じじぃの「アメリカ後のカリフォルニア・21世紀は中国の世紀?アメリカ帝国の衰亡」

習近平の「中国夢」の二つの危険性 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=a-2obhuInJE
オバマ大統領 米国と中国の関係が、21世紀を形作る 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=Qg9WjPBldPU
わが国との対立は日本最大の誤り、衰退した日本には負けない=中国  2012/09/14 サーチナ
中国共産党の機関紙・人民日報系の環球時報(電子版)は13日付で社説を発表し、日本が中国と対立しようとしているのは「21世紀最大の誤り」であり、日中の力関係は以前とは逆転しており、中国は日本に傷つけられた過去ゆえに雪辱を果たすことを望んでいると主張した。
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0914&f=politics_0914_009.shtml
池上彰のニュースそうだったのか!! 2時間スペシャル」 (追加) 2015年5月2日 テレビ朝日
【ニュース解説】池上彰 【進行】宇賀なつみ 【ゲスト】片岡鶴太郎北斗晶室井佑月塚地武雅、その他
今知っておくべきニュースを池上彰が基礎から解説します!
【AIIBを分かりやすく解説 人民元基軸通貨が狙い】
中国が主導し、今話が進められている、アジアインフラ投資銀行(AIIB)。
世界の国々は今、中国が起こすインフラ・バブルの波に乗ろうと、AIIBへの参加を表明している。取り残されたのは、強い拒否感を示すアメリカと、アメリカの顔色をうかがう日本。
途上国にとっては、スピードこそ最も大事なポイントで、早く完成させるためには、資金がのどから手が出るほど欲しいのが実情。
その先には、中国がドルに代わって「人民元」を基軸通貨にしたいという思惑が見え隠れする。
http://www.tv-asahi.co.jp/ikegami-news/
ニューズウィーク日本語版』 2013年2月26日号
世界を翻弄する中国の虚像 「誇りとトラウマの狭間で」 (一部抜粋しています)
外国人は中国の「台頭」という言葉を好んで使う。しかし中国人は近年の驚異的な成長と将来的な発展を「復興」という言葉で表現したがる。
この違いが重要なポイントを浮き彫りにする。中国人は自国の繁栄ぶりをゼロからの台頭ではなく、過去の偉大さへの回帰と見なしているのだ。
復興という概念は、中国の歴史と民俗的な体験に深く根差したものだ。とりわけ、アヘン戦争(1839〜42年)から1945年の日中戦争終結まで続いた、いわゆる「民族的屈辱の世紀」と関連が深い。
中国人はこの時代を、帝国主義の列強に攻撃され、いじめられ、2つに引き裂かれた時代として記憶している。現代の中国のアイデンティティーと国を挙げての目標の根幹に、その記憶が刻まれているのだ。
ノルウェー政治学者ヨハン・ガルトゥングが論じているように、歴史上の重大な出来事はその集団のアイデンティティーの中核を成し、他集団と軋轢が生じた際にその集団の行動に決定的な影響を与える。
ガルトゥングによれば、選民意識(Chosenness)、神話(Myth)、トラウマ(Trauma)の3つの要因が集団の行動を左右する複合真理となる。ガルトゥングは3つの頭文字を取って、この複合心理を「CMTコンプレックス」と呼んだ。中国人の行動の背景にある理論的根拠を理解する上で、このCMTコンプレックスは非常に有用なツールとなる。
中国人は「中華帝国」の誇り高い臣民として強烈な選民意識を持つ。過去の文明と現代の発展に絶大な誇りを抱いている。その一方で、ヨーロッパと日本の帝国主義によって屈辱的な体験をした結果、民族の意識に永続的なトラウマが刻まれ、それが中国人のプライドに影を落としている。
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習近平は中国の夢を掲げると同時に、前任者たちに倣って訒小平の改革開放政策を受け継ぎ、推進すると誓ってきた。就任直後に行った演説で習は、国が選ぶ道が人々の「命運」を決定づけるとして、正しい道を見いだすことの重要性を力説した。この演説の後、習が最初の視察先に選んだのが広東省だったことは注目に値する。21年前に改革開放政策が失速したときに、訒も同じく南方を視察し、有名な南巡講話を行った。
このタイミングで習が「正しい道」演説を行ったことは、訒の政策を前身させるという強い意思表示だ。改革開放の前進が正しい道であることは疑う余地がない。中国はどの国よりもグローバル化の恩恵を受けたと言って過言ではない。グローバル化を受け入れたおかげで中国は民族の復興を現実的な課題として目指せるところまで来た。
しかし改革開放政策を深化させるためには、習をはじめとする現在の指導部は前任者たちとたもとを分かつ必要がある。そして対外的にはグローバル化を進める一方で、国内では狂信的なナショナリズムを育んでいるという危険な現状を認識しなければならない。
愛国主義がたやすくナショナリズムに傾斜することを自覚し、ナショナリズムをむき出しにした外交政策が通商パートナーの反感を買って、経済発展の足を引っ張ることに目を向ける必要がある。
21世紀の中国で、人々は民族の復興の夢をかなえようとしている。しかし、この過程で中国は金融システムやインフラの現代化だけでなく、政治制度と教育システムを強化する必要にも迫られている。
中国のエリートたちは、過去の栄光を復活させる夢を、よりナショナリズム色の薄い、現実的な国家建設の夢へとシフトさせる必要性を認識すべきだ。
同時に、外の世界に対して中国の夢が何なのかを明確に説明する必要がある。その努力を通じて初めて、中国の夢は近隣諸国と国際社会に理解され、祝福されるだろう。

