じじぃの「トウゴマの種子・猛毒リシンとは!世界毒草百科図鑑」

Ricin Poisoning: The Beans of Breaking Bad 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=TojmYT4SmQQ
トウゴマ

米大統領を狙った猛毒リシンとは 2013.04.18 ナショナルジオグラフィック日本版サイト
今月、アメリカのバラク・オバマ大統領(17日)とロジャー・ウィッカー上院議員(16日)に、リシンの付着した郵便物が送り付けられ、リシンという毒物に注目が集まっている。 リシンがニュースの見出しになったのは、これが初めてではない。1978年に、ブルガリアからイギリスに亡命したゲオルギー・マルコフ氏がロンドンで暗殺される事件が起こった。このとき犯人はマルコフ氏に近づいてきて、リシン入りの小さな弾丸を発射するよう改造した傘でいきなり突き刺した。
リシンは天然に存在する毒物で、東アフリカからインドが原産とされるトウゴマ(学名Ricinus communis)の種子に含まれる。トウゴマは別名ヒマ(蓖麻)と呼ばれ、その種子から採った油は「ひまし油(蓖麻子油)」として古くから利用されてきた。
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/7860/
『世界毒草百科図鑑』 エリザベス・A・ダウンシー、ソニーラーション/著、船山信次、柴田譲治/訳 原書房 2018年発行
有毒タンパク質 レクチン より
キャスター・オイル・プラント(トウゴマ)はおそらくアフリカ東部の原産だが、その種子油であるヒマシ油の世界的需要をまかなうため、現在では世界の熱帯、亜熱帯そして暖帯地域の150万ha以上で栽培されている。
トウゴマは丈夫な多年生草本で高さが5m以上にもなりまるで灌木のようだが、少し冷涼な条件では茎が1本の一年草として栽培される。茎と切れ込みのある大きな葉は青味がかった色つまりオリーブ色で、赤や赤褐色になることもある。果実は3つの裂片からなり多肉質の硬い毛で覆われ、蒸すと乾燥し、各裂片に大きな種子がひとつずつ入っている。
トウゴマの種子は模様が装飾的で装身具にも使われ、ゲームの計数器がわりに、また不用心な旅行客のお土産にもなっている。この種子が食べられないことはたいていわかっているので、食べたとしてもふつうは無意識にか興味本位だ。しかし、加熱せずにかみくだくだけば、重症の中毒となる。種子を丸呑みした場合は、種子の堅い殻のおかげでリシンが放出されないため何の症状も起こさず消化管を素通りしてしまう。ところがトウゴマの種子を噛んだ場合はリシンが消化管の内壁細胞に結合して侵入し、循環器系へと運ばれて生命を脅かす広範な影響をもたらす。
トウゴマの種子には有毒のレクチンであるリシンを含む他に、圧縮するとヒマシ油が抽出できる。レクチンは油に溶けないが、商業的に生産されているヒマシ油は毒素が含まれないように万一のために抽出過程で加熱し、すこしでも残っているレクチンを残らず変形させている。ヒマシ油が最もよく知られているのは緩下剤や瀉下剤としてだろう。

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どうでもいい、じじぃの日記。
毒の強さは半数致死量(LD50)によって表すことができる。
毒には生物が作り出す毒と人工的に作り出される毒に大別され、かつ即効性なのか、遅効性なのかに分かれる。
最強の毒はボツリヌス菌らしい。
トウゴマからヒマシ油を製造するときの絞りかすに含まれるリシンは猛毒であり、人体における致死量は体重1キログラム当たり0.03ミリグラムとされている。
リシンはボツリヌス菌のように毒素が神経に作用するのではなく、タンパク質の合成を阻害することによって生体の細胞死を起こす。
毒が体の外に発現するのに時間がかかるので、暗殺目的に用いられることが多いらしい。