じじぃの「不思議な光の構造色・モルフォチョウの秘密!生物たちの超技術」

Zoom into a Blue Morpho Butterfly Wing 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=AQ3lRXH1OvI
モルフォチョウ 17層の構造色からなる翅

Arts & Culture:Going Big with Butterfly Wings October 4, 2017
https://physics.aps.org/articles/v10/109
『図説 生物たちの超技術』 志村史夫/著 洋泉社 2015年発行
輝き続ける構造色の秘密 より
玉虫色という言葉があるが、これはヤマトタマムシタマムシ科)の翅色を指す。
ヤマトタマムシは日本に生息し、宝石のように輝く美しい翅で古くから人々を魅了してきた。法隆寺に安置されている国宝「玉虫厨子(たまむしのずし)は、飛鳥時代の工芸品で、打数のヤマトタマムシの翅が使われている。その翅色は緑に輝き、赤い縦千模様が入るが、色彩は光の加減で七変化する。このように光の具合で変化する色を玉虫色と呼んでいる。
自然界にある色は、大きく「色素色」と「構造色」に分けられる。
色素色は、物質に含まれる色素によってつくり出される色。私たちが日常で目にする色彩の多くは色素色だ。
構造色は、色素ではなく物質にある特殊な微細構造がつくり出している。構造色は、光の加減で変化して見えるのが特徴で、ヤマトタマムシはその典型例だ。
構造色のしくみをもつ生物の例としては、ほかにカワセミクジャク、ハト(首の部分)など野鳥の羽根、アワビの貝殻、モルフォチョウの仲間の翅色などが挙げられる。その他、生物ではないが、CDやDVDといった工業製品、シャボン玉、真珠などに見られる虹色も構造色による。
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モルフォチョウの鱗粉断面を電子顕微鏡で見ると、背の高い本棚が何列にも配置された図書館のようになっている(図.画像参照)。この棚構造は、棚板に相当するラメラと呼ばれる「鱗粉を構成するタンパク層」と、収納空間に相当する「空気層」が交互に17層をなしている。屈折率は、空気層1.0に対しタンパク層が1.4〜1.5程度。厚さは空気層140〜160μm、タンパク層が70〜80μm。屈折率の差が大きい程干渉による発色強度が強まるが、じつは、この屈折率差0.5は非常に大きく、薄膜でこれほどのものを人間はつくることができない。
モルフォチョウの鱗粉には、ほかにもすごいしかけがある。外からの光が根元まで届くよう、タンパク層の長さが上部50nm、下部540nmと真横から見ると三角形をしているのだ。また、ひとつひとつの棚構造の高さが微妙に違っているのも絶妙だ。

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どうでもいい、じじぃの日記。
モルフォチョウ、ヤマトタマムシカワセミなど青く輝く羽根(翅)の色は、身体の色素ではなく、光の屈折率の差を利用した構造色なのだそうだ。
「交互に17層をなしている」
7層とか13層ではいけないんでしょうか。