じじぃの「科学・芸術_246_アラブ首長国連邦(UAE)・アジア外交」

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    UAE 人種構成 (2016年)

新興市場における原子力の将来:アラブ首長国連邦 September 9, 2013 Forum on Energy
首長国連邦(UAE)は、原子力エネルギーを初めて導入することに関心を持つ国にとっての世界的なロールモデルとなるつもりである。
2009年12月、韓国電力公社(KEPCO)が率いる企業連合は、UAE最初の発電所建設のための200億ドルの契約を、フランスや日本、米国といった他の競合相手をおさえて受注した。
アレバは、UAEが韓国のAPR-1400を選択したのはコストが安く、建設期間がより短いからであると指摘したのに対し、ENECのムハンマド・アル・ハマディ最高経営責任者は、“世界レベルの安全性パフォーマンス”のためKEPCOを選定したと発言。アブダビの西部、バラカにおいてAPR-1400の初号機の建設が2012年7月に開始され、2017年に完工する予定である。また、2号機は2013年5月から建設作業が進められており、2018年に完工予定。
http://forumonenergy.com/2013/09/09/%E6%96%B0%E8%88%88%E5%B8%82%E5%A0%B4%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E3%81%AE%E5%B0%86%E6%9D%A5%EF%BC%9A%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%96%E9%A6%96%E9%95%B7%E5%9B%BD%E9%80%A3-2/?lang=ja
アラブ首長国連邦(UAE)を知るための60章』 細井長/編著 赤石書店 2011年発行
アジア外交 (一部抜粋しています)
アジアとの関係では、貿易・経済上での結びつきとUAE国内の人口動態の点が2大てーまであり、国別に異なった特色を見せている。
UAEは、アラブ諸国のなかでもっともアジアとの付き合いがある国である。いうまでもなく、UAE国内に居住する人口の半分以上を占めるのはインド、パキスタン、さらにはアフガニスタンからの労働移民んとその家族である。建築現場や屋外作業場で働く労働者を主に、商工さ―ブス産業などの分野でもこれら諸国から大量の労働移民を受け入れている。
UAE政府は正確なデータを発表していないが、居住者の大半を占める外国人移民のなかでも最大多数を占めるのはインド人であり、その数は200万人とも300万人ともいわれる。
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UAEでは業種別に外国人労働者の出身国が別れるという特徴があるが、メイドやサービス産業などではフィリピンやスリランカ出身者が多い。これらの国では出稼ぎ労働者からの送金が外貨獲得の大きな流れを占めており、労働者の人権問題は外交上でも重要な課題となる。
近年、存在感を高めている中国とは、1984年10月に国交を結んだばかりであるが、中国からは10万人単位で移民が来ている。ドバイが地域の総合サービス拠点としての地位を固めるにつれ、中国はドバイをアフリカ進出の土台として活用する動きを見せている。さらに中国とは、首脳外交を行っている点も特徴のひとつである。1990年5月に故ザーイド前大統領がGCC首脳として初めて北京を訪問したのを皮切りに、いまや毎年のように相互に要人の訪問が繰り返されている。
韓国も、要人が相互訪問を重ねているが、2009年12月には韓国の李明博大統領がUAEを訪問し、韓国電力公社(KEPCO)を主体とした企業連合が、アブダビから原子力発電プロジェクトの契約をとった。これはアブダビ首長国内に原子炉4基を建設し、運転を立ち上げた後に引き渡す契約であり、UAE技術者の養成事業を含め、総額は約400億ドル以上と見込まれている。さらに韓国は原油天然ガスの開発事業でも、パイプラインの敷設工事などで巨額の工事を請け負っている。2010年1月4日に落成式を迎えた世界一高い建造物「ブルジュ・ハリーファ」の建設も韓国企業体が担った。
北朝鮮とは、2007年9月17日に、国連代表同士で大使級の外交関係を樹立することに調印している。直前にドバイ経済開発庁長官・不動産開発会社EMAAR会長ムハンマド・アリー・アル・アッバール氏が北朝鮮を訪問しており、これとつながる動きと見られる。
日本は、貿易関係だけを見れば、自動車と電気製品を供給しUAE原油を引き取っているという関係である。しかし、UAEは日本にとってきわめて重要な国であり、互いになくてはならない存在である。まずUAEは自国が産出する石油の約半分を日本に輸出。日本は自国が消費する原油の約4分の1をUAEから輸入している。このような構造は、原油天然ガス以外のエネルギー源を日本が導入しないかぎりは、根本的な変化は見込めない。現実的に見れば、10数年以上は相互依存関係が続くということだ。
一方、これに比べれば人的関係は希薄である。日本国内に滞在するUAE人は3桁もいかない。ドバイにはビジネス関係者を中心に3000人程度の邦人コミュニティーがあり、中東では最大となる。
しかし、UAEから見ると自国民の10倍に達する規模で世界中から優秀な人材を受け入れており、日本からは少なくとも1万人は来てもらわないと「政治的に発表するに堪えない規模」と親しい外交官は評していた。UAWの道路を走る車の3分の2が日本製でありながら、生きた日本人の顔を見たことがないUAE人がほとんどであるというのは、バランスがとれていないことだ。