じじぃの「遺伝子の違い・薬の副作用が出る人・出ない人!こんなことまでゲノムで決まる」

単刀直入に伺いますが、なぜ人間の臨床実験(?)で、マウスを使用するのでしょうか。 2013/8/27  Yahoo!知恵袋
回答
実験動物の特徴として
1)経済的にも生産コストがかかりすぎるため人体(臨床)でいきなり行うのはコストが高い
2)哺乳類でヒトの場合と似たような実験結果が得られる可能性が高い
3)病態を想定した育種を高効率で生産できる
と言った点でまとめられると思います。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11112471516
サリドマイド なぜ睡眠薬ががんに効果あるのか 2013/12/14  Yahoo!知恵袋
回答
がん細胞は急速に増殖するため多量の栄養と酸素を必要とし,そのためがん組織の中では新たな血管が作られますが,サリドマイド薬には血管の増殖を抑える効果があり,それによってがん細胞の増殖を止める働きをします。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11117843531
『こんなことまでゲノムで決まる―人生をあやつる30億文字の暗号』 中込弥男/著 講談社 2005年発行
薬の副作用が出る人、出ない人 (一部抜粋しています)
1950年ころまで、結核は、命にかかわる重大な病気でした。結核菌に効く薬はまったくなく、食べ物に気をつけて栄養をとり、空気のきれいな土地で安静にして寝ているくらいしか、対策がなかったのです。肺にできた空洞をつぶすために、様々な手術も行われましたが、当時の治療の中には、あとから考えるとどの程度の意味があったのか、はっきりしないものもあります。
結核のために、若者が次々に倒れました。そのよおうな状況で登場したのがストレプトマイシン(いわゆるストマイ)は、ほとんど奇跡の薬でした。それが手に入るか否かが生死の分かれ目、という貴重な薬だったのです。
ところが、ストマイを投与された人の中から、薬の副作用で聴力障害になる人が出ました。当時はまったく理由がわからなかったのですが、何年かあとになって、メカニズムがわかりました。内耳で聴覚にかかわっている細胞の、ミトコンドリアに障害を与えていたのです。ストマイのほかにカナマイシンやネオマイシンでも、同様に難聴が起こります。
他方、ストマイなどの影響を受けず、まったく平気な人もいます。ミトコンドリアにあるDNAの違いが原因です。ミトコンドリアのDNAの問題ですから、薬の影響で難聴になりやすい性質は、母から子へ、女の子ならさらに次の世代へと伝わります。母系遺伝です。
薬の副作用といえば、サリドマイドが有名です。妊娠中にサリドマイドを服用した妊婦から、腕がまったく消え、肩から直接に手が生えたようになるなど、手足に高度な奇形のある赤ちゃんが次々に生まれたのです。
そのメカニズムを研究しようと、妊娠中のマウスにサリドマイドを与えた研究者は、全員が実験に失敗しました。サリドマイドを与えても、生まれてくるマウスの赤ちゃんはまったく平気で、正常のままです。他方、ウサギを使った研究者は実験に成功しました。ヒトと同じような、サリドマイドウサギが生れたのです。要するに、マウスとウサギのゲノムの違いが、サリドマイドに対する反応を大きく分けたのです。
実はヒトでも、サリドマイドを服用した妊婦から生まれた子のすべてに、奇形が発生したわけではありません。
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サリドマイドは血管の内壁を傷つけるため、赤ちゃんの手足がつくられる大事な時期に服用すると、手足に重大な障害が起こります。マウスの血管内壁の細胞は、サリドマイドに抵抗性があるのでしょう。ヒトでの個人差については、マウスとウサギほどの違いがあるはずはありませんが、いくつかの遺伝子の違いによって、血管がサリドマイドで強いダメージを受けるか否かが分かれたものと思われます。詳しいメカニズムはまだわかりませんが。

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どうでもいい、じじぃの日記。
ちょっと古い本だが、『こんなことまでゲノムで決まる―人生をあやつる30億文字の暗号』という本を見ていたら、「薬の副作用が出る人、出ない人」というのがあった。
「そのメカニズムを研究しようと、妊娠中のマウスにサリドマイドを与えた研究者は、全員が実験に失敗しました」
「マウスとウサギのゲノムの違いが、サリドマイドに対する反応を大きく分けたのです」
ウサギを使った実験では成功しても、マウスを使うと、別の結果が出たりするんだ。
そんなに人と人のゲノムは違わないのに、同じ薬で副作用が出る人、出ない人がいる。マウスとかウサギで成功したからといって、すぐに人へとはならないんだ。
人種間でも違いが出ることもあるというし、結構 大変なんだなあ。