じじぃの「マイナス164度に耐えるポンプ・荏原製作所!ニッポンの世界No.1企業」

温度の極み:極低温の世界 動画 Youtube
http://www.youtube.com/watch?v=JWfzm5UsaAU
住友電工超電導とは 動画 Youtube
http://www.youtube.com/watch?v=2s5ENXyGEDA
LNG 画像
http://www.tokyo-gas.co.jp/Press/20071108-01.jpg
荏原 極低温対応クラインポンプがLNG向けで需要拡大。 2012年9月14日 NSJ日本証券新聞ネット
荏原が9月14日の株式市場で値上がりしているが、この日発売された「会社四季報、秋号」で極低温対応クラインポンプがLNG向けで需要拡大し、世界シェア首位生かし重点販促と記載されている。
http://www.nsjournal.jp/news/news_detail.php?id=311355
経営者の符号: 荏原・矢後夏之助社長に聞く、「域産域消」で海外開拓、LNG関連追い風。
――荏原のLNG向けポンプの強みは。
LNG向けポンプは極低温の状態で使う必要がある。この技術を持つ企業は少なく、世界シェアで6〜7割を荏原が握る。中近東だけでなくオーストラリアやブラジルなどLNGプラントが分散し、投資も活発になりそうだ」
http://keieishanohugou.blogspot.jp/2011/06/blog-post_29.html
超伝導の光」横浜にともる 家庭向け送電実験、全国初 2012年10月30日 朝日新聞デジタル
電気抵抗がゼロになる超伝導物質を使った送電線で、実際に家庭に電気を送る実証実験が29日、横浜市東京電力旭変電所敷地で始まった。超伝導送電線で中継された電気が家庭向けに送られるのは日本で初めてという。
実証実験は新エネルギー・産業技術総合開発機構東京電力などが約1年かけて、共同で進める。「超伝導」になる区間は変電所内の約240メートルで、冷却に使う電力分を含めても、従来の送電線に比べて単位長さあたりの電力の損失を半分にできる可能性があるという。
http://www.asahi.com/science/update/1029/TKY201210290368.html
ヒッグス粒子発見に日本製品が大きく貢献 2012年7月6日 ITmedia ニュース
4日に発表されたヒッグス粒子の発見に使われた観測装置には、日本企業の先端技術が数多く採用された。とりわけ、心臓部ともいえる超電導磁石やセンサー技術などで日本企業の資材などが採用され、“世紀の発見”に大きく貢献した。
ヒッグス粒子の存在を確認する実験では「大型ハドロン衝突型加速器LHC)」で陽子をほぼ光速に加速して衝突させ、その際に飛び出す素粒子を検出器でとらえる。陽子の加速や方向付けには強力な磁石が必要だ。LHCには2000台近い超電導磁石が設置され、装置の心臓部となっている。膨大な量の超電導線材が用いられたが、その半分近くは古河電気工業が納入した。JFEスチール東芝超電導磁石用の鋼材やコイルを納入し、実験を支えた。
素粒子検出の心臓部には、同分野の実験で多用される光電子増倍管など浜松ホトニクスのセンサーが採用された。「LHC用に開発した特殊仕様」(同社)で、まねのできない高感度センサーの設置台数は合計2万6000台にも及ぶ。
クラレは検出部周辺で放射線などを測定する特殊プラスチックファイバーを提供。普及しなかったが「思わぬところで役に立った」(同社)という。
大型加速器に使われている主な日本製資材
加速器
 JFEスチール  超電導磁石用鋼材
 新日鉄      極低温に対応した特殊ステンレス鋼
 IHI         超電導磁石用の極低温冷却装置
 古河電工     超電導磁石用線材
 フジクラ     放射線の影響を受けない通信用光ファイバー
●検出器
 浜松ホトニクス 素粒子検出用光センサー(光電子増倍管、シリコン検出器)
 林栄精器    素粒子検出器
 クラレ      放射線検出用ファイバー
 東芝       素粒子検出用の超電導磁石
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1207/06/news045.html
天然ガス ウィキペディアWikipedia)より
天然ガスは、一般に天然に産する化石燃料である炭化水素ガスのことを指す。
【組成】
天然ガスにはメタン・エタン・プロパン・ブタン・ペンタン以上の炭素化合物や窒素が含まれ、産出する場所によってその割合は少しずつ異なる。
【物性】
メタンの沸点は-161.5℃であり、LNGの沸点は-160℃程度になる。このため1気圧の環境下で液化するには極低温が必要になり、臨界温度が-82.6℃ということはいくら加圧してもこれ以上の温度では液化はしない。
メタンの液体での比重は0.43でありLNGになると他の成分の割合に応じて0.43〜0.48になる。 原油の比重約0.85と比べても液体メタンはかなり軽いため、運搬時には重量に比べて大きな体積を必要とする。

