じじぃの「人の生きざま_775_ホセ・ムヒカ(ウルグアイの前大統領)」

ホセ・ムヒカ講演会「日本人は本当に幸せですか?」【ノーカット】東京外国語大学2016.04.07 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=toNRL3gBvHA
ホセ・ムヒカ

ホセ・ムヒカ ウィキペディアWikipedia) より
ホセ・アルベルト・ムヒカ・コルダーノ(1935年5月20日 - )は、ウルグアイの政治家。
2009年11月の大統領選挙に当選し、2010年3月1日より2015年2月末までウルグアイの第40代大統領を務めた。バスクウルグアイ人。
愛称はエル・ペペ。報酬の大部分を財団に寄付し、月1000ドル強で生活している。その質素な暮らしから「世界で最も貧しい大統領」としても知られている。

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リオ会議でもっとも衝撃的なスピーチ:ムヒカ大統領のスピーチ (日本語版) Hana.bi
質問をさせてください:ドイツ人が一世帯で持つ車と同じ数の車をインド人が持てばこの惑星はどうなるのでしょうか。
息するための酸素がどれくらい残るのでしょうか。同じ質問を別の言い方ですると、西洋の富裕社会が持つ同じ傲慢な消費を世界の70億〜80億人の人ができるほどの原料がこの地球にあるのでしょうか?可能ですか?それとも別の議論をしなければならないのでしょうか?
なぜ私たちはこのような社会を作ってしまったのですか?
https://hana.bi/2012/07/mujica-speech-nihongo/
『知らないと恥をかく世界の大問題』 池上彰/著 角川SSC新書 2017年発行
放っておけば格差を広げる資本主義 より
2016年4月、「世界でいちばん貧しい大統領」と呼ばれたウルグアイの前大統領、ホセ・ムヒカ氏と対談しました。
ムヒカ氏をご存じない方のために念のため説明すると、ムヒカ氏を一躍有名にしたのは、2012年にブラジルのリオデジャネイロで開かれた「国連持続可能な開発会議(リオ+20)」での感動的なスピーチでした。
ムヒカ氏は、この演説で世界中に「幸せとは何か」を問いかけました。
「もしもインドの人たちが、ドイツの家庭と同じわりあいで車を持ったら、この地球に何が起きるでしょう。わたしたちが息をするための酸素がどれだけ残るでしょうか。もっとはっきり言います。70億や80億の全人類が、いままでぜいたくの限りをつくしてきた西洋社会と同じように、ものを買ったり、むだづかいしたりできると思いますか。そんな原料が、いまのこの世界にあると思いますか」(『世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』汐文社より)
ムヒカ氏は、経済は「不足している財を分配するための技術、知恵だ」と言いました。
私が「経済」というものを意識したのは小学生のときでした。
終戦からまだ10年あまりのころ、東京都内の公立小学校の暮らすには金持ちの子もいれば、本当に貧しい家の子もいました。中には学校に来るのがやっとで、ろくに食べるものもないため、空腹のあまり授業中に吐いてしまう子さえいました。
なぜ、こんなに格差があるのだろう。子ども心にやりきれない思いを持ちました。
その後、日本は高度経済成長の道をひた走りました。そんな時代に私は、「平等で豊かな国になるにはどうしたらよいのか」と考え、経済学部を志しました。
いま思い返せば、小学生時代に感じた「格差」への不条理意識が、経済学部に興味を持つきっかけだったと思います。
ムヒカ氏は、資本主義を否定しているわけではありません。しかし、資本主義は暴走し、貧富の差を大きくしてしまったので、「政治は富の再分配をしなくてはいけない」という考え方です。
アメリカでは、2000年あたりから、CEO(最高経営責任者)ら経営幹部は労働者の何百倍という報酬を得るようになっています。CEOと労働者の平均年収の差が、爆発的に大きくなったのです。