じじぃの「インターネット・ジャガイモ・歴史の流れを変えたもの!未来を読む」

世界のインターネット普及率

世界を変えたジャガイモとトマト

『サピエンス全史』の著者に聞く「人類滅亡」の現実的シナリオ 2016.10.14  講談社
●文明は「虚構」の上に成り立っている ユヴァル・ノア・ハラリ
文明が発達するほど、我々は不幸になっていく。なぜならその文明は「虚構」の上にもたらされたからだ──。
こう説きながら人類の歴史をマクロな視点から鮮やかな語り口で展開し、世界的ベストセラーになった『SAPIENS』。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49911
『未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか』 大野和基/著 PHP新書 2018年発行
――民主主義が揺らいでいる現在の状況に歴史的な必然性を感じますか。
ハラリ ええ。ある意味では、決定論的に解釈することもできます。今の変化はテクノロジーの結果であり、これまで何度も、テクノロジーは歴史を動かしてきたからです。
 20世紀の政治は、電気、無線、電車(汽車)、自動車などによって形作られました。現代社会はAIやバイオエンジニアリング(生物工学)によって基盤が変化しつつあります。政治システムもまた、劇的に変わらざるを得ません。社会がテクノロジーによって揺らぐことは、ある意味必然とも言えるでしょう。
 しかし、「このテクノロジーは、必ずこうした社会状況をもたらす」といった、単一の決定論はありません。
 象徴的な例が、朝鮮半島です。今は北朝鮮と韓国に分かれています。同じ民族、同じ言語、同じ歴史で、かつ同じような20世紀のテクノロジーを使って国を運営しています。結果、一方は核武装する独裁国家、もう一方はインターネット網が張り巡られたIT国家です。
 つまり、テクノロジーが社会を変えるのはある程度必然性があっても、それがどのように社会を変えるかは、決まっていないということです。同じことが、21世紀のテクノロジーにも当てはまります。
――もともと、あなたの専門は軍事史です。人類の歴史は戦争によってどう発展してきたのですか。象徴的な例をいくつか挙げて説明してください。
ハラリ 1つひとつ語りだすとキリがないので、戦争に密接に関係する2つの要素に着目しましょう。それは宗教とテクノロジーです。宗教とテクノロジーは、間違いなく歴史を動かしてきました。その言動力となったのが戦争です。
     ・
 しかしながら、1つの戦争で歴史の流れが変わるということは非常にまれです。そもそも、歴史というのは当時の王や権力者によって文書に残されることが多く、彼らは自らを美化するために、詩人や芸術家、歴史家にお金を払って、功績をたたえるように書かせます。
 実際に歴史の流れを変えるのは、誰もが考えもしない何百万もの人々の努力です。わかりやすく礼を挙げると、ジャガイモや小麦のような新しい食料、農産物の普及の方が大戦よりも世界を変えたのです。ヨーロッパの国々がアメリカ大陸を征服したことについてもそれが当てはまります。
 ヨーロッパ人がアメリカ大陸を発見し、征服に至ったのは、アメリカでジャガイモを発見したからです。当時、南アメリカでしか栽培されていなかったジャガイモをヨーロッパに持ち帰ったことで、やがてジャガイモはアジアにも渡り、世界中に広まりました。今日、ヨーロッパ、アジア、アフリカのほとんどの地域でジャガイモが食べられており、ジャガイモのない食生活は考えられません。唐辛子やトマトもまた、アメリカからやって来た食べ物です。アジアにはトマトもなければ、ジャガイモもありませんでした。この意味では人々の人生(生活)を変えたという意味で、それぞれの王が戦ったいかなる大戦よりも、ジャガイモの方がはるかに重要であったと言えるでしょう。

                          • -

どうでもいい、じじぃの日記。
今の世界で社会が不安定なのは、社会の仕組みがテクノロジーの変化のスピードについていけないからだという。
しかし、インターネットは世界で起きている事件を瞬時に教えてくれる。
ではなぜ、中国や北朝鮮のような言論の自由がない束縛された国家が続いているのか。
確かにインターネットは世界を変えた。
それ以上に、南アメリカ産のジャガイモやトマトが世界を変えたというお話。