じじぃの「未解決ファイル_189_地球の生命起源」

地球の誕生から現在まで 8 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=o7J_jK-aoEc
Europa - Cool Destination for Life? 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=LY7AdHWQvBo
チューブワーム 画像
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/5/5d/Lamellibrachia_luymesi1.png/220px-Lamellibrachia_luymesi1.png
生命の誕生
すでに1920年代に旧ソ連(ロシア)のオパーリン(1894年〜1980年)はこうした考えを発表している(1922年の講演、1936年の論文「生命の起源」)。彼は自然に無機物からできた有機物が、原始の海で濃厚な「有機物のスープ」をつくり、その中でアミノ酸核酸、さらにはたんぱく質ができてくる。そのたんぱく質は膜を持った粒状の組織となり(オパーリンはコアセルベードと名付けた)、それがそのうちに自己増殖の能力を持つようになったと考えた。こうしたオパーリンによる、生命の発生に至るまでの基本的な考え方は今日も変わっていない。しかしもちろんまだ、実験室で生命をつくることはできていない。
http://www.s-yamaga.jp/nanimono/seimei/seimeinotanjo-01.htm
生命は海底の熱水噴出孔から生まれた
文:長沼 毅
約40億年前の「地球生命の起源」では以下のようなプロセスが大筋で受け入れられている:原始地球ではメタン、硫化水素アンモニア、水素などの還元的物質が豊富に存在し、それらが高温・高圧下で反応して生体分子がつくられ、鉱物表面で重合して高分子化し、紫外線が遮断された環境で細胞化した。 では、原始地球におけるその現場はどこだったのか? 約20年前に発見された海底熱水噴出孔はまさにその現場を想起させた。 地球生命は熱水噴出孔で生まれたという説は、今や高校生物の参考書でも紹介されている。 生命の起源研究は文字通り‘地に足のついた’議論をできる段階に入ったのだ。
http://home.hiroshima-u.ac.jp/hubol/biosphere/deepsea/hydrothermal.htm
NHKスペシャル 「深海大探査 生命誕生の謎に迫る」 2011年7月17日
「生命は、いつどこで誕生したのか?」この生物学最大の謎に迫る大調査が昨年秋に始まった。地球に生命が誕生した場所として、いま大きな注目を集めているのは高温の熱水が噴き出す深海の熱水噴出孔の地下。太古の地球に降り注いだ強烈な放射線や紫外線の影響を受けず、水素やメタン、硫化水素など生命に必要な物質が大量に供給される特別な場であるからだ。
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2011/0717/
チューブワーム ウィキペディアWikipedia)より
チューブワーム (tubeworm) とは、深海の熱水噴出孔や冷水湧出帯周辺に生息する生物である。発見当時は分類上の所属が不明なことから、チューブ状の棲管に入り、入り口から頭を覗かせる姿そのままの名前で呼ばれた。
体長は数十cmほどで先端には紅色のハオリをもつ。口・消化管・肛門などの消化管等をもたず、硫黄酸化細菌と細胞内共生している。ハオリから硫化水素等を取り込み細菌に供給し、細菌は有機物を供給している。
しかし、チューブワームが生息している場所は必ずしも硫化水素が豊富に含まれている海水ではない場合もあり、また海泥には硫化水素が豊富にあってもそこから硫化水素を取り込んでいることは確認されていない。そのため、体内に複数の細菌を棲み分けており、それらの細菌を使って硫黄の酸化・還元反応の両方が行われているとする科学者もいる。これと似た代謝系を持っている生物としてはシロウリガイがいる。だがそれでもその生理・生態は不明な点が多い。
1977年、ガラパゴス諸島沖の深海で潜水艇「アルビン号」により発見される。発見当初、その様子のあまりの異様さと、しばらくはその分類学上の位置が決まらなかったことからそのままチューブワームと呼ばれ続けた。
エウロパ (衛星) ウィキペディアWikipedia)より
エウロパ(Jupiter II Europa)は、木星の第2衛星。2007年までに発見された衛星の中で内側から6番目の軌道を回っている。
【概要】
表面は少なくとも厚さ3km以上の氷で覆われており、所々にひび割れが走っている。イオの次に木星に近く、公転周期がイオの2倍、ガニメデの半分という軌道共鳴の状態にあるため、強い潮汐力の変動に晒されている。その潮汐力で発生する熱によって表面の固い氷層の下は深さ数十から百数十kmにわたって氷が融け、シャーベット状ないし液体の海になっており、地球の海洋深部にあるような熱水噴出孔も存在すると考えられている。生命が存在する可能性も示唆されている。

