じじぃの「113番元素が誕生した日・ニホニウム(nihonium・Nh)!理化学研究所」

Nihonium (NEW ELEMENT) - Periodic Table of Videos 動画 Youtube
https://www.youtube.com/watch?v=-HcSEKuYGM8
サイエンスZERO〕祝!命名権獲得 113番元素はこうして作られた〔Science Zero〕 動画 YouTube
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ニホニウム(nihonium)

113番元素は「ニホニウム」〜日経サイエンス2016年8月号より
各国の化学学会や科学アカデミーなどからなる国際純正・応用化学連合IUPAC,本部スイス・チューリヒ)は6月8日,理化学研究所を中心とする研究グループが発見した周期表の113番元素の名称案を「nihonium」,元素記号案を「Nh」とすると発表した。日本の国名nihonにちなむ名称だ。IUPACは今後5カ月間,意見公募を行い,大きな異論がなければ正式決定となる。日本化学会命名法専門委員会は6月13日,名称案が正式決定されることを前提に113番元素の日本語名を「ニホニウム」とすると発表した。
IUPACはロシアと米国の共同グループが発見した115番,117番,118番の3元素についても名称案を発表,これによって周期表の第7周期までの全元素の名称が出揃う。
http://www.nikkei-science.com/?p=50447
理化学研究所 100年目の巨大研究機関』 山根一眞/著 ブルーバックス 2017年発行
113番元素が誕生した日 (一部抜粋しています)
森田グループによる2004年と2005年の合成成功では、いずれもボーリウム(107番元素)がアルファ崩壊を起こしていることで新元素の合成成功を確認していた。
「2年連続で合成できたんですが、根拠としているボーリウムからドブニウム(105番元素)への崩壊が過去に1例しかないので根拠とならず、また、5回目の崩壊であるドブニウムの崩壊が、いずれも33パーセントという低いほうの確率で起こる自発核分裂であったため、『そのデータはおかしいんじゃないの』という指摘があったんです。たった2個の現象だから、そんなことが起こるのは珍しいことではないんですけどね」(森田さん)
「113番元素」2個の合成に成功したのに、命名権を得ることができなかったのは、ひとつには67パーセントの確率で起こるドブニウムの「アルファ崩壊」が得られていなかったからでもあった。
そこで、2005年以降、さらなる原子核の融合と、「アルファ崩壊」の瞬間を捉えることを目指して、亜鉛原子核ビスマス原子核にぶつける実験を延々と続けたのだ。
実験を続けるといっても、ひたすら「三度目の正直」で、たった1個の原子核が合成される「成果」を待たねばならない。
こうして衝突実験を続けたが、2004年と2005年に立て続けに合成に成功したのに、なぜかその後は合成がまったく起こってくれなかった。
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一方久々に例の「CALL」があった。締切日は5月31日だ。まだ「3個目」は出ていなかったが、森田さんは新たな実験データを添えて2個での再エントリーをしようと手を挙げた。新たなデータとは、「113番元素」の3回目の崩壊でできる「107番元素」の「ボーリウム」を多数個直接合成し、そのアルファ崩壊連鎖を観測することで、ボーリウムが既知の原子核であることを照明したのだ。さらに「アルファ崩壊」してできるドブニウムが確かに33パーセントの確率で「自発核分裂」し、また67パーセントの確率で「アルファ崩壊」することを確認した実験結果だった。すでに見出していた「113番元素」の崩壊の道筋の正しさを照明するこの追加実験結果によって、「113番新元素」の優先権が得られることを期待したのだ。
その「CALL」から2ヵ月半が過ぎた2012年8月18日の土曜日。
この日、埼玉県和光市の最高気温はおよそ30℃。前日と前々日が35℃を超えていたのと比べ、ちょっとしのぎやすかったとはいえ、記録的と言われた猛暑の夏の1日だった。
この日、理研でIUPAPの一部門である「C-12」の代表者会合が開催された。
世界の原子核実験分野の代表者二十数人が集まり、午前9時から討議が始まった。会議には参加しない森田さんは、この日は休日の予定だった。だがC-12のメンバーから「実験施設を見学したい」という希望があったため、案内役としてラボで待機をしていた。
来日したC-12のメンバーには、新元素の命名権付与の権利を有するJWPの一人も含まれていた。2ヵ月半前に「CALL」を伝えた6人のうちの1人だ。それだけに、森田グループが真摯に実験に取り込む姿をしっかりと見てもらういい機会だった。
午後1時過ぎ、C-12の議長でもある仁科加速器研究センター・RIBF研究部門の酒井英行部長が、各国メンバーを率いてRILAC棟にある森田グループの計測室に入ってきた。ところが、一行を迎える森田さんの様子に驚いた。
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「イ、イベントが来ました!」
「イベント」とは「事象が確認できた」という意味だ。つまり新元素の合成が確認できたということだ。酒井部長に「落ち着け、落ち着け」と諭されるが、興奮は鎮まらない。
アルファ崩壊が4回!」
7年間待ちに待ったあの悲願の「アルファ崩壊」を、たった今、確認したというのである。
あわてふためく様子を見ていた各国メンバーの中に、森田さんの友人であるフィンランドの研究者がいた。「113番元素」合成の決定的な確認に成功したと知った彼は、「コングラチュレーション」と声をかけてくれた。

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どうでもいい、じじぃの日記。
ソ連アメリカの冷戦時代は、軍事と宇宙開発競争の時代であったが、「新元素」の発見でも競っていた。
新元素の発見では、アメリカ、ロシア、ドイツが常連国だ。
その中にキラリと輝く、113番元素 ニホニウム(nihonium Nh)。
何かの本に、放射線崩壊は「素数」と関係があるのだとか。ともかく難しそうです。