                              • -

『ニッポンの「世界No.1」企業』 日経産業新聞/編 日本経済新聞出版社 2012年発行
マイナス164度に耐えるポンプ――荏原製作所  (一部抜粋しています)
LNG移送向け極低温ポンプ
ポンプ大手の荏原製作所が約6割の世界シェアを持つのが、液化天然ガスLNG)の移送などに使う極低温ポンプ。マイナス164度という極低温の液体を扱っても、ほとんど壊れることのないような耐久性の高さが最大の強みだ。顧客の多様なニーズに対応できる設計力も生かし、事業参入から約25年で5500台以上の受注を獲得してきた。
荏原のLNG用ポンプは輸送船でのLNG積み下ろしに使う「船舶搭載」型、受け入れタンクで使う「インタンク」型、生産プラントなどの移送用に使う「ポット」型などの用途によって仕様が少しずつ異なる。ただ、どのタイプでもマイナス160度以下の極低温での作業を求められることに変わりはない。
同社の強みはまず、豊富な納入実績で磨いてきた設計力だ。極低温という苛酷な環境でも壊れにくい仕様にするため、部品点数を減らすなど、できるだけ単純な構造にしてきた。その結果、同社の製品では修理などのメンテナンス費用を抑えることも顧客の高い評価につながっている。
さらに、それぞれの製品について細かく形状などを見直している。「天然ガスに含まれるメタンの割合など、ガスが産出する場所によって微妙に、その成分が異なる」。成分ごとに気化する温度も異なるため、ポンプ内部の形状などを若干変えることで、耐久性の向上などにつなげることができる。
というのも、金属は温度変化によって膨張したり収縮したりするため、これらの細かなひずみが故障の原因になりかねないからだ。使われている金属それぞれの特性を分析し、吸い上げるLNGの組成まで設計に組み込むことで、壊れにくくしている。
同社は06年に千葉県袖ヶ浦市の工場に、極低温でのポンプ動作を確認できる試験設備を導入した。主力用途のLNG輸送船では今後、積載量が拡大する見通しのたね、最大流量3000立方メートルまで対応できる設備にしている。
      ・
さらに工場向けなどの自家発電用には流量15〜20立方メートルと小型のポンプも投入し、天燃ガス利用を拡大する動きにも対応する。電力使用量を抑えたポンプなどの開発も進めており、さらなる事業強化に向けて動いている。

                              • -

どうでもいい、じじぃの日記。
『ニッポンの「世界No.1」企業』という本に、「LNG」の移送などに使う極低温ポンプのことが書かれていた。
「ポンプ大手の荏原製作所が約6割の世界シェアを持つのが、液化天然ガスLNG)の移送などに使う極低温ポンプ。マイナス164度という極低温の液体を扱っても、ほとんど壊れることのないような耐久性の高さが最大の強みだ」
LNGなどで使う極低温ポンプで世界シェア6割ということは、日本ではほとんど荏原製作所が独占しているんだ。
金属は温度、圧力で膨張や縮んだりする。超高圧、超高温、極低温などに耐える金属は、高度な技術を必要とする。
先日、新聞に電気抵抗がゼロになる超伝導物質を使った送電実験が始まった、という記事が出ていた。
何となく、日本の技術大国の姿が見えてきた。