じじぃの「人の死にざま_1325_ジョセフ・ブラマー」

ジョセフ・ブラマー

Fountain Pen

セーラー万年筆が教える!万年筆の基礎知識
1780年頃には、羽ペンの代わりにイギリス人のサミュエル・ハリソンが鋼鉄ペンを完成させました。この頃はインキ壺に何回もペンをつけては書いていましたが、その煩わしさを解消すべく、1809年イギリスのフレデリック・フェルシュが鋼鉄ペンにインキ貯蔵部を持つ今の万年筆に近いものを作りました。
その頃、同じくイギリスのジョセフ・ブラマーが軸を指で押しながらペン先にインクを送る仕組みを持つ「Fountain Pen」を考案したとも言われています。
しかしながら、この頃のペンはまだまだ完全なものとは言えませんでした。
万年筆が誕生したのは、ある一人の営業マンの失敗からでした。
当時、優秀な生命保険の外交員であったルイス・エドソン・ウォーターマンが、せっかくの大口契約にまでこぎつけながら、肝心の契約書にサインするときに、インクのボタ落ちで契約書を汚してしまいました。
後日、新しい契約書を持って同じ客の元を訪問すると、既に他の保険会社に加入されてしまっていたため、手柄をフイにした悔しさから万年筆の開発に一念発起したと言われています。
ウォーターマンはペン芯に工夫を凝らして2本あるいは3本の溝を付けることで、ペンに毛細管現象(細い管状・毛細管の内側の液体が管の中を上昇、場合によっては下降する現象)を取り入れ、それまで課題を解決し、万年筆が生まれたのです。
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『もののはじまり 雑学大全 どこを読んでも必ず誰かと話したくなる!』 なるほど倶楽部/編 だいわ文庫 2013年発行
史上初の万年筆は?
万年筆はインクを本体の中に蓄え、ペン先へ供給することで長時間の使用を可能にした筆記具です。17世紀頃からいろいろな構造の万年筆が販売されていましたが、1809年にイギリスの発明家ジョセフ・ブラマーが、ピストン式の万年筆で特許を取得したことから開発競争に拍車がかかります。
1884年にはアメリカの保険外交員ルイス・ウォーターマンが、毛細管の作用でペン先にインクが伝わる現在の万年筆の構造を考案して特許を取得しました。これが、実用的な万年筆のルーツです。
日本では、1828年に鉄砲鍛冶の国友藤兵衛が、青銅の管とねじを使った「懐中筆」を発明。さらに1885年には同様の構造を持った「万年筆」が発売されたのですが、いずれも普及しなかったようです。