じじぃの「科学・芸術_521_仮想通貨・ブロックチェーン」

ブロックチェーンの仕組みとは? 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=vqlqbgzuP54
Satoshi Nakamoto_EN 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=m3OeVT0y3SA

ビットコイン最大の謎、ナカモトサトシの正体がついに判明した 2017/02/06 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ
●ナカモトサトシは一人ではない?
ナカモトサトシ氏が誰かを調査する人々は少なからず存在しています。
そして彼らは、ナカモトサトシが個人ではなく、ある一定の集団やグループではないかと予想していました。
●サトシ・ナカモト像とブロックチェーン共和国
ウクライナの首都キエフでは、サトシ・ナカモトの功績を称えて記念碑を立てる計画が進んでいます。この彫像は以前、ウラジーミル・レーニンの記念碑(ソビエト連邦の父)が立っていたシェフチェンコ通りに建設される予定となっています。
https://bittimes.net/news/1085.html
『通貨の未来 円・ドル・元』 英『エコノミスト』/編集部、池村千秋/訳 文藝春秋 2016年発行
仮想通貨の帳簿が世界を変える より
ブロックチェーンは、ビットコインの海の親であるサトシ・ナカモト――これはあくまでも偽名であり、本執筆時点で素性は特定されていない――という聡明な人物の頭の中で生まれた。ナカモト氏が2008年の論文で使った表現を引用すれば、ビットコインは「純粋なピア・ツー・ピア(P2P)の電子マネー」だ。
マネーとして機能させるためには、二重に譲渡されたり、誤ったアカウントに渡ったりすることなしに、交換できるようにする必要がある。しかも、分散型のシステムを築くというナカモト氏の夢を実現するのは、既存の決済システムの土台を成している銀行のような「信頼性のある第三者」に頼ることなく、悪用を防がなくてはならない。
その「信頼性のある第三者」に代わる存在がブロックチェーンなのである。ブロックチェーンとは、ビットコインの取引履歴をすべて記したデータベース(台帳)のことだ。この分散型台帳は、過去のすべての時点で誰がどのくらいビットコインを所有していたかを証明するものである。それは、誰もがダウンロードでき、世界中の膨大な数のコンピュータ(その1つを「ノード」と呼ぶ)にコピーされている。
特徴は、オープンであると同時に、信頼性と安全性を備えていることだ。それを担保するのは、高度な数学と膨大なコンピューティング能力に裏づけされた合意の仕組みである。取引の内容を反映させるためにはブロックチェーンをどのように更新するかについて、ノード間の合意を形成するプロセスが、信頼性と安全性を保証するのだ。
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ブロックチェーンの活用により、1つの企業や政府が台帳を維持・管理する必要がなくなれば、やがて企業や政府の活動にも変化が起こるかもしれない。企業や政府に期待されること、企業や政府抜きで可能なことも変わるだろう。中央機関が台帳を作成しないシステムでも、既存のシステムと遜色のない信頼性を確保できるとわかれば、ものごとが根本から変わる可能性がある。
このような話を聞かされると、目を丸くする人も多いだろう。実際のところ、ブロックチェーンは、まだ一部のニッチな分野でしか使われていない新奇なテクノロジーにすぎない。結局は、取引量の増加に対応できるかを疑う見方が正しかったという結論になる可能性もある。
それに、反発も受けるかもしれない。ビットコインに対しては、テクノロジーを通じて「カリフォルニア・イデオロギー」を広めようとする最も新しい動きだと、批判する声がつねにある。カリフォルニア・イデオロギーとは、テクノロジーの力によって分権化を推進することで社会の問題を解決しようという考え方だが、社会に強者と弱者が存在するという現実に目を閉ざし、エリートだけが莫大な富を貯め込むことを正当化する傾向があることは否定できない。信頼をコンピュータコードの問題にしてしまい、民主政治や正統性や説明責任から切り離すことに、誰もが魅力を感じるわけではないし、それにより誰もが大きな力を手にできるわけでもないのだ。
しかしその反面で、数学的な手法を駆使して、改鼠されない台帳をつくることには、利点も多い。さまざまな場面で、多くの人が恩恵に浴するだろう。冒頭で紹介したホンジュラスのイザギーレ氏のような悲劇(土地の権利登記管理の不備で立ち退かされた)も少なくなる。ブロックチェーンというテクノロジーに根本的なパラドックスが潜んでいるとすれば、それは、暗号によって過去と現在を確実に記録する手段を提供する結果、未来を現在とはまったく異なる場に変える可能性を秘めていることなのだ。