じじぃの「人の死にざま_1642_カール・セーガン(天文学者・SF作家)」

Carl Sagan || Vangelis || Cosmos Theme || HQ 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=aNxY_8sHOjg

 >宇宙情報センター
●太陽系の星を改造し地球型生命の定着できる星に変える
そのような危惧の声があるなかで、テラフォーミング(惑星地球化計画)という考え方が提案されました。
このテラフォーミングが研究対象として扱われるようになったのは、1961年のことでした。アメリカのカリフォルニア大学の惑星物理学者カール・セーガンが金星の環境改造に関する論文を発表したのが発端とされています。これを境に、世界中の研究者たちが惑星の環境改造という巨大なテーマに真剣に取り組むようになりました。
http://spaceinfo.jaxa.jp/ja/terraforming.html
カール・セーガン ウィキペディアWikipedia) より
カール・エドワード・セーガン(Carl Edward Sagan, 1934年11月9日 - 1996年12月20日)は、アメリカの天文学者、作家、SF作家。
コーネル大学教授、同大学惑星研究所所長。NASAにおける惑星探査の指導者。惑星協会の設立に尽力。核戦争というものは地球規模の氷河期を引き起こすと指摘する「核の冬」や、地球工学を用いて人間が居住可能になるよう他惑星の環境を変化させる「テラ・フォーミング」、ビッグバンから始まった宇宙の歴史を”1年という尺度”に置き換えた「宇宙カレンダー」などの持論で知られる。
セーガンの死後の1997年にはアメリ天文学会がカール・セーガン記念賞を創設した。これは宇宙の研究と理解のために寄与した人物、団体に贈られる。

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『生物はなぜ誕生したのか 生命の起源と進化の最新科学』 ピーター・ウォード,ジョゼフ・カーシュヴィンク/著、梶山あゆみ/訳 河出書房新社 2016年発行
生命の定義 (一部抜粋しています)
「生命とは何か」という問いは何冊もの本のタイトルになっている。最も有名なのが、20世紀前半に活躍した科学者エルヴィン・シュレーディンガーの著書だ。この薄い本が画期的だと評されるのは、内容だけが理由ではない。著者が物理学者だったせいもある。彼が研究していた時代もそれ以前も、生物など研究に値しないと物理学者は見下していた。シュレーディンガーは物理学者らしく、物理学の言葉で生物について考え始めた。「生物の最重要部分における原子の配列と、その配列同士の相互作用は、物理学者と化学者がこれまで実験研究や理論研究の対象にしてきたすべての原子配列とは根本的に異なっている」。この本のかなりの部分は遺伝と突然変異の正体を探ることに割かれているのだが(書かれたのはDNA発見の20年前であり、遺伝はまだ謎のベールに包まれていた)、最後のほうでシュレーディンガーは物理学的に見て「生きている」とはどういうことかを考察した。「生きている物質は、崩壊を経て平衡状態に至ることを免れて」おり、生命は「負のエントロピーを摂取している」と書いている。
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生体にとって活動と構造は同じものだ。1つの個体として適切に機能するには様々なプロセスと構成要素が必要であり、それらすべてを絶えず生成し、また再生することで生体は成り立っている(ほとんどのタンパク質は寿命が2日程度しかない)。こういう視点で捉えると、生体はつねに複製・再生することこそが生命そのものといえる。
今述べたように、生命に不可欠な分子の寿命が短いという事実はあまり注目されていないが、生命が誕生した場所を考えるうえでは大きな手がかりとなる。NASAによる生命の定義はもっと単純で、カール・セーガンが好んだ定義を踏まえている。生命とは、ダーウイン進化が可能な化学的システムである。というものだ。この定義からは3つの重要な視点が浮かび上がる。1つ目は、私たちが相手にしているものは化学物質であって、ただのエネルギーでも電子計算機でもないということだ。2つ目は、単なる化学物質ではなく化学的システムがかかわっているという点である。つまり化学物質のみならず、化学物質同士の相互作用が存在する。3つ目は、その化学的システムはダーウイン進化を経るということだ。1つの環境の中で、利用できるエネルギーの量よりも個体数が多くなればその一部は死ぬ。生き残るものは有利な遺伝形態をもっているからであり、それが子に伝えられることによって、子孫は生存能力をさらに高める。セーガンとNASAの定義は、生きていることと生命を混同しないところが優れている。