じじぃの「ゲノム医療・遺伝子に対する薬の開発!サタデーステーション」

医療を大きく変化させるゲノム医療 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=lRZX8OFn_sg
創薬標準候補の遺伝子(右) (seibutsushi.net HPより)

サタデーステーション 2017年5月27日 テレビ朝日
【司会】高島彩 【レポーター】ディーン・フジオカ
●最新がん治療 ゲノム医療
キーワードは、患者さんごとのオーダーメイド治療。
最新の抗がん剤と遺伝子検査ががん治療を大きく変えていく。
肺がんで闘病する長田さんは、これ以上抗がん剤の効果が期待できないと医師に告げられた。しかし、ゲノム医療の臨床試験に参加したところ、がんは1ヵ月で6割縮小した。
ゲノム医療では、患者のがんの原因となる遺伝子を調べ、遺伝子に対する薬を使う。従来の抗がん剤治療に比べて有効性が予測しやすく副作用が軽減できる。
全国240以上の病院と16の製薬会社が参加するスクラム ジャパン」臨床試験を進め、遺伝子解析を無料で実施し新薬を開発している。対象は従来の治療では効果が期待できない患者。
http://www.tv-asahi.co.jp/sat-st/
『薬をつくる研究者の仕事』 京都大学大学院薬学研究科/編 化学同人 2017年発行
薬の作用点とその分類 (一部抜粋しています)
さて、薬の作用点は何でしょうか? それは多くの場合、体のなかにあるタンパク質です。タンパク質は体を構成する主要な成分で、遺伝子が設計図となり、体内でつくられたアミノ酸をつなげた構造になっています。その種類は少なくとも数万種類はあると考えられています。人間の体は60兆個の細胞によってつくられていて、そのすべての細胞には多くの種類のタンパク質が含まれています。薬はそういったタンパク質に結合して、その作用を発揮します。
細胞の内側や細胞膜(脂質二重膜)には多くのタンパク質があります。これらは薬が作用するものを取りあげると次のように分けることができます。
(1)受容体  ・・・もともと体の中にあるホルモンや神経伝達物質などが作用するタンパク質で、ほとんどは細胞の表面にある。
(2)酵素  ・・・化学変化の触媒となるタンパク質で、細胞の内部にあることが多い。
(3)膜輸送タンパク質・・・細胞膜の内外で物質の輸送・運搬をしているタンパク質なので、必ず膜にある。イオンチャネルや輸送体(トランスポーター)とよばれるタンパク質がここに含まれる。
(4)核内受容体・・・細胞核にあって、遺伝子からタンパク質をつくるまでの段階の調節をしている。
さて、受容体、酵素、膜輸送タンパク質、核内受容体に対して作用する薬は何種類あるでしょうか?
いままでに使われている薬を分類した統計は何種類か公表されていますが、図(画像参照)の円グラフの左側に示したものはその一例で483種類の薬を作用点で分類しています。これによると、受容体をターゲットにしている薬は全体の45%と最も多く、続いて酵素が約30%です。そして、作用点が不明な薬がなんと2割もあることに驚かされます。これは薬理学者がまだ挑戦し続けるべき領域です。膜輸送タンパク質核内受容体を標的とする薬はあまり多くありません。
では次に、ヒトゲノムのあかに薬の作用点となりうるタンパク質は何種類あるでしょうか? この疑問に対しても数多くの推計が行われています。その一例を図(画像参照)の右側に示しました。それによると、ヒトゲノムのなかに薬の作用点となりうるタンパク質は6650種類、その内訳は、受容体が30%、酵素が50%、膜輸送タンパク質は15%程度あるようです。
この2つのグラフを比べてみると、第1にまだまだ多くの薬の標的が体のなかには残されていて、現在、薬物治療の手が届いていないところにも新しい薬がつくれるかもしれないことがわかります。また、そうしたときに現在、薬のシェア第1位の受容体もさることながら、酵素や膜輸送タンパク質を標的にした薬の開発(創薬)もずいぶん有望なように思えます。このような創薬の手法がゲノム創薬とよばれます。

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どうでもいい、じじぃの日記。
暇なもので、病気に関する本やテレビをよく見ている。
薬が効くかどうかを例えると、「鍵」と「鍵穴」の関係に似ているらしい。
薬となる分子の形状と性質の両方を、標的タンパク質の薬物結合部位である「鍵穴」に合わせるようにして「鍵」をつくることが薬の開発ということになるらしい。
がんでも、もとになる遺伝子変異を見つけて、それに合う「鍵」をつくることが「ゲノム創薬」ということのようだ。
よくわからないが。