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アメリカ帝国の衰亡』 ポール・スタロビン/著、松本薫/訳 新潮社 2009年発行
アメリカ後」のカリフォルニア (一部抜粋しています)
アメリカ後」のカリフォルニアは、まったく別の道を歩き出す可能性も秘めている。シュワルツェネッガーが言う「主権国家」として、カリフォルニア自身が「多極化世界」を構成する一員となるかもしれないのだ。
このシナリオについて考える前に、いくつかの数字を紹介しておこう。現在のカリフォルニア州の経済生産高は1兆8000億ドルで、GDPに換算すると世界で第8位の規模となる。7位はイタリアで、9位以下はスペイン、カナダ、ブラジル、韓国、インドが続いている。アメリカ国内では、どの州もカリフォルニアの足元にも及ばない。第2位のテキサス州の経済生産高は、カリフォルニアの60パーセントに過ぎないのだ。一方、人口統計に目を転じると、カリフォルニア州の現在の人口は約3800万人である。カナダより多く、ほとんどスペインと並んでいる。そして、今後20年以内には5000万人に達すると予測されている。
シュワルツェネッガー知事はカリフォルニアは1つの国家だ」という主張を裏付けるために、こんな説明をしたことがある。
「カリフォルニアは、他のどの州と比べてもノーベル賞受賞者の数が多い。科学者の数も、技術者の数も、研究者の数も、ハイテク企業の数も全米一だ」
たしかにこれらの数字には説得力がある。しかし、カリフォルニアがほんとうに「主権国家」となれるかどうかは、カリフォルニア自身が「国家」としての自覚をもっているかどうかにかかっているのではないだろうか。少なくとも、すでにそうした意識が芽生えている必要がある。
いくつかの点で、答えは「イエス」と言える。もっともわかりやすい例が、地球温暖化問題への対応だ。何の手を打とうとしないアメリカ政府を尻目に、カリフォルニアは独自の行動をとり始めた。
ワシントンをとくに驚かせたのは、連邦政府の方針を無視して温室効果ガスの排出規制を始めたことだった。2006年夏、イギリスのBBC放送は、カリフォルニアで行われたシュワルツェネッガー知事とイギリスのトニー・ブレア首相の会談を、こんな言葉で報じている。
カリフォルニア州とイギリスは気候問題に関する協定を結んだ。今後は、温室効果ガスの削減と省エネ技術促進に向かって協力していくことになるだろう」
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中国は遠からず世界最大の経済国としてのアメリカにとって代わるだろう。しかし、アメリカのエコノミストアルバート・ケイデルは、その後も中国はバイオテクノロジーやナノテク、コンピュータ・チップといった付加価値の高いテクノロジーの輸入を続けるだろうと考えている。いずれもカリフォルニアが得意とする分野である。さらに、中国国内で環境保護意識が高まれば、今後数十年にわたって、カリフォルニアの企業化たちが開発に取り組んでいるクリーンエネルギー技術の巨大な市場となる可能性もある。
もちろん、いいことばかりではない。カリフォルニア州内で、拡大する中国人社会への反発が高まる可能性もある。シリコンバレーのクパティーノはアップルの本拠地だが、現在では人口の半数近くがアジア系で占められており、とくに中国系移民への反発が強まっている。ある住民は、「中国語の看板しか出さない店がある」と言って不満を訴えた。
「クパティーノが第2のチャイナタウンになるなんて御免だ」
中国経済アメリカ経済を追い越す日が近付けば、不満の声はいっそう強まるに違いない。
現在、カリフォルニア州内には100万人を超える中国系アメリカ人が住んでいる。全米の中国系市民の約40パーセントに当たる数字である。2006年の国勢調査によれば、ニューヨーク州の中国系市民は52万人だから、その倍近くということのなる(ロサンゼルス郡に住む中国系市民だけでも40万人近くに達しており、これにサンフランシスコ郡の15万人、サンタクララ郡の14万人が続いている)。しかし中国系市民は、よくも悪くもカリフォルニアと中国を結びつける絆なのである。「中国の世紀」が訪れれば、彼らは経済的な資源としてではなく、文化的な資源としての強みも発揮していくことになるだろう。新たな「巨大国家」としての中国を理解する手掛かりとなるはずだ。

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どうでもいい、じじぃの日記。
図書館をうろうろしていたら、少し古い本だが、『アメリカ帝国の衰亡』という本があった。
アメリカ後」のことを書いた本だ。
2020〜2040年の間で、アメリカと中国の経済力が逆転する。逆転が起きたときのアメリカについて、主に書いている。
その時のアメリカにとって大きなデメリットは「通貨」なのだそうだ。
基軸通貨国には特別なメリットがある。どの国も基軸通貨による取り引きを好むので、ほとんど利子なしで他国から資金が調達できるのだ。世界はドルに代わり人民元になり、今まで資金がアメリカに流れ込んでいたものが、これからは中国に流れ込む。
「カリフォルニアは、他のどの州と比べてもノーベル賞受賞者の数が多い。科学者の数も、技術者の数も、研究者の数も、ハイテク企業の数も全米一だ」
21世紀が「中国の世紀」になっても、カリフォルニアの世紀であることには変わりはないのだそうだ。
「しかし中国系市民は、よくも悪くもカリフォルニアと中国を結びつける絆なのである。『中国の世紀』が訪れれば、彼らは経済的な資源としてではなく、文化的な資源としての強みも発揮していくことになるだろう。新たな『巨大国家』としての中国を理解する手掛かりとなるはずだ」
しかし、あの毛沢東肖像画が入った人民元などあまり見たくない。