じじぃの「憲法九条二項・日本を守るのは自衛隊だ!心さわぐ憲法9条」

日本国憲法誕生 全編 動画 YouTube
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航空自衛隊

『教科書が教えない歴史(3)』 藤岡信勝自由主義史観研究会/編 産経新聞社 1997年発行
日本への「懲罰」の意味が強い9条 より
皆さんは日本国憲法の第九条を読んだことがありますか。そこには有名な「戦争放棄」の条項があり、そのため日本国憲法は「平和憲法」とも呼ばれています。
(1)日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は. 武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
(2)前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は永久にこれを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
これを読むと(1)と(2)の2つの部分に分かれていることがわかります。そこで(1)の部分と(2)の部分を分けてその意味を考えてみましょう。
(1)の部分の「国権」というのは、国の主権という意味です。今日でも、侵略戦争以外の「戦争」は「国の主権の発動」として認められています。しかし、憲法9条では、気にの「戦争主権」が制限されているのです。
日本のように、戦争主権を制限する憲法は1947年(昭和22年)に制定されたイタリア憲法にも見られます。

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『心さわぐ憲法9条――護憲派が問われている』 大塚茂樹/著 花伝社 2017年発行
私たちの憲法物語は続いていく より
ところで平和を語るむずかしさを痛感したことはないでしょうか。幼い子どもたちには、深刻な現実を伝えられません。世界が平和になる大切さをどう語れば良いのでしょうか。大人に対してはさらにむずかしい。説得力に欠けていれば強く反発されるのが関の山です。
世界中では戦火の絶えた日が1日もなく、少なからぬ国や地域で凄まじい現実が続いてきました。多くの人たちはそれをよく自覚しています。近年のシリア、南スーダンに至るまで、平和を願うことへの無力感を持つ人は少なくありません。たとえ戦火がなくなっても、食べ物や水や医薬品が不足して住む家もなく、生命が脅かされている人たちがどれほど多いかを多くの市民が知っています。「平和」などの美辞麗句を聞きたくないと反発を強める人もいます。
世界の遠き地点での苦難に、市民が貢献できることがどれほどあるのか。現実の重さを知った上で、口ごもらざるを得ない人たちを責められません。
以上の話題は憲法九条論にも投影しています。中国の軍事力や北朝鮮の脅威を勉強することで、憲法九条に懐疑的である人は数多く存在しています。改憲派の全員が好戦的だとはいえません。世界の悲惨な現実を知る中で、九条だけで良いのかという意見を持つ人もいます。
改憲派の相対的多数は、九条の理想だけでは平和を守れない。自衛隊を軍隊として認めて、この先も米軍と協力して日本を守っていくのが現実的。護憲派は空想的だという議論を提起しています。もちろんその主張に無条件に同意する訳にはいきません。ただすべての人と会話が成り立たないことはないでしょう。
同様に、改憲派側の護憲派認識にも一面性はあるでしょう。口の悪い人たちは、よく護憲派の認識を「お花畑」と揶揄しているようです。でも護憲派全員が夢想的だと言えないはず。軍事や安全保障を本格的に勉強して、九条を守り通そうとしている人もいます。世界の現実に真摯に向き合う人たちが存在しています。
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テレビの討論番組で、「誰が日本を守っているのだ。自衛隊ではないか」と興奮気味に発言していたのは、自民党中谷元衆院議員でした。防衛大卒の自衛隊出身者で、憲法審査会のメンバーです。実直な印象の政治化。同年齢でもあるので親近感を持ってきました。
中谷議員は2020年に向けて複雑な立場に立っています。小政党も尊重して丁寧に議論するのが憲法審査会の美風であることを熟知している。自衛隊の海外派兵が無制限に進めば、隊員とその家族への重圧も承知している。安倍首相の唐突な改憲構想について、内心は複雑でしょう。もちろん氏も本来は九条二項の改正を企図する立場ではあるのですが。

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じじぃの日記。
【九条二項】
前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は永久にこれを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
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前項の目的のための、陸海空軍その他の戦力は保持しない。しかし、自衛のための軍備は放棄しない。
みなさん、これでどうでしょうか。