じじぃの「科学・芸術_581_石灰石から作った紙」

《革新のイズム》 第68回:地球環境を守る奇跡の紙をつくった 山粼敦義 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=MpsULFfQWGQ
石灰石から作った紙

スシローが全店に採用、革命的新素材「LIMEX」とは -- 地球環境に優しく、ラミネート不要で高い耐水性と耐久性、石灰石由来の新素材 2017年10月31日 商業界オンライン
●3種の素材を比較検討。機能性の高さでLIMEXを採用
さまざまな素材を検討しラミネートがいいのではと考えていた時期に、紹介でLIMEXに出会った。
「石灰から作った紙に代わる素材と聞いても想像がつきませんでしたが、実際にサンプルを見て驚きました。見た目は紙のようでいて、水をはじき、醤油などをこぼしてもシミにならず、汚れても拭けばきれいになる。破れや破損にも強い」と、同社はLIMEXの機能性を高く評価。
最終的にLIMEX、ラミネート、合成紙の3種の素材をさまざまな観点から比較検討し、LIMEXを採用した。
http://shogyokai.jp/articles/-/113?page=2
WBS] 【ニッポンの素材力】石から作る「紙」!
日本の先端技術から生まれた新たな素材を取り上げる日本の素材力。
今回は意外な原料から生まれたあっと驚く髪のヒミツに迫ります。
http://lovely-lovely.net/business/tb-m-2
『この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた』 ルイス・ダートネル/著、東郷えりか/訳 河出書房新社 2015年発行
石灰 より
(核戦争などによる)大破局後の復興する社会が採掘し、自分たちのために加工し始めなければならない最初の物質は、炭酸カルシウムだろう。どんな文明にとっても土台となる事業に絶対に欠かせない多様な機能があるからだ。この単純な化合物と、そこから簡単に製造できるは派生物は、農業の生産性を再びあげるためにも、飲料水を衛生的に保ち浄化するためにも、金属を精錬し、ガラスを製造するためにも使える。これはまた再建のために不可欠な建築素材を提供するほか、化学産業を再興させるための主要な試薬にもなる。
珊瑚と貝殻はどちらも炭酸カルシウムのきわめて純粋な供給源となるし、白亜(チョーク)も同様だ。それどころか、白亜は生物からできた石である。ドーヴァーの白い崖は、つまるところ古代の海底で圧縮された貝殻が100メートルも堆積したものなのだ。しかし、最も広範囲に存在する炭酸カルシウムの供給源は石灰岩だ。幸い、石灰岩は比較的柔らかく、ハンマー、のみ、つるはしを使えば、さほど苦労せず、採掘現場から切りだせる。代案としては、自動車の鋼鉄製の車軸を探しだしてきて先端を尖らせてドリルにし、岩肌に繰り返し落とすか打ち込んで、一列に穴を開けてゆく。その穴に木栓を詰めて湿らせつづけ、膨脹させて最終的に岩に亀裂を走らせるのである。しかし、早晩、爆発物を再発明して、こうした骨の折れる作業の代わりに爆破を利用したくなるだろう。
炭酸カルシウムそのものは、農地の状態を整え、作物の生産性を最大限にするために、「農業用石灰」として利用されている。砕いた白亜もしくは石灰岩は、賛成土壌にまいてPHを中世に押し戻してくれるので散布するだけの価値がある。植物には第3章でふれたように欠かせない栄養成分があるが、酸性土壌はとりわけリンを減らし、作物の栄養状態を悪くする。畑に石灰をまくことは、散布した腐葉土を肥やし、もしくは化学肥料の効果を高めるうえで役に立つのである。