じじぃの「アルツハイマー型認知症に光明・コメのワクチンとは?プライムニュース」

コメのワクチン (ims.u-tokyo.ac.jp HPより)

いま世界は (追加) 2016年5月1日 BS朝日
【司会】木佐彩子小松靖 【レポーター】下司佳代子(朝日新聞記者)
●特集 期待のアルツハイマー新薬・開発最前線
認知症に苦しむ人は全世界で5000万人に迫るが、未だ特効薬は生まれていない。
認知症の多くはアミロイドβとタウタンパク質の蓄積によって引き起こされる脳神経細胞の死滅が原因とされている。
2年前に英国でアルツハイマー病と診断された男性(73)が新薬の臨床試験に参加している。新薬の真っ青な色の錠剤を、朝晩1錠ずつ飲んでいるが、症状が改善したという。
アバディーン大学・クロード・ウィシク教授は「初期段階で症状を改善させる、または元に戻すことが可能かもしれない」と語る。
米国でも法律を整備し、国家プロジェクト(国家アルツハイマー病プロジェクト法)として2025年までに治療法と予防法の開発を目指している。
ブリガム・アンド・ウィメンズ病院のライザ・スパーリングは「症状が出る前に病気を予防できるようになる」と語る。
下司佳代子、「英国の新薬は早ければ来年、再来年にも市場に出せる」
http://www.bs-asahi.co.jp/imasekaiwa/
アルツハイマー病で記憶は失われていない可能性 −アルツハイマー病モデルマウスの失われた記憶の復元に成功− 2016年3月17日 理化学研究所
理化学研究所理研脳科学総合研究センター理研-MIT神経回路遺伝学研究センターの利根川進センター長らの研究チームは、アルツハイマー病モデルマウス(ADマウス)の失われた記憶を、光遺伝学を用いて人為的に復元することに成功し、このモデルマウスで記憶を思い出せなくなるメカニズムの一端を解明しました。
http://www.riken.jp/pr/press/2016/20160317_1/
アミロイドβが入ったワクチン米 抗体でアミロイドβを削る 2015-05-17 気になるネタ
アミロイドβ遺伝子を入れたワクチン米で認知症予防
認知症の原因の一つにアミロイドβアミロイドβは脳にたまるタンパク質の一種でいわゆるゴミのようなもの。これが溜まることで脳細胞が壊死してしまうという。すると脳が縮み認知機能が低下するという。
今、東京大学で驚きの研究が進められているという。それはアミロイドβを食べて認知症を予防する研究だという。お米にアミロイドβの遺伝子を入れて作り、そのお米を食べることで抗体を作らせるという研究をやっているという事でした。
http://luana3.hatenablog.com/entry/vaccinerice
プライムニュース 「認知症の原因と発見法 アルツハイマーに光明 コメのワクチンとは?」 2016年3月23日 BSフジ
【キャスター】秋元優里、反町理 【ゲスト】石浦章一東京大学大学院教授)、伊藤左知子(医療ジャーナリスト)
高齢化が進む日本で社会問題になっている「認知症」。その中で、最も多いとされるのが「アルツハイマー病」だ。
2010年、この原因物質を遺伝子組み換えで米に入れ込んだ「ワクチン米」が開発され、マウス実験に成功。現在は開発者が自ら食べて実証を行っている。
認知症の原因と発見法・アルツハイマー発症の原因
アルツハイマーアミロイドβが脳にたまると神経細胞が死ぬ。
アミロイドβができる背景には遺伝性の若年性アルツハイマー病もあるが、APOEの遺伝子を持っている人がなる場合もあり高齢になってから発症するケースが多い。
遺伝子検査、治療法がある遺伝子診断と治療法が確立していない遺伝子診断について聞く。
認知症の主な種類
・脳血管性
アルツハイマー
・レビー小体型
・前頭側頭型(ピック病)
石浦章一、「健常高齢者の脳と比較してアルツハイマー認知症患者の脳は大脳が萎縮しているのが特徴です」
反町理、「脳の萎縮はどういうことが原因なのか」
石浦章一、「一般的に言えることだが、神経細胞が無くなると萎縮します」
反町理、「進行は誰でも起きるのか」
石浦章一、「誰でも起きますが、アルツハイマー認知症の患者は神経細胞の減る速さが速い。老人班が蓄積しますが、これがアミロイドβタンパク質の主成分です。『APOE』という特殊な遺伝子の型を持っている人がアルツハイマー認知症になりやすい」
反町理、「APOEを持っているかどうか、遺伝子検査で分かるのか」
石浦章一、「分かりますが、遺伝子検査であったとしても100%なるとは限らない、なりやすいということが分かる。APOEの中でAPOE4の遺伝子が危ない。APOE4を持っている人がどうすれば発症しないかという研究が進んでいる。1つは運動すると脳血管性になりにくくなり、二次的にアルツハイマーになりにくくなる。もう1つはAPOE4を持っている人は若い時からある治療薬を飲めば認知症が防げるかもしれない。知ることが決して悪いことではない」
伊藤左知子、「インターネットでも申し込むことはできるが、APOEを調べても将来それを防ぐ治療法はない。ないものを調べて一生不安を抱えていくのはあまり健康的ではない。熟年結婚をする時に遺伝子検査をして結婚がだめになる可能性もある。検査費用は2万円くらいです」
認知症の原因と発見法・“ワクチン米”とは?
