じじぃの「近未来・AIがノーベル賞を独占する?AI2045」

A.I. Learns Nobel Prize Experiment in Just 1 Hour! 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=lJcGzmsLRUo
20XX Nobel Prize win

『AI2045』 日本経済新聞社/編 日経プレミアシリーズ 2018年発行
ノーベル賞が消える日――好奇心を保てるか より
宇宙は何からできているのか。哲学者のデモクリトスが「原子論」を唱えた古代ギリシャ時代から人類は答えを追い求めてきた。最大のナゾにAIが迫ろうとしている。
スイス・ジュネーブ郊外の欧州原子核研究機構(CERN)。AIを使って宇宙の3割を占めるとされる暗黒物質の検出を目指す。マウリツィオ・ピエリーニ研究員は「見つかればノーベル賞確実」という。1周27キロメートルの円形加速器で宇宙誕生の瞬間「ビッグバン」を再現し、AIが画像認識であぶり出す。
だが、プロジェクトを率いるウラジミール・グリゴロフ氏はある心配が離れない。
「結果までの過程がわからないことに抵抗する人がいるだろう」。AIが導く結論は途中の計算が複雑すぎて人が理由を後から明らかにするのが難しい。AIが生む「新たなブラックボックス」とも呼ばれる。
ノーベル賞級の成果をあげても発明ストーリーを語れるのは人間ではなくAI。人知の最高峰であるノーベル賞でAIに主導権を握られたら、人間は研究に情熱を持ちつづけられるのか。CERNで巻き起こる議論は、AIが進化した時代の人間の存在価値は何なのかという問題を突きつける。
いっそAI自身にノーベル賞を受賞させようと動き始めた人たちもいる。ソニーコンピュータサイエンス研究所の北野宏明社長が中心となり、進める日米欧のプロジェクト。21世紀半ばまでの受賞が目標だ。
北野氏に勝算はある。AIの強みは「大量に発表される論文を読み込み超高速で膨大な仮説を作成し、凝り返し検証を続けること」。ひらめきや偶然が生み出す人の大発見に対し、AIは圧倒的なスピードと量で挑む。
メンバーの一人が英マンチェスター大学のロス・キング教授。自分が開発したAIロボット「Eve(イブ)」に乳がんカニズムの解明を託す。Eveは1万5000本の論文や症例データを勉強中で17年にも論文を出す。「ノーベル賞? 時期はわからないがもちろんとれると思う」とキング氏は真顔で語る。
「20XX年のノーベル賞はAIが独占」。そんな日がやってきたら。
宇宙物理学者で名古屋大学名誉教授の池内了氏は「人間が本来持つ能力が衰える」と見る。人類は自動車や飛行機を作り、行動範囲を飛躍的に広げた。一方で、文明が進んだ国ほど足が弱くなるといった問題が深刻になり、米国では肥満が広がった。肉体で起こったことが頭脳でも繰り返されかねない。

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じじぃの日記。
ちびまる子ちゃん」の作者 さくらももこさんが8月15日に乳がんのため、53歳で亡くなった。
ご冥福をお祈りします。