じじぃの「科学・芸術_221_イタリア人気質」

LUPIN III The fan-movie (Teaser in Italiano) 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=8blQX-04dGc
Spain v Italy football

こんなに違う「北イタリア人」と「南イタリア人」 〜Maki.C(イタリア在住音楽家/翻訳家)
日本にも県民性があるようにイタリアでも南北で国民性が違います。日本人がイメージするイタリア人像は、日本で活躍するイタリア人芸能人にありがちな「女好き、陽気、小さなことは気にしない」ですが、実際のイタリア人はどうなのでしょうか。
http://www.ryugakupress.com/2016/02/26/italian-4/
『イタリア人のまっかなホント』 ペーテル ベルリン/著、幾島幸子/訳 マクミランランゲージハウス 1999年発行
北の言い分、南の言い分 より
イタリア人はよく、南部/北部という単純な区分けで互いのちがいを割りきろうとする。
北部の人間は、南部に暮らす人びとを、半分アラブの血が混じった、性根の腐った田舎者だと軽蔑している。マフィアにも寛容で、働き者の自分たちが稼ぐ収入で糊口をしのいでいると眉をひそめている。南部人のほうは北部の人間を、半分オーストリアやフランスの血が混じった、ものを知らない田舎者と見下している。いちばん豊かな土地に生まれたのは偶然にすぎないのだし、連中の工場や農地で汗水流すおれたちの稼ぎで糊口をしのいでいるとばかにしている。
どちらにしても極論にはちがいない。しかし、北部同盟(分離主義と大差のない連邦主義を推進している政党)を政界の一大勢力に押し上げるには充分なイタリア人の声に支えられている。
こうした見方にたえず油を注いでいるのが、日々の食事、習慣、言語のちがいだ。南部人の食事はパスタとオリーブオイルが中心。北部人にはトウモロコシと米とバターが欠かせない。言葉のちがいははなはだしく、南部で製作された映画『ラムール・モレスト』は、吹き替えられて北部で上映された。
国内で横行している不正も、イタリア人の性格上の欠点も、北部の人間はなにからなにまで責任を南部人に押しつける。最近おきた大きな腐敗と汚職スキャンダル、『タンジェントポリ』も、北部の大都市ミラノを中心におきたことには頬被りをきめこんで、政界や政府を蝕む腐敗を「南部病」ときめつけている。
マナーとエチケット より
イタリア人は礼儀正しい国民だ。マナーもよいし、挨拶だって欠かさない。身振り手振りをまじえた表現もとても好きだから、ごくごくあたりまえのように握手をするしキスもする。たとえ前日、いやその日の朝に会っていても、会えば会ったで、たっぷり時間をかけて挨拶が交わされる。口づけは左右の頬へおこなわれるが、たとえ男同士でも眉をしかめる人はいない。そのあとに、武器はもっていないことを示すために、互いに手を差し出す運びとなる。
イタリア人は情熱的だ。だからいきなり「かわいい」といったり「美しい」と口走ってしまう。もっとも、他人の家の敷居をまたぐときには、「失礼します」と、いちおう了解をとりつけるのだが。
「チャオ」は、会ったときにも別れるときも使うくだけた挨拶の言葉だ。”ボンジョルノ”は朝から夕方まで使われる。夕方になると”ボナセーラ”に変わり、まるで午後など存在しないかのようだ。夕方と夜とのあいだにははっきり一線が引かれており、「昨日の夜は何をしていた?」と尋ねるのは無礼千万。ただし、「昨日の夕方はなにをしていた?」と訊いても、刺々しい反応が返ってくることはない。
相手に呼びかけるときには、”ツ”、”ヴォイ”、”レイ”の3通りがある。”ツ”は家族同士、若い者同士、気心の知れた者同士のあいだで使われる。”ヴォイ”と”レイ”では”レイ”のほうが丁寧な呼び方として好まれる。
苗字のまえには”シニョール”、”シニョーラ”をつけるのが常識だ。”シニョーラ”は女性の場合。しかし、相手が未婚の女性にも、ごくふつうに使われる。