じじぃの「ジニ係数(所得分配の不平等さ)から日本人の長寿を読み解く!ソーシャル・キャピタル」

[つながり通信] 東松島の現状 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=ZFmmoFF9u4U
世界各国のジニ係数 (2011年)

  

ジニ係数 Gini's coefficient 森野陽子のブログ
ジニ係数が0.4になると社会不安になり、0.6は暴動がいつ起こってもおかしくない。世界では、スウェーデン0.26、フランス/ドイツ0.29、カナダ0.32、日本0.33、イギリス0.34、アメリカ0.38。0.4以上はブラジル、チリ、イラン、タイ、アフリカの国々で、中国は2000年に0.41だったがその後発表をやめ、2012年は推測0.62となっている。
http://ameblo.jp/america-sakura/entry-11634003439.html
ソーシャル・キャピタルと健康政策 日本評論社
ソーシャル・キャピタルの観点からの健康政策への関心が高まる現在、研究の最新情報を伝え、政策介入の有効性を明らかにする。
http://www.nippyo.co.jp/book/6286.html
ソーシャルネットワークの存在意義
●「ハーバード大学 イチロー・カワチ教授の調査結果を特別公開 日本人はなぜ長生きなのか---3万人の調査でわかったこと」より。
日本社会では、他人を助けること、他人の親切を信頼することが当たり前なのでしょうが、アメリカではその感覚自体がありません。他の国でも、恐らくありえない。日本人は、困っていたらお互い助け合うことが美徳として沁みついている、ずば抜けて連帯感の強い国民なのです。
ソーシャル・キャピタルと寿命の関係を如実にあらわしているのが、左のグラフだ。
https://www.facebook.com/note.php?note_id=355634141187318
ジニ係数 ウィキペディアWikipedia)より
ジニ係数(Gini coefficient, Gini's coefficient)とは、主に社会における所得分配の不平等さを測る指標。ローレンツ曲線をもとに、1936年、イタリアの統計学者コッラド・ジニによって考案された。所得分配の不平等さ以外にも、富の偏在性やエネルギー消費における不平等さなどに応用される。

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文藝春秋』 特集「立花隆 生命の謎に挑む」 2014年5月号
日本人の長寿はもう続かない ハーバード大学教授 イチロー・カワチ (一部抜粋しています)
私は「公衆衛生」という医学の専門家ですが、公衆衛生学では、コミニュティが持つ連帯感や互酬性のことを「ソーシャル・キャピタル社会関係資本)」と呼び、日本はこれが非常に高い国のひとつとして知られています。
私たちの研究によって、ソーシャル・キャピタルが健康や寿命に大きな影響を与えていることがわかってきました。OECDが行った調査でも、それは裏付けられます。他人を信頼する人々の割合が高い国ほど、つまり、ソーシャナル・キャピタルが高い国ほど、寿命が長い傾向が、はっきりと表われているのです。
日本、オーストラリア、ノルウェースウェーデンなど平均寿命が、80歳を超える国々では、40%以上の人々が他人を信頼する傾向があるのに対して、アメリカやハンガリー、メキシコ、トルコなどの平均寿命が80歳に満たない国々では、他人を信頼する人々の数は、40%に満たない。
そもそも、ソーシャル・キャピタルに注目が集まったのは、私と同じハーバード大学のロバート・バッサム教授が、イタリアで、都市により住民の結束力や助け合いの度合いが異なり、それが住民の生活に影響を与えていることを発見したのがきっかけでした。
その後、私はアメリカ各州のソーシャル・キャピタルの研究を行ないましたが、同じアメリカでも、それが高い地域では人口10万人当たりの死亡者数が少なく、低い地域でが死亡者数が多いことがわかりました。
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では、いったい何がソーシャル・キャピタルの大小を生み出しているのか。それはどの国でも変わりません。大きな原因のひとつは、社会的な格差です。
社会における格差や不平等を測るのものさしに「ジニ係数」という指標があります。この係数は、0〜1の範囲内で、0に近いほど格差が少なく平等に近いことを表します。 2010年時点で、アメリカのジニ係数は、0.38、それに対してスウェーデンは0.27です。ちなみに日本は、その中間の0.33です。
アメリカに住んで22年になりますが、これまで信じられないほどの格差を感じてきました。医療と教育というセーフティー・ネットがボロボロなので、街ではホームレスの人びとを多数見かけます。国民皆保険制度がないアメリカでは、健康保険に加入していない人が6人に1人もいる。失業すると健康保険をうしなってしまいますし、病院の治療費を支払うために家などの財産を売り払って、ホームレスになってしまう人もいる。メディケイドと呼ばれる貧困者向けの健康保険もありますが、ある貧困レベルまで到達しないと得られないので誰もが簡単にアクセスできるわけではありません。
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特に、ここ10年間の格差の広がり方は凄まじく、所得が上昇したのはトップの10%だけで、残り90%の人びとは所得がグンと下がってしまいました。
子供が親からどれだけ社会的に上昇できたかを示す「ソーシャル・モビリティー」を比較した場合、アメリカはヨーロッパや日本などと比べると非常に低い。つまり、富裕層の子供は富裕層だし、貧困層の子供は、貧困層のまま人生を終えることがほとんど。よく言われる”アメリカン・ドリーム”などアメリカでもすでに夢物語なのです。
実際、アメリカ人の寿命を短くしている要因のひとつはドラッグの乱用や自殺なのですが、これらは明らかに格差が生み出している。
富裕なアメリカ人は豪邸を見せびらかすし、新聞は豪邸の広告などを載せてアメリカン・ドリームを煽ります。そのため、人は自分が絶対的な貧困層でなくても、他人と比較して相対的な貧困を感じてしまう。そして、相対的貧困を感じさせるアメリカには、鬱病患者が日本などに比べるとはるかに多い。オーストラリアの大学が世界各国の鬱病率を調査した結果によれば、鬱病と診断された患者の率が最も少ない国は日本でした(2.5%以下)
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日本にはまだまだ強いソーシャル・キャピタルが残っています。東京のど真ん中でも「向こう三軒両隣」という認識がまだ生きているのは素晴らしいことです。地域の集まりには、面倒がらずにどうぞ参加してください。繋がりを大切にした社会であり続けてほしいと願って止みません。

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どうでもいい、じじぃの日記。
文藝春秋』 5月号に 「日本人の長寿はもう続かない」が載っていた。
「では、いったい何がソーシャル・キャピタルの大小を生み出しているのか。それはどの国でも変わりません。大きな原因のひとつは、社会的な格差です。社会における格差や不平等を測るのものさしに『ジニ係数』という指標があります」
ふう〜ん、その国の平均寿命は格差社会と関係しているんだ。
「他人を信頼する人々の割合が高い国」ほど、その国の平均寿命が高いのだそうだ。