じじぃの「糞便微生物移植・あなたの健康なうんこください?土と内臓」

Fecal Microbiota Transplantation - FMT 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Awn3haOpfcI
Flights microorganisms (FMT)

NHKスペシャル 「人体 神秘の巨大ネットワーク(4)万病撃退!腸が免疫の鍵」 2018年1月14日 健康ch
【司会】タモリ山中伸弥久保田祐佳 【ゲスト】田中将大小島瑠璃子
ひとたび、腸で免疫のバランスが崩れ、免疫細胞が暴走を始めると大変なことに。
花粉や食べ物、自分の体の一部まで「敵」と誤って攻撃し、さまざまなアレルギーや免疫の病を引き起こしてしまう。どうすれば、腸内細菌が出す“メッセージ”を活用してこの暴走を抑え、アレルギーなどを根本解決できるのか。
患者さんの腸内で減少していたクロストリジウム菌という腸内細菌は、腸の中で何をしているのでしょうか。その謎を解く鍵は、免疫研究の世界的権威、大阪大学特任教授の坂口志文さんが発見した「特別な免疫細胞」にありました。これまで免疫細胞と言えば、外敵を攻撃するのが役目と思われていましたが、坂口さんが新たに発見された免疫細胞は、その逆。むしろ仲間の免疫細胞の過剰な攻撃を抑える役割を持つことが突き止められました。その免疫細胞は、「Tレグ(制御性T細胞)」と名付けられています。
免疫細胞の中には、「攻撃役」だけでなく、いわば「ブレーキ役」も存在していたのです。このTレグの働きで、全身の各所で過剰に活性化し暴走している免疫細胞がなだめられ、アレルギーや自己免疫疾患が抑えられていることがわかってきました。
なんとそんな大事なTレグが、腸内細菌の一種であるクロストリジウム菌の働きによって、私たちの腸でつくり出されていることが、最新研究で明らかになってきました。
https://www.nhk.or.jp/kenko/special/jintai/sp_6.html
便微生物移植 ウィキペディアWikipedia)より
便微生物移植は、健康な人の腸内細菌を対象患者の消化管に移植することにより、治療効果を得る目的で研究されている移植術。
様々な疾患についてその手技と効果が検討されている。ヒトに対しこの療法での効果が報告されたのは2013年にクロストリジウム・ディフィシル感染症(CDI)に対してであるが、2016年には消化管疾患(潰瘍性大腸炎クローン病など)のほか神経難病や冠動脈疾患に対しても研究が進められている。腸内細菌療法やふん便微生物移植ともと呼ばれ、欧米を中心に研究されてきた。2017年現在日本では保険治療としては認められていない。クロストリジウム・ディフィシル腸炎には高い治療効果が確認されるものの、それ以外の疾患での有効性は議論が多く治験が行われるに留まっている。

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『土と内臓 (微生物がつくる世界)』 デイビッド・モントゴメリー、アン・ビクレー/著、片岡夏実/訳 築地書館 2016年発行
糞便微生物移植の効果 より
マイクロバイオーム(身体の微生物群)に新たな細菌を獲得する、かなり変わった方法が、圧倒的な治癒率をもたらしている――下から上へと。1958年、デンバー退役軍人管理局病院の医師たちは、健康な提供者から採取した便を致命的な下痢にかかった4人の患者に肛門から注入する、初の糞便微生物移植(FMT)を実地し、結果を発表した。4人全員が急速に回復し、医師たちはこの治療法が本格的な治療を行なうに値すると結論しないわけにいかなかった。だが、そのアイデアに乗る同業者はほとんどおらず、半世紀のあいだこの奇妙な治療法は、抗生物質に反応しない患者への最期の手段とされてきた。
抗生物質が腸内細菌相を激減させてしまい、病原性細菌が増殖して腸管に急速に定着することがある。クロストリジウム・ディフィシルは、中でも最悪のものの一つで、命にかかわることもあるすさまじい下痢の原因となる。過去数十年でC・ディフィシル感染症は激増し、アメリカの病院では年間50万から300万件発生して、30億ドルを超える損失をもたらしている。C・ディフィシル感染症の発生率が増えたために、抗生物質を利用した患者が慢性的なあるいは激しい下痢を起こした場合、これを疑うように医師に勧告がなされることになった。
抗生物質が腸管の有益細菌の個体群を全滅あるいは激減させると、それは熱帯雨林に人の手で皆伐地が作られたようなものだ。その土地がいつまでも空っぽのままのわけがない。
健康な人の弁を移植するFMTの基本的な考え方は、微生物の生態学を医療として利用する――患者の腸にできた裸地に有益細菌の種をまき直して、C・ディフィシルが定着するのを防ぐというものだ。
移植された微生物相がC・ディフィシルを排除するメカニズムは、完全にはわかっていない。しかし、効き目があることはたしかだ。数十件の研究で採集された、患者数百名のデータを要約した近年の文献レビューは、抗生物質に反応しないC・ディフィシル感染症にかかった人の治癒率が、約90パーセントであると報告している。
糞便移植の成功例は、たいていの人にとってなくてはならない普通の医療行為(たとえば子ども時代のポリオの予防接種)と肩を並べる目覚ましいものだ。それどころか、成果がぱっとしない毎年のインフルエンザ予防接種(もっともいい年で成功率60パーセントほど)をはるかにしのぐ。
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C・ディフィシル感染症を除去し、腸内細菌相を変える能力がFMTにはあると証明されたことで、この技術を他の病気、たとえば自己免疫疾患、肥満、糖尿病、多発性硬化症などの治療に応用する可能性を探る新しい取り組みへの道が開かれた。手法はすでに進歩している。フリーズドライした便を経口カプセルに詰めるような新しい送達手段は、間違いなく普及を高めるだろう。

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どうでもいい、じじぃの日記。
老人に若い人の血液を輸血すると、老人の脳や筋肉などが若返ることが分かっている。
これを拡大解釈すると、若い健康な人のうんこを腸内に入れれば、老人の腸内細菌相も若返るに違いない。
1月14日、NHKスペシャル 「人体 神秘の巨大ネットワーク(4)万病撃退!腸が免疫の鍵」を観た。
腸内細菌の一種であるクロストリジウム菌の働きによって、免疫細胞の一種(Treg,Tレグ)が作り出されているのだという。
最近の研究で、脳内に存在する神経伝達物質セロトニン(幸せホルモン」が腸内細菌と関わっていることが分かった。
あなたの健康なうんこください!