じじぃの「科学・芸術_617_絵本『おじゃまなクマのおいだしかた』」

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おじゃまなクマのおいだしかた エリック パインダー (著), ステファニー・グラエギン(絵) 2016/2 Amazon
ほらあなからどうやってクマを追い出そう?
ある寒い日、トーマスがクッションや毛布で作ったとっておきのほらあなに、一匹のクマが入り込みました。
クマの好物でおびき寄せ、何とかほらあなを取り返そうとしますが…

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『13歳からの絵本ガイド YAのための100冊』 金原瑞人ひこ・田中/著 西村書店 2018年発行
『おじゃまなクマのおいだしかた』 自分だけの城がほしい! エリック・パインダー(文)、ステファニー・グラエギン(絵)、三辺律子(訳) より
この絵本の最後には、「ほらあなの つくりかた」が載っている。といっても、枕やクッションや毛布で作る「ほらあな」。日本なら、敷き布団という、最適な材料を使っていた人も多いかも。大きくて硬めの布団やクッションで壁を造り、屋根代わりに毛布をかぶせれば完成。狭いし、暗いし、夏なんて暑くて、とても快適とは言えないはずなのに、中に入るとふしぎと落ち着く。
本書の中でも、トーマス少年は「おきにいりの ほんを かかえて ほらあなへ いちもくさん」に走っていくけれど、その気持ち、わかる! 胎内回帰だとか、太古の昔危険に囲まれて暮らしていたころの名残りだとか、自我を認識する手段だとか、理由には諸説あるらしい。
そう言えば、大人になってからも、「自分だけの城」なんて言葉がある。書斎とか趣味の部屋を指すことが多いけれど、頭の中にそんなスペースを確保するだけでもいい。SNS全盛の世の中だけれども、誰の目も気にせず自分の好きなものとじっくり向き合い、たまに「クマ」みたいに大事な存在を招き入れる。そんな場所があってもいいのかもしれない。
                        (三辺律子