じじぃの「人の生きざま_418_フランシス・フクヤマ」

フランシス・フクヤマ - あのひと検索 SPYSEE
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Francis Fukuyama: The End of History and the Last Man 動画 Youtube
http://www.youtube.com/watch?v=vZWJETpfbzM
フランシス・フクヤマ

フランシス・フクヤマ ウィキペディアWikipedia)より
フランシス・ヨシヒロ・フクヤマ(Francis Yoshihiro Fukuyama、日本姓:福山、1952年10月27日 - )は、アメリカの政治学者。父親が日系二世、母親が日本人の日系三世。かつてはネオコン政治思想家の代表的人物であったが、現在ではネオコンと距離を置き、批判する言説をいくつか出している。アメリカ在住。

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『日本人が知らない世界と日本の見方――本当の国際政治学とは』 中西輝政/著 PHP文庫 2014年発行
冷戦後の世界秩序のイメージ (一部抜粋しています)
冷戦が終わったことで、世界では新しい大きな流れが始まったといわれました。ただし、どういう流れが始まったかは、具体的にはいまだに定かでありません。日本の学者はこうした大きなスケールの話をほとんどしませんが、やはりアングロサクソンの学者はこの20年余り、ずっと議論してきました。
その1つの議論として、グローバル化による「歴史の終わり」という見方があります。日本でもよく「グローバリゼーションの時代」という声があります。あるいは「世界の民主化が進む」という議論もあります。
これは、ベルリンの壁が崩壊した頃(1989年)に『歴史の終わり』という論文を書き、のちに本としてベストセラーになったアメリカの国際政治学者、フランシス・フクヤマの唱えたモデルです。
冷戦構造では西側と東側、つまり「資本主義・自由主義」と「共産主義社会主義」の2つの陣営に分かれて対立しました。冷戦の終焉は東側、つまり共産主義ソ連圏の崩壊を意味しましたから当然、西側世界の自由主義や資本主義が世界中に広がることになります。もっとも、今日では資本主義という言い方はあまりぜず、「市場経済」あるいは冷戦後は「アメリカ型資本主義」とか「新自由主義」と言い換える人も増えています。
つまり市場経済と民主主義が同時に、そして一気に世界中に広がるというのが、フクシマのいうグローバリゼーションであり、いわゆる「世界新秩序」だったのです。そこでは、もはや覇権争いをする国、つまりアメリカに挑戦するような国は現れない。これをフクシマは「歴史の終わり」といったのです。
フクシマのいう「歴史」は、思想や価値観といった根本問題をめぐり、大勢力と大勢力がぶつかり合うことで進んでゆく、というものです。その典型が、たとえば冷戦であり、第二次世界大戦第一次世界大戦でした。それは世界の覇権に関わるような根本的なイデオロギーの対立のことで、それがなくなると歴史はもう終わりだ、というものです。
これはヘーゲルのいう弁証法的な歴史観を下敷きにしたもので、正邪、白黒、善玉悪玉、あるいは最後まで妥協しない2つの徹底的な対立勢力がぶつかり合い、その衝突によって世界史が大変動し、展開していく。こういう過程を大文字の「歴史」とフクヤマはいうのです。