じじぃの「精神疾患とカルシウムチャネルの関係・どこまで遺伝的特質か?フューチャー・マインド」

運命か? 自由意志か? モーガン・フリーマン 時空を超えて 動画 dailymotion
http://www.dailymotion.com/video/x4tobe6
 シナプス伝達bsd.neuroinf.jp HPより)

NHKドキュメンタリー 時空を超えて 「運命か? 自由意志か?」  2016年9月9日 NHK Eテレ
【案内人】モーガン・フリーマン
人間は、自由な意志を持って生きているのか? それとも定められた運命に従って生きているのか? 運命にとらわれているとしたら、どのように人間は生きるべきなのだろうか?
人間が選択をする時、自由意志に基づくというのは真実だろうか? 実は我々の行動は全て運命によって定められているのではないのか? 脳をスキャンすると、意識的な決断の前に、無意識に物事を決めていることがわかり、自由意志による決断は幻想だとする説もある。また、物理学では、量子力学の「あいまいさ」こそが自由意志をもたらすという説もある。もし、自由意志がないとしたら、人間の倫理感は危機に陥るのではないだろうか?
http://www4.nhk.or.jp/P3452/x/2016-11-04/31/66101/1988009/
5つの精神疾患に共通する遺伝子が発見されました。カルシウムチャネルに関連した遺伝子です。 2014/05/22 さなぎ日記
自閉症スペクトラム障害ADHD双極性障害,大うつ病統合失調症に共通する2つの遺伝子が発見されました(2013年2月28日・ランセット)。
http://asanagi987.blog27.fc2.com/blog-entry-5498.html?sp
『フューチャー・オブ・マインド 心の未来を科学する』 ミチオ・カク/著、 斉藤隆央/訳 NHK出版 2015年発行
精神疾患の遺伝的特質 (一部抜粋しています)
精神疾患を理解し、ゆくゆくは治すべく、遺伝的なルーツをたどる試みもなされている。この分野では、これまで数々の試みが重ねられてきたが、期待外れのまちまちな結果に終わっている。統合失調症双極性障害には家族性(遺伝性)があるという無視できない証拠はあるが、患者すべてに共通する遺伝子として決定的なものは見つかっていないのだ。ときおり科学者が、精神疾患の人の家系をたどり、そこに広く認められる遺伝子を見つけることはあった。しかしこの結果を一般化してほかの家族に当てはめようとしても、たちていはうまくいかなかった。科学者が出した結論は、せいぜい、精神疾患を引き起こす条件にはいくつかの遺伝子の組み合わせのほかに、環境要因もあるということだった。それでも、一般にはおのおのの疾患に固有の遺伝子的基礎があると考えられていたが。
ところが2012年、これまでおこなわれたなかでも屈指の総合的な研究により、精神疾患にはやはり共通の遺伝的要因があるかもしれないことが示された。ハーヴァード大学医科大学院とマサチューセッツ総合病院の科学者たちが世界規模で6万人を調査し、5大精神疾患のあいだに遺伝的なつながりがあることを見出したのである。5大疾患とは、統合失調症双極性障害自閉症、大うつ病注意欠陥多動性障害ADHD)のことで、5つすべてを合せると全精神疾患患者のかなりの割合を占める。
この科学者たちは、被験者のDNAを徹底的に調べ、4つの遺伝子が精神疾患のリスクを増大させることを発見した。そのうちのふたつは、ニューロンにおけるカルシウムチャネル[細胞膜を通して内外のカルシウムイオン輸送をおこなう通路]の制御にかかわっている(カルシウムは神経シグナルの処理に必須の化学物質だ)。ハーヴァード大学医科大学院のジョーダン・スモラー博士は、「カルシウムチャネルについての発見は、もしかすると――あくまで可能性の話ですが――カルシウムチャネルの機能に働きかける治療が幅広い疾患にきくのかもしれないということを示しています」と言っている。すでにカルシウムチャネル阻害薬が双極性障害の人の治療に使われている。将来はこの阻害薬が、ほかの精神疾患の治療にも使われるようになるかもしれない。
     ・
「今回私たちが突き止めたのは、きっと氷山の一角にすぎないでしょう」スモラーは語る。「研究が進めば、共通する遺伝子がさらに見つかると思います」この5大疾患に重複する遺伝子がもっと見つかれば、精神疾患に取り組むまったく新しい道が開かれるのではなかろうか。
共通の遺伝子がさらに見つかることで、欠陥遺伝子が引き起こした損傷を遺伝子治療で修復できるようになるかもしれない。あるいは、ニューロンのレベルで病気を治せる新薬が生まれる可能性がある。

                        • -

どうでもいい、じじぃの日記。
脳の神経細胞ニューロンには「興奮性のニューロン」と「抑制性ニューロン」があって、健常人の場合、この2つのバランスがとれているのだそうだ。
まあ、100パーセント完全な人間はいなく、見方を変えればこの差は個性らしい。
精神疾患は、その個性が強く出ているだけなのかもしれない。
「共通の遺伝子がさらに見つかることで、欠陥遺伝子が引き起こした損傷を遺伝子治療で修復できるようになるかもしれない。あるいは、ニューロンのレベルで病気を治せる新薬が生まれる可能性がある」
そのうち、「性格が悪い」は薬で治るのかもしれない。