じじぃの「未解決ファイル_298_幸福感と大脳の楔前部の関係」

大脳の楔前部 (sportsdoc.jp HPより)

楔前部(けつぜんぶ)の大きさと幸福感には相関性がある 2015年11月21日 スポーツ医学&カイロプラクティック研究所
大脳の楔前部(けつぜんぶ)の大きさと幸福感には相関性があるという研究報告があります。それによると、幸福感が大きい人ほど、楔前部も大きかったそうだ。
http://sportsdoc.jp/flankly/precuneus.html
『なぜ人はドキドキするのか? 神経伝達物質のしくみ』 中西貴之/著 技術評論社 2017年発行
幸福は脳のどこにあるの より
私たちの体の中では、複雑なネットワークが構築されています。私たちが感じる幸福は、そのネットワークの中のどこにあるのでしょうか。この点については、聞き取り調査とMRIによる客観的な画像診断を組み合わせた研究がヒントになりそうです。その研究の聞きとり調査では、幸福感に大きく関係しているとされる「人生の目的=生きる意味」と、本人がどの程度現状に幸福を感じているかという主観的な幸福の度合いについて調査しました。
人が感じている幸福度と脳の画像診断を組み合わせて解析した結果、脳の右半球にある楔前部(けつぜんぶ)という領域と幸福の大きさの間に、相関が見つかりました。その脳領域が大きい人ほど、幸福感を覚えることが分かりました。この部分が大きいと、ポジティブな感情を強く感じ、ネガティブな感情を弱く感じるようです。幸福は、楔前部で感情的・認知的な情報が統合されることによって生み出される主観的経験であることを示唆しているデータです。
脳内のニューロンの配線を調べると、楔前部には脳内のいろいろな部位から情報が集まるように配線されていることが分かります。幸福は、感情や認知などのさまざまな情報を統合して生み出されているのかもしれません。心という神秘的で壮大な概念が、脳の小さな一部分で生み出されていると考えられるのです。科学で物事を探求するということは、見聞きする事象を単純化する過程にほかなりません。哲学者が何千年も悩み続けた心の問題も、最新科学や神経伝達物質の視点で見ると、意外とシンプルなメカニズムなのかもしれません。

                        • -

どうでもいい、じじぃの日記。
1年ほど前に読んだ柳澤桂子著『認められぬ病―現代医療への根源的問い』にこんなことが書かれていた。
「一個人の人格上の欠点をその人の責任にすることは、危険なのではなかろうか。美しい顔もあり、できの悪い顔もあるように、性格にもいろいろあり、それはその人にはどうしようもないことなのではないだろうか」
最近の研究では、遺伝と環境が人間に与える影響の割合はほぼ半々らしい。
「脳の右半球にある楔前部(けつぜんぶ)という領域と幸福の大きさの間に、相関が見つかりました」
人が感じる「幸福感」とか「不幸感」とかが、脳に支配されているとは思わなかった。
死んだ人の脳を解剖して、この人は幸福な人生を送った人だった、とかなるのだろうか。