じじぃの「未解決ファイル_123_種子バンク」

ノアの箱船」トウガラシの種が仲間入り 2010年7月13日 asahi.com
地球温暖化や戦争などによる絶滅に備え、現代の植物版「ノアの箱船」といえる約450万種の作物の種子を集める予定のスバールバル全地球種子庫に、トウガラシの種が到着した。北極圏のノルウェースピッツベルゲン島にある同種子庫が11日、発表した。
トウガラシはもともと中南米原産だが、現在は世界の食文化に広く浸透。今回は、米ニューメキシコ州などで栽培されている中辛〜辛口の数種を米上下院議員がコロラド州の施設から持参した。高温や乾燥に強く、「気候変動向き」とされる穀類の種も400種以上が持ち込まれた。
同種子庫は2008年2月にオープン。これまで約52万種以上の種が集まっている。
http://www.asahi.com/eco/TKY201007130101.html
『未来への提言』 サイエンスライター ジャニン・ベニュス 〜自然に学ぶ驚異のテクノロジー 2010年9月9日 NHK HI
【インタビュアー】ノンフィクション作家 最相葉月
今年は国連が制定した“生物多様性年”。10月に名古屋で開催されるCOP10(第10回生物多様性条約締約国会議)を前に、この分野への関心が高まりつつある。
こうした中、急速に失われつつある生物多様性を守り、人類と生物によりよい未来を切り開こうと活動している米国人女性がいる。「バイオミミクリー(自然を模倣する)」というコンセプトを提唱する、科学作家ジャニン・ベニュスさんだ。
ハチドリのくちばしの形状をまね、空気抵抗を少なくすることで騒音を軽減した新幹線、蝶の羽の表面組織をまねて作られた超省エネディスプレイ、魚の群れの動きに学んで開発が進むぶつからない車など、バイオミミクリーから多くの最先端技術が生れている。
38億年の進化を経てきた「自然」を師とすることで、持続可能な社会を作れると提言を続ける彼女に、自然との共存が人類にもたらす恩恵について伺う。
http://www.nhk-g.co.jp/program/news_documentary/2010/111/index.html
生息地の破壊
1000年から2000年にかけて起きた種の絶滅の多くは、人間の活動、特に動植物の生息地の破壊によるものと推定されている。人間による有機的資源の消費(特に熱帯雨林破壊)によって、絶滅が高い速度で引き起こされる。絶滅に向かっている種の多くは直接人間が利用している種ではないため、生息地は農地に変えられつつあり、それらの種が本来生み出す筈のバイオマスは食料や燃料など人間が利用できる形態に換えられている。
生態系に含まれる種が絶滅すると生態系の安定度が低下するので、地球の生態系の複雑さが更に減少するならば地球生態系は崩壊を運命付けられていると、上に述べた研究は警告を与えている。生物多様性の消失をもたらす要因は、人間活動によってもたらされる人口爆発、森林破壊、汚染(大気汚染・水質汚濁・土壌汚染)、および地球温暖化や気候変動がある。これらの要因は、累積しながら生物多様性に打撃を与える。
生物多様性の消失(例:森林伐採とその後の単一栽培)を、生態系破壊ではなく生態系の些細な標準化と、特徴付ける人もいる。生物資源への財産権や規制がない国々では、生物多様性の消失が起きている。
                          −−ウィキペディアWikipedia)より

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生物多様性とは何か』 井田徹治/著 岩波新書 2010年発行
種子バンク (一部抜粋しています)
人間が長い年月をかけて育て上げてきた農作物や家畜の品種の保全の重要性も指摘されている。各地で伝統的に栽培されていた品種が、産業化されたモノカルチャーの農業が拡大するにつれてどんどん農場から姿を消しているのだ。家畜についても状況は同じだ。
だが、単一の品種を大量に育てていると、環境の変化や病虫害の影響を受けやすい。また、地球温暖化が進んだときに干ばつや高温に強い品種が求められるだろう。その時に備えて、在来の品種や野生種が持つ種子や遺伝子を保存しておくのが「遺伝子バンク」あるいは「種子バンク」と呼ばれる施設だ。
どんな災害にも気候の変化にも負けない「究極の遺伝子バンク」の建設が、北極圏にあるノルウェースピッツベルゲン島で進んでいる。岩山の永久凍土の中に長さ約120メートルのコンクリート製の水平トンネルを掘削し、その先に頑丈な種子保存室が2つ建設された。ノルウェー政府のほか、アメリカ、インドなど約15ヵ国の政府と3つの企業などが4700万ドルを出資した。永久凍土の地下は、零下4〜6度とほとんど温度が変わらない「天然の冷蔵庫」だ。ここにはすでに、50万種を越える世界の農作物の種子が運び込まれている。

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どうでもいい、じじぃの日記。
 神は地上に増えた人々やネフィリムが悪を行っているのを見て、これを洪水で滅ぼすと「神と共に歩んだ正しい人」であったノアに告げ、ノアに箱舟の建設を命じた。ノアとその家族8人は一生懸命働いた。その間、ノアは伝道して、大洪水が来ることを前もって人々に知らせたが、耳を傾ける者はいなかった。
 箱舟はゴフェルの木でつくられ、3階建てで内部に小部屋が多く設けられていた。箱舟の内と外は木のヤニで塗られた。ノアは箱舟を完成させると、家族とその妻子、すべての動物のつがいを箱舟に乗せた。洪水は40日40夜続き、地上に生きていたものを滅ぼしつくした。水は150日の間、地上で勢いを失わなかった。その後、箱舟はアララト山の上にとまった。
                          −−旧約聖書『創世記』より
生物多様性とは何か』の本の中に「種子バンク」が載っている。
北極圏にあるノルウェースピッツベルゲン島で現代版のノアの方舟(箱舟)計画が進んでいる。スピッツベルゲン島の地下に50万種を越える世界の農作物の種子が運び込まれているのだ。
現在世界各地で森林の伐採や干ばつなどの進行によって、多くの生物や植物が地上から姿を消し始めている。
アフリカのコンゴ民主共和国では携帯電話などに使われるレアメタルなどを採掘するために森林伐採が行われ、ゴリラが絶滅の危機にある。また、アフリカでは遺伝子組換え農業が進行中だ。アフリカの多様な植物が遺伝子組換え農業によって絶滅しようとしている。
生物多様性の消失をもたらす要因は、人間活動によってもたらされる人口爆発、森林破壊、汚染(大気汚染・水質汚濁・土壌汚染)、および地球温暖化や気候変動がある」
動物の多様性は植物によってもたらされる。植物の多様性は動物によってもたらされる。
生態系が狂い始め、ミツバチが世界的に絶滅しようとしている。
スピッツベルゲン島での現代版のノアの方舟計画は生物多様性を救えるのであろうか。
先月、NHK HI 未来への提言「サイエンスライター ジャニン・ベニュス 〜自然に学ぶ驚異のテクノロジー〜」を観た。
ジャニン・ベニュスさんは番組でこんなことを言っていた。
「自然に生きる動物や植物は自然を破壊することはしません。しかし人間は莫大なエネルギーと資源を食いつぶしてきた」 「これまで人間がやってきたことは自分たち種のためだった。これからは自然から受けた恩恵を自然に返す時代です」 「地球こそが私たちの家です。地球以外は生きていけないのです」