じじぃの「人の死にざま_1122_尾崎・紅葉」

尾崎紅葉 - あのひと検索 SPYSEE
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尾崎紅葉祭の熱海芸妓による寸劇『金色夜叉 動画 YouTube
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尾崎紅葉 ウィキペディアWikipedia)より
尾崎紅葉は、日本の小説家。本名、徳太郎。「縁山」「半可通人」「十千万堂」などの号も持つ。江戸生れ。帝国大学国文科中退。
1885年(明治18年)、山田美妙らと硯友社を設立し「我楽多文庫」を発刊。『二人比丘尼 色懺悔』で認められ、『伽羅枕』『多情多恨』などを書き、幸田露伴と並称され(紅露時代)明治期の文壇の重きをなした。1897年(明治30年)から『金色夜叉』を書いたが、未完のまま没した。泉鏡花田山花袋小栗風葉、柳川春葉、徳田秋声など、優れた門下生がいる。
俳人としても角田竹冷らとともに、秋声会を興し正岡子規と並んで新派と称された。
金色夜叉 ウィキペディアWikipedia)より
金色夜叉(こんじきやしゃ)は、尾崎紅葉が書いた明治時代の代表的な小説。読売新聞に1897年(明治30年)1月1日 - 1902年5月11日まで連載された。創作中に作者が逝去したため未完成である。昭和に入って、度々、映画、ドラマ化されるようになった。
追いかけて許しを乞うお宮を貫一が蹴り飛ばす、熱海での場面は有名である。
【あらすじ】
一高の学生の間貫一の許婚であるお宮は、結婚を間近にして、富豪の富山唯継のところへ嫁ぐ。それに激怒した貫一は、熱海で宮を問い詰めるが、宮は本心を明かさない。貫一は宮を蹴り飛ばし、復讐のために、高利貸しになる。一方、お宮も幸せに暮らせずにいた。

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『人間臨終図巻 上巻』 山田風太郎著 徳間書店
尾崎紅葉(おざきこうよう) (1867-1903) 36歳で死亡。 (一部抜粋しています)
明治35年5月ごろから、紅葉は胃部の右のほうに瘤様(こぶよう)のしこりが出来、ときどきみぞおちに痛みを感じ、体調がすぐれなくなった。彼は明治30年1月から、「読売新聞」に『金色夜叉』を連載していたが、しばしば苦吟して休載した。しかしこのときの休載はあまりに長くつづいたので、読売から苦情が出て、彼は読売を離れた。
36年2月に体重を計ると、12貫(約45キロ)もないほど痩せていた。そこで3月はじめ帝大病院に入院した。
入院後1週目に、担当医が、「もしこの病気が重大なものと決定したら、あなたは手術を受けるか」と訊(き)いた。
紅葉は、自分が胃ガンにかかっていることを察し、その夜病院を出て、酒に弱い体質なので葡萄酒を買って来て、ひとり病院で飲んだ。万感こもども至って、彼が眠ったのは午前4時半前であった。
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紅葉は、手術を受けず、自宅に帰って寝たり起きたりの生活をしながら、なお弟子たちに絶大の威権をふるっていた。彼は弟子の泉鏡花が芸者桃太郎と同棲しているのを知って叱りつけ、別れることを誓わせた(この体験がのちに鏡花の『婦系図(おんなけいず)』となる)。そのくせ彼は、愛人の神楽(かぐら)坂の芸者小えんを家にいれて、妻とともに看病させた。
見舞客は、だれも死の言葉を口にしなかった。しかしただ1人、来るたびに、無神経か、いやがらせか、必ずそれをいう男があった。紅葉は癪(しゃく)にさわって、俺はこの病気では決して死なない、といった。するとその男は、
「自分で死なないという病人は助からないと申します」
と、平気でいった。
10月29日、医者から、今夜あたりあぶない、といわれて、鏡花、風葉、秋声らの弟子が集まった。紅葉は彼らを呼び、「まずい面(つら)を持って来て見せろ」と、1人1人枕頭に招いた。弟子たちはすすり泣いた。
それから彼は医者に、モルヒネを大量に注射して殺してくれといい、医者がことわると、「どうせ胃ナチがないものが、悶え苦しんで2時間や3時間生きながらえて何になるものか。そんなことをいうのは、死んだことがないからだ。嘘だと思うなら死んでみろ」と、昂奮して無茶なことをいった。
その翌日の夜11時15分、紅葉は昏睡したまま息をひきとった。
11月2日、秋晴れの下を、牛込横寺町の家から青山墓地へ向かう葬列に加わりつつ、田山花袋は、「こうした大名か華族のような葬式をする文学者は、かれ紅葉をもって終わりとするだろう」と、考えていた。
――もっとも紅葉自身は、当時すでに寝棺をかつがれてゆくのがふつうであったのに、死んでからも人より高くかつがれるのは申しわけない、是非ふつうの棺桶にいれて駕籠で運んでもらいたいと望んで、その通りにしてもらったのだが。――

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