じじぃの「科学・芸術_608_火星無人探査機・マーズ・エクスプレス」

Liquid Water Found on Mars 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=gksddX9N26w
Water Discovered On Mars 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=XlqbbiHfkPo

火星に「液体の水」の証拠があったなら、生命も存在しうるのか? 2018.08.05 WIRED.jp
火星にある分厚い氷の層の下に液体の水で満たされた湖がある可能性が高いという“証拠”が、無人探査機「マーズ・エクスプレス」に搭載された電波高度計のデータから明らかになった。
もし仮にこれが本当なのだとしたら、次なる可能性は「生命の存在」だ。
https://wired.jp/2018/08/05/liquid-water-on-mars/
『火星ガイドブック』 鳫宏道/著 恒星社厚生閣 2018年発行
<マーズ・エクスプレス> より
欧州宇宙機関((ESA)が火星探査機で2003月6日にロシアから打ち上げられ、12月に火星に到着して探査を開始した。この探査機は火星軌道を周回するオービターとランダー「ビーグル2」からなる。ビーグル2はイギリスが開発した初めての火星探査機。マーズ・エクスプレスの目的は、オービターが軌道上から火星地表面を画像撮影し、10m単位の火星地形図を作ることと、100m単位の鉱物分布図を作ること。ビーグル2はロボットアームを持ち、掘削機で火星表面下の土を採集して、組成を調べたり生命の痕跡を探ることを目的として降下したが、降下途中で行方不明となり、着陸は失敗した。
オービターは、アメリカの他の探査機と比べると一回り小さいサイズだが、内部には多数の観測機器が搭載されている。
装置は大きくわけて2種類に分かれる。火星の表層および地下を探索する装置と、火星の大気を観測する装置だ。
まず表層や地下を調べる装置は、高解像度カメラ、スペクトロメータ、レーダ高度計。一方、大気の組成などを知るための装置は3種類。紫外・赤外大気スペクトロメータ、全球フーリエスペクトロメータ、エネルギー中性原子解析装置だ。これらの装置で火星の機構や地質活動の跡、さらには氷や液体として存在する水の分布などを観測してきた。マーズ・エクスプレスは、火山活動や氷河運動が以前考えられていたよりも新しい時期に起きていることを明らかにした。
また、赤道地域での氷河活動の存在も明らかにし、極地域における水と二酸化炭素の氷(ドライアイス)の分布も明らかにし、それらが混ざっていたり分かれていたりすることも確かめた。鉱物学的な解析により、火星の表面には、長い時間にわたって、海や湖のような非常に大量の水が存在していたことも確かめられた。
マーズ・エクスプレスは、また火星の大気中にメタンを発見した。これは、同じく大気中にホルムアルデヒドが含まれるらしいという発見とともに、火星に現在でも火山活動がある可能性を示す証拠でもある。火星に現在でも「生命」活動が存在する可能性も考えられる。
さらにマーズ・エクスプレスの観測により、火星でははじめて紫外線オーロラが発見された。