じじぃの「人の生きざま_582_大野・晋(国語学者)」

【紹介】日本語練習帳 岩波新書 (大野 晋) 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=5UQBTkL0cic
ミリオンセラー「日本語練習帳」の国語学者大野晋氏死去 2008年7月14日 産経ニュース
ミリオンセラー「日本語練習帳」などでも知られた国語学者大野晋(おおの・すすむ)氏が14日午前4時、心不全のため、東京都内の病院で死去した。88歳だった。
http://www.asyura2.com/08/bun1/msg/185.html
大野晋 ウィキペディアWikipedia)より
大野 晋(おおの すすむ、1919年(大正8年)8月23日 - 2008年(平成20年)7月14日)は、日本の国語学者。文学博士。学習院大学名誉教授。
東京府東京市深川区(現・東京都江東区)生まれ。古代日本語の音韻、表記、語彙、文法、日本語の起源、日本人の思考様式など幅広い業績を残した。特に『岩波古語辞典』の編纂や、日本語の起源を古代タミル語にあるとしたクレオールタミル語説で知られる。ほかに上代特殊仮名遣の強調、係り結びの倒置説、品詞の割合とジャンルとの関連性を指摘した大野の法則なども知られる。主著は『日本語の起源』『日本語の文法を考える』『日本語の形成』『日本語練習帳』など。

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『徹子ザ・ベスト』 黒柳徹子/著 講談社 2011年発行
私の仕事は、「人に何かを伝えること」 (一部抜粋しています)
正しい日本語を話さなければいけない立場にいる者として、敬語の使い方にも、気をつけているほうかもしれません。以前、日本語学者の大野晋先生が、私のことを、「テレビに出ている人の中では、一番敬語がうまい」と褒めてくださいました。画家の堀文子先生も、「あなたは、誰に対してもきちんと敬語でお話なるところが好きだわ」とおっしゃってくださいます。
「敬語」っていうくらいですから、相手に対する敬意を表すときに使うものですよね。きっと、言葉にその「敬語」が表わることが、聞いてるかたも気持ちがいいんだと思うの。人の話を聞くとき、たとえばじっと目で見つめるとか、上手に相づちを打つとかによって、敬意を態度で表すことも、もちろんできると思いますけど、でも、一番伝わりやすいのは、言葉だと思います。若いかたでも、ちゃんと敬語を知っていて、悪いことはないと思う。外国語でも何でもそうですけど、言葉って、知らないと使えませんから。
私が、きれいな言葉を使うことを意識するようになったのは、香蘭女学校というミッション・スクールに通うようになったからかもしれません。駅で、乱暴な言葉を使っても、上級生に注意されるんです。「あなた、駅で乱暴な言葉を使っていらっしゃったんじゃない! お気をつけにならないと、香蘭の生徒として、恥ずかしいとお思いにならない?」って、次の日、校舎の後ろに呼び出されて、何度か注意だれたことを覚えています。そういう伝統があるので、香蘭の先輩で、ジャーナリストの兼高かおるさんも、話し言葉がとっても、おきれい。今となっては、厳しかった上級生に感謝しなきゃ、って思いますね。