じじぃの「古代社会、がんはきわめてまれな病だった!人類4000年の苦闘」

がん検診の実態-もっと知ってほしい"がんのこと"2012 第1回「がんと検診」 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=ry3RW_B0tDo
乳ガン検診 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=vgr8ArAGa9o
乳がんの陽子線治療を受けられる病院 UASオンコロジーセンター
近年注目を集めている、がんの陽子線治療をご存知でしょうか?
陽子線治療の費用は約300万円。厚生労働省より先進医療として認可されたもので、費用は保険適応外、つまり全額患者自身の負担となります。
痛みはほとんどなく、身体の負荷は非常に少ない治療法ですが、現在、陽子線治療に向いていると考えられるがんは、頭頚部(鼻腔や副鼻腔、唾液腺・頭蓋底など)、肺、肝臓、前立腺、膀胱、食道、膵などの原発性がんに加え、直腸がん術後の骨盤内再発や単発性の転移性腫瘍(肝転移、肺転移、リンパ節)などで、乳がんは適応外となっています。
少し前に「女優の樹木希林さんが、乳がんの陽子線治療を受けた」というニュースをお聞きになられた方もいらっしゃることと思います。
2004年に乳がんが発覚した樹木さんは、2005年1月に右乳房の全摘出手術を受けました。それから2年ほど経った2007年ごろ、同じ場所でがんが再発しました。
樹木さんは治療を受けるため、鹿児島県にある「UASオンコロジーセンター」という病院に転医しました。この病院で再発した乳がんの陽子線治療(ピンポイントの放射線治療)を受けた結果、樹木さんのがんは消えて無くなったといいます。
UASオンコロジーセンターは、2006年10月に開院した比較的新しい病院で、2008年に亡くなったニュースキャスターの筑紫哲也さん(享年73)が、全身にがんが転移した状態で、最後に頼った病院としても知られています。
http://www.breastcancer-ranking.com/yousisen.html
『病の皇帝「がん」に挑む ― 人類4000年の苦闘 上』 シッダールタ・ムカジー/著、田中文/訳 早川書房 2013年発行
沸き立たない黒胆汁 (一部抜粋しています)
ミイラの標本中にがんを見つけたのはアウフデルハイドだけではなかった。(骨腫瘍は石灰化した硬い組織をつくるため、ほかの腫瘍に比べて何世紀も保存される場合が多く、もっとも保存状態のいいがんといえる)。「悪性組織が保存されているミイラでは、ほかのがんも見つかっており、そのうちの最古のものは、エジプトのダクラで発見された起元400年ごろの腹部腫瘍だ」とアウフデルハイドは語る。古病理学者によって腫瘍そのものではなく、腫瘍が人体に残した痕跡が発見される場合もあり、骨転移した皮膚や乳房のがんが頭蓋骨や肩の骨に開けたいくつもの穴も見つかっている。1914年には、考古学者のチームがアレクサンドリアの地下墓地で、骨盤に湿潤した腫瘍を持つ2千年前のエジプトのミイラを発見した。現在知られている最古のヒト頭蓋骨を発掘した人類学者のルイス・リーキーはその近くの遺跡で、東南アフリカ地方に固有の特殊なリンパ腫の痕跡が残る200万年前の顎骨を発見した(その腫瘍の原発巣を病理学的に特定することはできなかったが)。もし彼らが発見したのがほんとうに古代の悪性腫瘍の痕跡だとしたら、がんというのは「近代の」病気どころか、ヒトの標本で発見されたもっとも古い病気の1つということになる――まさに最古の病気である可能性も高い。
もっとも注目すべき点はしかし、がんがはるか昔に存在していたという事実ではなく、きわめてまれな病だったという点だ。そのことについてアウフデルハイドに尋ねると、彼は声をあげて笑った。「がんの古代史は」と彼は言った。「がんの古代史がほとんどない、ということにつきる」メソポタミアの人々は偏頭痛を知っていたし、古代エジプト人はてんかんを意味する言葉を持っていた。旧約聖書レビ記にはハンセン病様の病「tsaraat」についての記述があるし、ヒンドゥー教ヴェーダ聖典には、水腫を意味する医学用語と、天然痘のための時別な女神が登場する。古代人にとって結核は、その病気のさまざまな段階を区別することばがあるほど――エスキモーにとっての氷のように――どこにでもある非常に馴染み深い病だった。しかし乳がんや肺がんや前立腺がんといったごく一般的ながんですら、その不在が目を引くほどに欠如している。いくつかの注目すべき例外を除いて、広漠たる広がりを持つ医学史のなかには、がんについては書物も、神も存在しない。
この不在にはいくつかの理由がある。がんは老化に関係した病気であり、なかには加齢によって指数関数的に増加するタイプのがんもある。たとえば、乳がん罹患率は30歳では400人に1人だが、70歳では9人に1人に増える。古代社会の多くでは、人々はがんになるほど長生きしなかった。男も女も結核や水腫やコレラ天然痘ハンセン病やペストや肺炎でとっくに亡くなっており、たとえがんが存在していたとしても、ほかの病の海の下に沈んだままだった。実際、がんが病気としてこの世に浮上するのは、二重否定の結果だった。ほかのあらゆる殺し屋が殺されて初めて、がんはありふれた病となったのだ。19世紀の医師はしばしばがんを文明化と関連づけ、がんの原因は近代生活の慌ただしさと混乱にあり、そういった生活のありようが人間の肉体で病的な増殖を促すと考えた。その関連づけ自体は正しかったが、原因についての洞察はまちがっていた。文明化はがんの原因ではなく、ヒトの寿命を延ばすことで、がんを覆っていたベールを取り去ったのだ。

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どうでもいい、じじぃの日記。
図書館で本巡りをしていたら、新刊書コーナーに『病の皇帝「がん」に挑む ― 人類4000年の苦闘』という本があった。
「がんは老化に関係した病気であり、なかには加齢によって指数関数的に増加するタイプのがんもある。たとえば、乳がん罹患率は30歳では400人に1人だが、70歳では9人に1人に増える。古代社会の多くでは、人々はがんになるほど長生きしなかった」
がんにもいろいろあって、進行の速いがんもあるんだ。
前立腺がんは、進行が遅いタイプのがんだということを聞いたことがある。
乳がんなんかは、高齢になると指数関数的に増加するタイプのがんなのだろうか。
日本での乳がん検診率は他の先進国と比べて低いらしい。
70歳以上の高齢者は男女を問わず、1年に1回ぐらい検診したほうがいいのかもしれない。