じじぃの「科学・芸術_903_日本の元気・補給宇宙船(こうのとり)」

こうのとり」8号機キャプチャ(把持)ライブ中継

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=m2R8TpKNKvk

補給宇宙船 (こうのとり

こうのとり8号機、国際宇宙ステーションとドッキング。8回連続ミッション成功

2019/9/29 sorae 宇宙へのポータルサイト
9月25日に種子島宇宙センターから打ち上げられた宇宙ステーション補給機こうのとり」8号機が28日に国際宇宙ステーションに到着しました。
こうのとり8号機は、国際宇宙ステーションに滞在する宇宙飛行士の操作するロボットアームにて午後8時13分にキャプチャ成功。そして、後の29日午前3時頃にドッキングが完了しました。今回の成功により、補給機「こうのとり」は8回連続で、国際宇宙ステーションに物資を届けるミッションに成功した事となります。
https://sorae.info/space/20190929-htv8.html

夕刊フジ 2019年9月28日発行』

世界で最も進化した補給宇宙船「こうのとり」 【執筆者】山根一眞(ノンフィクション作家) より

24日午前1時30分、種子島宇宙センターからH-ⅡBロケット8号機に搭載した国際宇宙ステーション補給機「こうのとり」8号機が打ち上げられた。11日の打ち上げが、ロケット移動発射台開口部の火災が原因で延期されていたが、短期間で対応を終え、無事に国際宇宙ステーションへと向かった。
このこうのとりは、ニュース画像やテレビ映像では大きさを実感することはまずできない。私はその開発・製造の現場である三菱重工・名古屋航空宇宙システム製作所や種子島宇宙センターでの最終組み立てを見て、初めてそのスケールを実感した。
全長約10メートル、直径4.4メートル、補給品を搭載した総質量16.5トン。大型自動車2台をつなげた全長を直径とし、マンションの4階の高さの巨大茶筒というイメージなのだ。総質量は最も重いバスに匹敵する。つまり、こうのとりの打ち上げは、種子島から重量級バスを宇宙へと送り出すのと同じなのだ。
    ・
アメリカは2機の国際宇宙ステーション補給機を運用しているが搭載能力は日本の半分にすぎず、こうのとりはロシアの「プログレス-M/MS」に匹敵。さらに、大型の実験ラックを分解せず運べるなど、世界で最も進化した補給宇宙船で、将来は有人宇宙船に改造可能な設計だ。
こうのとりの今回の最大の荷物は宇宙ステーションに不可欠な大型のリチウムイオン電池6セットだが、この電池は従来の2倍の性能で、日本の貢献はきわめて大きい。
こうのとりは28日午後8時15分ごろに国際宇宙ステーションにキャプチャ(把持)される予定だが、これは打ち上げと同様に難度が高い。国際宇宙ステーションは時速2万7600キロ、東海道新幹線の最高速度の97倍という猛速で飛行しているが、それに接近して速度をほぼゼロにし、そっと、衝撃なくキャプチャを受けなくてはならないからだ。
2009年のこうのとり初号機の時、日本の技術で速度や位置制御がうまくいくかとNASAはハラハラだったという。激突すれば未曽有の宇宙大事故になる。宇宙飛行士の星出彰彦さんはその時、NASAの管制室にいたが、「経験したことのない数の関係者が集まって見守っていましたよ」と語っていた。
あれから10年。すでに7回成功しているので心配ないと思うが、その様子はYouTubeJAXAチャンネルでライブ中継される。スマホでも視聴可能なので、ちょっとハラハラしながらご覧ください。