じじぃの「吸血コウモリ(バンパイヤ)の謎・チスイコウモリの利他行動!神は本当に存在するのか」

World's Weirdest - Vampire Bats 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=iLp-ls8AoaU
チスイコウモリ

ダーウィンが来た! 「探検!びっくりコウモリワールド」 (追加) 2016年10月30日 NHK
【語り】龍田直樹豊嶋真千子和久田麻由子
中米コスタリカの森はコウモリの楽園。真っ白のモフモフの毛に包まれたかわいいコウモリから、足に吸盤をもつものや川で魚を捕るものまで、個性的なコウモリが暮らす。
一番の変わり者は、吸血鬼のように動物の血を飲むチスイコウモリ。動物が寝ている隙に鋭い歯で傷をつけ血をなめる。奇妙な食事の一部始終を大公開!さらに、仲間同士で助け合うチスイコウモリの意外な姿も紹介!驚き満載のコウモリワールドを大探検。
http://www.nhk.or.jp/darwin/
吸血コウモリはなぜ仲間に血を分け与えるのか 2015.11.24 ナショナルジオグラフィック日本版サイト
新たな研究により、チスイコウモリのメスは将来において自分の生存に有利になるように仲間に血を分け与えていることが明らかになった。チスイコウモリは我々が考える以上に洗練された社会生活を送っているようだ。この結果は11月18日付の科学誌「英国王立協会紀要B」で発表された。
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/112000331/
『世界の謎と不思議』 平川陽一/著 扶桑社 1998年発行
吸血コウモリ(バンパイヤ)の秘密 より
空を飛ぶ動物の中でも、あまり好かれないのがコウモリだろう。
コウモリは、口や鼻から超音波を出し、その反射音を耳でキャッチして飛行したり、獲物をつかまえたりする。
そんなコウモリのなかでも、恐ろしいのがチスイコウモリ。つまり吸血コウモリだ。この種類は南アメリカ、中央アメリカに棲むが、翼を広げると30センチを超える大きさである。
チスイコウモリの行動は、まるで忍者も顔負けの静かさと速さだ。人間でもウシでもウマでも、とにかくたっぷりと血をいただけるものがいれば、夜を待って忍びよる。そして、気づかないようにキバの先で皮膚に傷をつけ、血の流れ出るのを待つのである。
血が流れはじめたら、時間をかけてゆっくりとなめる。チスイコウモリの唾液には、血をすぐに固めないものが含まれているので、ゆっくり時間をかけて舌の先でなめつづけることができるという。

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佐藤優さん、神は本当に存在するのですか?』 竹内久美子佐藤優/著 文藝春秋 2016年発行
献身――チスイコウモリの場合 より
竹内 動物だと、互恵的利他行動の一番いい例がチスイコウモリですね。中南米の牧場の近くに住んでいて、その名の通り、夜になると家畜の血を吸って帰ってくる。
佐藤 たしか、狂犬病をもってくるコウモリですよね。
竹内 はい。彼らは木のうろ(樹洞)に集団で住んでいて、オスは成熟すると集団を出ていくので母系社会です。このチスイコウモリは、二晩つづけて血が吸えないと死んでしまうんだけど、吸血に成功した仲間が、まったく血がつながってない個体にも口移しで分けてやることがある。口移しで5ミリリットル与えたとしまうよね。与えたほうは死に6時間近づくだけなのに対して、与えられたほうは、瀕死の状態を脱し、死から18時間も遠ざかる勘定になります。ここがポイントです。ちょっとした金持にとってはほとんど痛手とならない1万円が、その日暮らしの人間には何日分かの生活費になって大助かり、みたいなものです。
 チスイコウモリはだいたい10年ぐらい同じメンバーで住んでいるので、長年の付き合いがあるわけです。とはいえ、隣人を愛してばかりだと自分の命を縮めることにもなる。
佐藤 なんでそこまでするんでしょうか?
竹内 それこそ長い付き合いがあるからです。いつか必ず自分も逆の立場に立つから。このチスイコウモリの互恵的利他行動は動物行動学にとって、すごく大きなテーマなんです。
佐藤 いつも血を分けてもらってるだけの奴もいるんですか。
竹内 それはダメ。彼らは個体識別をしていて相手をよく覚えているので、「あんた、もらってばかりだよね」となっちゃう。
佐藤 テイクするだけでギブをしない奴は、いつか死に絶える運命なわけですね。
竹内 そういう行動をとる奴は排除され、淘汰されてしまいます。
佐藤 年取ると、たぶん血吸いのテクニックも衰えますよね。若いときにギブした分を年取って回収できるのかどうか。チスイコウモリの社会に老人ホームはないだろうし。

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どうでもいい、じじぃの日記。
竹内久美子佐藤優著 『佐藤優さん、神は本当に存在するのですか?』という本に「チスイコウモリ」のことが書かれていた。
利他行為とは、自分に対して見返りがあろうがなかろうが、相手に対して献身的な態度をとることである。
チスイコウモリは仲間と血液のやりとりをする。血を十分に吸った個体は飢えた仲間に血を分け与える。
チスイコウモリは互恵的利他行動をとることで、動物行動学では大きなテーマになっているんだそうだ。
仲間はずれにされるのを怖れての行動という見方もあるようです。