じじぃの「人の死にざま_1625_フェルナン・ブローデル(地中海・歴史学者)」

ブローデル 「地中海」

イタリアの都市 (lastresort.co.jp HPより)

女針師のつぶやき 2009年10月20日
●民衆の歴史
ブローデルの「地中海Ⅱ」を読み始めました。
アナリスト水野和夫氏が、現在21世紀のデフレ現象は、16世紀のイタリア・ジェノバに起こったデフレと同じ現象であるということを、ブローデルのこの歴史書から考察されていたので、私もこの膨大なヨーロッパの歴史書を読み始めることにしました。
ブローデルは、アナトール学派の象徴のような存在で、歴史が、特定の権力を持った人物や国家の隆盛からとらえるのではなく、その時代の大衆の営みの集積として歴史の動きをとらえるという「下から目線」の歴史の認識です。
一級資料は、当時の民衆の残した生活の諸一般に渡る膨大な古い文書です。当時の借用書や、為替手形、日記の一節などから、当時の経済状態を推測します。
それによって浮かび上がってくるのは、16世紀のヨーロッパの大きな歴史的変動です。
http://blog.livedoor.jp/miki00011/archives/2009-10-20.html
100分 de 名著 新春特番「平和論」 2016年1月2日 NHK Eテレ
【司会】伊集院光武内陶子 【朗読】長塚京三 【ゲスト講師】斎藤環『人はなぜ戦争をするのか』(フロイト)、水野和夫『地中海』(ブローデル)、高橋源一郎『寛容論』(ヴォルテール)、田中優子『日本永代蔵』(井原西鶴
●『地中海』(ブローデル
12世紀頃から資本主義の萌芽が始まり、スペイン帝国オスマン帝国が地中海で向き合いその間にイタリアのヴェネチアジェノバ、ミラノ、フィレンツェなどが地中海経済を形作って繁栄していた。その世界がオランダ、イギリスなどが富むようになっていく。
http://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/2016special/index.html
フェルナン・ブローデル ウィキペディアWikipedia) より
フェルナン・ブローデル(Fernand Braudel、1902年8月24日 - 1985年11月27日)はフランスの歴史学者。経済状態や地理的条件が世界史において果たす役割に注目し、20世紀の歴史学に大変革を起こした。

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1月2日 NHK Eテレ 100分 de 名著 新春特番「平和論」 より
●水野和夫 『地中海』(ブローデル
フェルナン・ブローデルが、1940年から45年までドイツ軍に捕虜となっていたとき書き上げた大著『地中海』。
16世紀 世界の中心だった地中海世界が、近代へ進んでいくなかで衰退していくさまが描かれている。
ヴェネチア・・・商業資本主義、安く仕入れて高く売る
ジェノバ ・・・金融資本主義、荷為替(手形)の発明 資本家の繁栄。融資が始まって、ジェノバには大金が集まってくる
手形は安全な価値やりとりを保証することで紙幣・通貨として流通する。
ジェノバ商人が発明したのが、手形という紙切れだった。
貿易を行う人は、この手形を母国の銀行で発行してもらい、貿易先の国の港で金に交換して、香料や珍しい物を購入することができるようになった。こうして銀行や、紙幣という原型が発明されたと言われている。
その後、ジェノバヴェネチアが握っていた世界金融覇権がオランダ、イギリスに移っていった。
水野和夫氏、「資本主義とは最も少ない資本で最大の利益を上げることです」