、清華大学は23位にランキングしているものの、まだまだトップクラスではない。ちなみに日本の大学の最高位には、東京大学の36位で中国より低いが、大学ランキングは留学生の多さなども考慮に入っている。たしかに清華大学北京大学の留学生は多いが、アフリカ人がメインで、学費は「アフリカ支援」という政治的理由から免除されている。しかも、留学生の入学に際して中国語の試験しかしない。要するに、「友好国」なら誰でも入れるのだ。
一方、日本の有名大学では留学生の入学に際して、日本語能力はもちろん、理科、地理や数学などの試験を受けなくてはならない。留学の質が違うのだ。
日本の科学関連のノーベル賞(物理学賞、化学賞、生理学・医学賞)受賞者がこれまで22人(元日本国籍、日本関連地出身の外国籍の者を含めると26人)であるのに対して、中国人は1人(中華民国や元中国国籍の者を含めると5人)しかいない。