石浦教授が研究を進め、アルツハイマー認知症予防法として大きな注目を集めているワクチン米について聞く。
反町理、「一見、普通のコメのように見えるがどこがワクチンなのか」
石浦章一、「脳に定着するアミロイドβをつくらせない機能を期待している」
反町理、「なぜ、コメだったのか」
石浦章一、「遺伝子改変してタンパク質・アミロイドβをコメにつくらせたもの。普通のコメにプラス、アミロイドβが入っている。一般的には感染症に対してつくられたるが脳の中に溜まってくるものに対しても抗体をつくるのではないかというアイデア。一般的に抗体をつくるのは注射しリンパ球が認識し抗体をつくる。食物ワクチンは腸から吸収され穏やかな条件で抗体をつくる。遺伝子組み換えでどんな植物でもできる。最初はナス科の植物だったがアミロイドβはビーマンやトマトにたくさんできなかった。コメにしたらたくさんつくられた。月2〜3回、茶碗1杯に100粒くらい食べればいい」
認知症の原因と発見法・“ワクチン米”課題と可能性
アルツハイマー認知症予防法として注目を集めるワクチン米について聞く。
マウス実験の効果、経口投与しない場合とした場合の大脳皮質と海馬の映像を比較。
アミロイドβをつくる可能性が高い遺伝子を持っている人が20代からこのコメを食べることで老人斑、アミロイドβの蓄積が起きないというのが大きな柱。
石浦章一、「2週間に1回程度食べさせると老人斑が約7割減る。できるのを防いでいると考えている。本当は出来たものが治る方がいいが実験が進んでいない。アミロイドβは普通の肉にも入っているので食経験がある。アミロイドβが溜まる前から5年、10年続ければいいのではと考えている。錠剤でも同じだが値段が高くなり保管も難しい。抗体を直接注射することであまり効果が出ていない。注射では300人中18人に髄膜脳炎の副作用」
伊藤左知子、「薬は飲みづらいがご飯に混ぜるだけならば簡単。APOE4を持っている人が発症する前に抑えられれば素晴らしい」
アルツハイマー認知症予防法として注目を集めるワクチン米について聞く。
反町理、「ワクチン注射300例の実験で18例の重傷者が出るとすべて撤退してしまうのか」
石浦章一、「撤退したが、最近アミロイドペットという生きている人の脳に老人斑がどれくらいあるかがわかるようになってきた。18例の髄膜脳炎はワクチン、いまやろうとしているのは薬剤や飲み薬。アミロイドβが原因だということははっきりわかっている」
伊藤左知子、「製薬にはお金もかかる」
認知症の原因と発見法・人間の脳がもつ可能性
日本の理化学研究所は、初期アルツハイマー認知症「マウス」で記憶復元に成功(3月16日、英国科学雑誌「ネイチャー」)と発表した。
初期のアルツハイマー認知症を患ったマウスに箱の中で電気刺激を与え恐怖体験をさせ脳の神経細胞に目印を付ける。
恐怖を忘れたマウスの神経細胞に光を当てると恐怖を思い出す。恐怖の記憶は失われずに保存されており、神経細胞の働きが良くなったことで思い出しやすくなった。
反町理、「この研究は将来のアルツハイマー治療に役立つのか。ワクチン米以外の治療法も出てくるのか。治療後を医療と言いその前は未病という線引きはおかしいのではないか」
伊藤左知子、「まだ研究段階で人間でうまくいくかは出ていないが希望は持てる。糖尿病だと前段階で投与していい薬が出ている」
石浦章一、「脳の海馬に記憶が保存されている細胞があることがわかった研究。海馬の細胞が死に絶えた認知症患者には言えない。予防も医療になる可能性はある」
前編:http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/index.html?d160323_0
後編:http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/index.html?d160323_1