じじぃの「認知革命・10万年前の記号・言語の始まり?最古の文字なのか」

Archaic Admixture in Sub-Saharan Africans - ROBERT SEPEHR 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=uJauteYFEsE
最古の文字なのか?

人類の進化:ホモ属各種 ⑥ホモ・ハイデルベルゲンシス 2018-02-08 歴史の世界
ホモ・ハイデルベルゲンシスまたはハイデルベルク人という名前はそれほど有名ではないが、ホモ・サピエンスネアンデルタール人の共通祖先として重要な種だ。
簡単に言ってしまえば、先祖のホモ・エルガステル(またはアフリカ系ホモ・エレクトス)と後継のネアンデルタール人ホモ・サピエンスの中間の特徴を持っている。
https://rekishinosekai.hatenablog.com/entry/sinka-haideruberugensisu
『最古の文字なのか? 氷河期の洞窟に残された32の記号の謎を解く』 ジェネビーブ・ボン・ペッツィンガー/著、櫻井祐子/訳 文藝春秋 2016年発行
それは文字なのか? より
言語の起源をめぐる謎は、それがいつ生まれたかという問題だけでなく、そもそも何がこの発達を駆り立てたのかという問題である。言語学者と古人類学者は、言語の発達のプロセスを説明するさまざまな学説を立てている。たとえば、単純な言語コミュニケーションから漸進的に進化した、遺伝子突然変異により発話能力が解き放たれた、道具づくりの複雑な工程を人に教えるために発達した。集団内の社会的つながりを維持する手段として噂話が発展した、母子の間に最初の音声言語が生まれ、それが発展したなど。ほかにも多くの見解があり、またこれらの動機のうちのいくつかが組み合わさって、言語の出現が促された可能性もある。
言語の発明を駆り立てた動機を解明するのがなぜこれほどまでに難しいかといえば、最初の道具や最初の火であれば、その最初の発明自体が役に立ったことをきっかけに利用が広まっていったと考えられるのに対し、最初の言語の場合は、1つの単語が発明されただけでは大して役に立たなかっただろうからだ。このときコミュニケーションが成立するには、最初の単語の発音と意味について、2人以上の人が言語をまったく使わずに(複雑な意味を伝える言語はまだ存在しないため)、どうにかしてお互いと合意に至っていなくてはならない。1つの単語しか使わない会話はあっけないほど短く、くり返しが多かったことだろう。それに、おそらく人類もほかの種のように、危険や食料の存在を知らせ、社会的な合図(自分が何者かや、敵意をもっていないことなど)を伝えるためのコミュニケーション体系をすでにもっていたと考えられるため、たった1語ないし数語の単語が発明されただけでは、ぜひ使ってみようと人に思わせるだけのメリットがあったとは考えにくい。
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私たちにとっては、初期の人類が、いや初期のホモ・サピエンスでさえもが、お互いの存在や周りの世界をどのようにとらえていたかを想像するのも難しいが、言語を使わない思考となると、想像の域を超える。言語がいつ、どのような動機で生み出されたのかを知る直接的な手がかりが得られないなか、これは今日のサイエンスのとびきり難解なテーマとなっているのだ。
さしあたって私は、ホモ・ハイデルベルゲンシスが音声や手まねなどを使う何らかの言語をすでに生み出し、現世人類とネアンデルタール人に伝えたのではないかと考えている。また約20万年前に出現した現生人類が、何らかの言語をもっていたはずだと確信している。私はアフリカで研究を進めている同僚たちと同様、アフリカで最古の埋葬や象徴的人工物が確認されている約12万年前から10万年前頃には、人類が完全に統語的な言語をもっていたと考える。
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シュメール人のくさび形文字では、絵文字の意味が時とともに拡大されていった。たとえば星型(アスタリスクに似た、交差する3本の線)は、当初1種類の天体を表していたのが、その後「空」や「神」など、頭上の世界に関わる概念を含むようになった。
本物の文字とそれ以外の視覚的・図形的表現との違いが、「音声言語が体型的に表記するシステムかどうか」という点にあることは、この分野の学者の間で定説になっている。このためには単語のほかに、それらを修飾し結びつける手段(代名詞、形容詞、副詞など)が存在しなくてはならない。ひと言でいうと、文字体系が存在するということは、話し言葉で表せることを何でも図形を使って表せるということだ。これが、文字体系の定義のなかの「慣習化」にあたる。文字体系とは「耐久性のある面に書かれた、視覚的で慣習化された記号を利用する、相互コミュニケーションのシステム」である。
氷河期に存在した幾何学記号の種類とその使われ方を考えると、幾何学記号が当時の人々の音声言語で使われていたであろう幅広い単語をすべて表すことができたようにはとても思えない。というわけで幾何学記号は文字体系の定義のうち、「耐久性のある面」と「視覚的な記号」という条件はクリアしていたが、「慣習化」という条件は満たしていなかったようだ。

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どうでもいい、じじぃの日記。
現生人類が、象徴化の認知能力の獲得(認知革命)を得たのがいつなのかは人類進化の上で大きな謎なのだそうだ。
言語学者と古人類学者は、言語の発達のプロセスを説明するさまざまな学説を立てている。たとえば、単純な言語コミュニケーションから漸進的に進化した、遺伝子突然変異により発話能力が解き放たれた、道具づくりの複雑な工程を人に教えるために発達した。集団内の社会的つながりを維持する手段として噂話が発展した、母子の間に最初の音声言語が生まれ、それが発展したなど。ほかにも多くの見解があり、またこれらの動機のうちのいくつかが組み合わさって、言語の出現が促された可能性もある」
「おばあちゃん仮説」というのは、「母子の間に最初の音声言語が生まれ、それが発展した」という説に含まれるのだろうか。
約10万年前、岩に刻み込まれた記号(井、×)の時代の発声はアー、イー、ウー、エー、オーだったが、次第に複雑な記号(✡、∀など)が出てくるに従い、アッチ、コッチ、ソッチと、簡単な言語コミュニケーションが出来上がったのではないだろうか。
星印(✡)などは、象徴化の典型のようにみえる。
「ホモ・ハイデルベルゲンシスが音声や手まねなどを使う何らかの言語をすでに生み出し、現世人類とネアンデルタール人に伝えたのではないかと考えている」
ホモ・ハイデルベルゲンシスってなあ〜に? (^^;;