じじぃの「太陽電池材料・シリコンを薄くスライス加工技術で世界トップシェア!ニッポンの世界No.1企業」

旭ダイヤモンド工業株式会社−ニュースリリース
http://www.asahidia.co.jp/news070606.shtml
多結晶シリコン太陽電池の新しい作製方法 2011年7月4日 産総研
太陽電池の大量普及に向けて、結晶シリコン太陽電池をより低コストで作製することが求められている。その方法の1つとして、結晶シリコンインゴットのスライス技術を、現在の遊離砥粒方式から固定砥粒方式へと移行することが進められている。固定砥粒方式は、遊離砥粒方式に比べ、スライス時間が約1/3に短縮できること、砥粒を含まない冷却水を用いるため廃液処理の負担が少ないこと、1回に使用するワイヤーの長さが少なく廃ワイヤー量が削減できることなどの利点があり、スライスコストや環境負荷を低減できる。
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2011/pr20110704/pr20110704.html
注目企業 旭ダイヤモンド工業 川嶋一夫社長 エコノミストマネー2010年10月号より
●国内唯一の技術に自信、供給体制の強化を図る
──エコメップの特徴は。
特徴はユーザー側(加工メーカー)のコストを下げ、環境に優しい点だ。既存の技術に比べ、加工時間は半分から3分の1程度で済み、消耗材などを大幅に減らすことができる。さらに、従来品よりも材料を薄くスライスできる。例えば、太陽電池用の素材では薄い加工ができるほど材料歩留まりも上がる。インゴットを一度に400枚にスライスすることも可能で、加工効率が上がる。ユーザーは熾烈なコスト削減競争を行っているが、既存の方法では限界に達しつつある。エコメップにより、コストと環境負荷をさらに減らすことができる。ユーザーのなかには、顧客から「エコメップを使った製品を持ってこい」と求められるところもあると聞く。
──どのような製品の加工に使われているのか。
太陽電池向けが主力。LED(発光ダイオード)に使われるサファイア基板向けがこれに次ぐ。半導体向けは、半導体の線幅が細くなる傾向があり、太陽電池と比べ市場は小さい。太陽電池は今後、さらに大量生産が見込まれ、エコメップでの切断に向いている。サファイアのインゴットは製造可能な企業が少ない。需要としては、台湾や韓国などを主とした海外のLED向けが8割を占める。一部、ハイブリッド車用磁石のスライスにも用いられるが、数量は限定的だ。
http://www.mainichi-hoken.jp/ecomoney/201010/201010_9.php
『ニッポンの「世界No.1」企業』 日経産業新聞/編 日本経済新聞出版社 2012年発行
ダイヤモンド付きの極細ワイヤ――旭ダイヤモンド工業  (一部抜粋しています)
太陽電池材料のシリコンを薄くスライスする特殊工具で、旭ダイヤモンド工業は世界シェアの約9割を誇る。それは、直径0.1ミリ程度の極細のピアノ線にダイヤの粒子を付着させたワイヤ状の工具だ。シリコンの加工コスト低減につながるとして、同社製品「エコメップ」は2007年の発売以来右肩上がりで販売を伸ばしている。
約30キロメートルに及ぶ長さの極細ワイヤにダイヤモンド粒を均一に付着させる技術にたどり着くまでには10年もの時間を要した。シリコンを切断するのに最適なダイヤモンドの粒の大きさや量、それを顧客の要求する直径のワイヤに載せていく方法など、ノウハウの塊だ。
圧倒的なトップシェアの背景にこうした技術力の裏打ちがあるのは当然だが、徹底した「情報管理」も文字通り他社の追随を許さない大きな理由のひとつだ。
千葉県長南町。電子・半導体業界向け製品の生産拠点である旭ダイヤの千葉第2工場には「役員ですら立ち入れない」(同社)一角が存在する。それが「エコメップ」の生産ラインだ。製造装置も同社グループが自前で手掛け、外部の目をシャットアウトしている。
2011年3月期のエコメップの売上高は前の期の3・6倍の89億円だった。12年3月期は太陽電池市況の調整で前期並みにとどまる見通しだが、発売からわずか5年んで、前者の売上高の約2割を稼ぎ出す計算だ。長年の研究成果が結実した稼ぎ頭だけに、技術情報の保持に神経質になるのもうなずける。
エコメップの生産技術の詳細は謎に包まれているが、量産化を実現したところに旭ダイヤの強みがある。
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シリコンのスライス加工の主流は現在、ワイヤとシリコンの間に研磨剤である砥石が混じった液体を流す「遊離砥粒方式」と呼び手法。ワイヤにダイヤの砥石が付いたエコメップは「固定砥粒方式」にあたる。
エコメップは遊離砥粒方式と比べると、加工時間を2分の1から3分の1に短縮できる。太陽電池の価格競争が激しさを増すなか、生産コスト削減を狙った太陽電池メーカーが固定砥粒方式への切り替えを進めている。両方式を合わせた市場ではエコメップのシェアはまだ1割程度とみられ、伸びる余地は大きい。

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どうでもいい、じじぃの日記。
日経産業新聞/編、『ニッポンの「世界No.1」企業』を見ていたら、「ダイヤモンド付きの極細ワイヤ――旭ダイヤモンド工業」というのがあった。
「それは、直径0.1ミリ程度の極細のピアノ線にダイヤの粒子を付着させたワイヤ状の工具だ」
直径0.1ミリ程度のピアノ線にダイヤの粒を付着させる。すごいなあ。
このスライス方式は「固定砥粒方式」というのだそうだ。この方式(エコメップ)にすることでスライスコストも低減できるのだそうだ。
太陽光発電パネル(ソーラーパネル)の価格も、この方式にすることで安くなるのだそうだ。