じじぃの「科学・芸術_829_VR空間・ランダムドット・ステレオグラム」

Decoding random dot stereograms (Magic Eye images)

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=oUu56EqDRb0

ランダムドット・ステレオグラム

ランダムドット・ステレオグラム

ウィキペディアWikipedia) より
ランダムドット・ステレオグラム (英: Random dot stereogram, RDS) は、一見ノイズのようにしか見えない画像だが、うまく焦点を合わせると立体が浮かび上がってくる画像である。レーダー技術者から知覚研究に転じたユレス・ベーラによって考案された。
初期のランダムドット・ステレオグラムは2枚の画像を使用していたが、1枚の画像で立体視が可能な方法が生み出された。単一の画像のみであることから、特に、シングル・イメージ・ランダムドット・ステレオグラム (Single Image Random Dot Stereogram, SIRDS) と呼ぶこともある。

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『トコトンやさしいVRの本』

廣瀬通孝/監修、東京大学バーチャルリアリティ教育研究センター/編 日刊工業社 2019年発行

見るものの奥行きはどのように感じるの? 立体視の原理

試しに、できるだけ遠くのどこかを指差してみてください。その上で、片眼ずつ開閉すると、指差した場所が左右眼でかなりずれているはずです。このようなずれを「両眼視差」と呼び、この両眼視差によって、私達は奥行きを知ることができます。
それは、図(画像参照)のようなランダムドット・ステレオグラムで確認できます。

このランダムドット・ステレオグラムは、ランダムな位置にドットを配置した同一パターンを2枚用意し、片方を部分的に左右どちらかに少しずらしてあります。

こうして作成された2枚のランダムドット・ステレオグラムをそれぞれ単独に見ても、特定の形状を知覚できませんが、この2枚を左右眼で別々に見て融合させると、3次元パターンが見えるはずです。ランダムドット1つずつの正しい対応関係を見つけられるのは、ドットのわずかな位置ずれから各ドットの奥行きを同時に決定する優れたメカニズムを私たちが持っているからです。
両眼視差が存在しなくても、私達は「絵画的奥行き手がかり」を日常的に利用しています。絵画的奥行き手がかりとは、大小遠近、線遠近、大気遠近、重なり、陰影、テクスチャ勾配などによって奥行き感が生じさせることを指します。
大小遠近とは、同じ物体ならば近くの物体の方が遠くの物体より大きいことに基づく手がかりです。線遠近とは、遠方の1点へ収斂する線が3次元空間における平行線に知覚される手がかり、大気遠近とは、大気中の光の散乱、吸収などにより遠点で明暗の差が少なくなることに基づく手がかりです。重なりとは、例えば手前の山が遠くの山を隠してしまうような関係に基づく手がかりです。陰影とは、照明が上方から来ることを仮定することで、奥行きの手がかりとなります。テクスチャ勾配とは、構成要素の形状変化や密度変化が遠近の手がかりとなります。