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『海はどうしてできたのか』 藤岡換太郎/著 ブルーバックス 2013年発行
生命は酸素がないからできた (一部抜粋しています)
地球上の生命の起源は、深海底の熱水噴出孔のような場所であったと考える研究者が多いようです。海底に高温の「温泉」があることがわかったのは、地球科学の研究史においては比較的最近のことでした。1977年にダーウィンで有名なガラパゴス諸島のあるガラパゴス海嶺に潜った米国の潜水調査船「アルビン」が、海底に金属の硫化物からなる煙突のような地形(チムニーといいます)と、その周辺に群がるおびたたしい奇妙な生物群集を発見しました。そして、そのあたりの温度は、周辺の海底の温度(約4℃)よりもはるかに高い17℃だったのです。それは、チムニーから温度の高い熱水が噴出されているためでした。
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海底の温泉は「熱水系」ともいわれています。海水は海底の岩石の割れ目に入り込むと、岩石と反応を起こします。海水中の成分が吐き出され、岩石の中の成分が海水に取り込まれて、もとの成分とは違う水に変わるのです。この水が地下へしみこんでいき、地下深くにあるマグマの熱に温められて超高温の「熱水」となります。熱水には、地下のマグマに踏むまれているメタンなどのガスも取り込まれます。このような熱水が海底表面へ運ばれ、チムニーから吐き出されているのです。
熱水が海底にもたらすガスは、人間にとってはきわめて有毒です。たとえば温泉場の風情としては好ましいにおいを発する硫化水素は、じつは微量でも致死量となる猛毒です。しかし、バクテリアなどの熱水の「客たち」にとっては大好物で、彼らはそうした物質を使って化学反応を起こし、そのエネルギーで有機物(栄養分)を合成しているのです。そして、それらのバクテリアと共生することで、大型の生物も栄養分を得ています。チューブワームという口も消化管もない奇妙な生物は、共生細菌を体内に棲まわせて、彼らがつくる栄養分を得て生活しています。このような生物が群がって形成しているのが熱水生物群集で、そこでは熱水の噴出がない深海底に比べて生物の量は1000倍以上にもなります。
深海底における熱水系の発見は、生命科学においてきわめて重要な示唆を与えてくれました。その環境が、生命が発生したときの地球の環境ときわめてよく似ているのではないか、海底から湧いてくる化学物質からエネルギーを得て、原始の生命は合成され、生きていたのではないか、と考えられるからです。
生命が発生した当時、地球上には酸素はありませんでした。いや、ほかの物質と結合した酸化物はたくさんありましたが、酸素だけが独立した状態で存在するようになるまでには、地球カレンダー(地球誕生から現在までを1年としたもの)上であと3ヵ月ほど待たなければなりません。「2月25日」の海底には、酸素がなかったのです。そして、このような海底が生命の起源にとっては「都合がよかった」のだろうと、多くの生物学者が考えています。もし酸素があれば、ほとんどの有機物は酸素によって分解されて酸化物になってしまい、生命を合成することができなくなってしまうからです。
地球に最初に誕生した生命は、深海底の熱水に棲息する、酸素を使わない生物でした。それらが酸素を使う生物にとって代わられるのは、もう少し先のことになります。

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どうでもいい、じじぃの日記。
藤岡換太郎著 『海はどうしてできたのか』を見ていたら、「生命は酸素がないからできた」があった。
「地球に最初に誕生した生命は、深海底の熱水に棲息する、酸素を使わない生物でした」
生命は酸素がないからできたので、酸素があったからできた、じゃないんだ。
生命というと、すぐ思い浮かべるのが、水と大気(酸素)だ。
ふう〜ん。地球最初の生物は、硫化水素を取り込んだバクテリアだったんだ。「チューブワーム」はそのバクテリアと共生関係にあった。
しかし、実験室でメタンや硫化水素から生命が誕生した、などとはまだ聞いたことがないなあ。