じじぃの「死亡推定時刻!本当はどうなんだろう」

独居老人の孤独死 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=DTtAYW-87B0
押尾誤録…粉末は錠剤、死亡時刻も違う 2010年9月8日 芸能ニュース
合成麻薬MDMAを飲んだ女性を死亡させたとして、保護責任者遺棄致死罪などに問われている俳優押尾学被告(32)の主張が7日、崩された。第3回公判が東京地裁で開かれ、2人の証人が出廷。同被告にMDMAを譲渡し服役中の泉田勇介受刑者(32)が、譲渡したMDMAは錠剤10錠と証言し、同受刑者から粉末を譲渡されたとする弁護側の主張と食い違った。押尾被告の知人男性も、女性が死亡した8月2日の午後6時43分に同被告から女性の意識がなくなったと訴える電話があったと証言。弁護側の死亡推定時刻午後6時との間にズレが生じた。
http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20100908-675721.html
『ミステリーを科学したら』 由良三郎/著 文藝春秋 1991年発行
死亡推定時刻 (一部抜粋しています)
1988年の事で、覚えている方もおられるかと思うが、新聞にこういう記事が出ていた。
ある会社の元社長がマンションで一人暮らしを続けていた。その息子が久しぶりに訪ねていったら、死亡しており、びっくりして警察に届けたところ、型のごとく監察医による検視が行われて、死因は心不全とされた、というのである。
ここまでは何もおかしい点はない。ごくあり触れたことと言える。
あり触れてないのは、死体が見付かったときは、死亡からすでに10日も時間が経過していた、ということだった。そこがやや異常といえば異常であり、現代の都市生活に潜む一種の恐ろしさを暗示しているので、記事になったのだろうと思う。
同じような独り暮らしをしている老人にとっては、とても他人事とは思えないだろうし、今はそうでなくても、やがて同様な環境に身を置くことを予見している人々は、やはり特別な感慨でこの記事を読んだに相違ないと思う。
私もそのような人間の一人なので、じっくり読んだわけだが、そのときちょっと変なことに気付いた。
それは、「死亡時刻推定時刻は10日前のX月X日午前11時30分」という記載があったことである。
これはどうもよく分からなかった。「10日前のX月X日」だけなら、それほど不思議には感じられなかったろう。しかし、「午前11時30分」と細かく区切られると、そのような正確な数字がどこから出てきたのは、と考えてしまうのである。
もちろんこれは殺人事件ではない。だからあまりその時刻を払う読者を払う読者はいなかったかもしれない。だが、私は自分が推理小説を書いているので、こういうことが気になってしょうがないのである。
問題は、10日も前に病死した人の死亡時刻が、そんなに正確に決定できるものだろうかということである。「11時30分に死亡した」ということは、死んだのは11時でも12時でもなくてその中間だった、という意味にしか採れない。どんなに優秀な監察医の検視でも、そこまで正確には分かるまいと思うのだが、それとも医学の進歩によってそのような推定が可能になったのだろうか?
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とにかく死亡通知の文を作るために、何日の何時何分というはっきりした時刻が必要だ、と言われれば、それに答えなくてはならない。
そこで監察医はたぶん解剖の結果から、「だいたい10日くらい経っているようですから、X月X日としておきましょう。時刻は、胃の内容の消化状態が食後3時間くらいですから、それを朝食とすると午前11時から12時の間、まあ、その中間をとって午前11時30分ということでいかがでしょう」
と言ったのではないだろうか。
こう考えれば、いちおう問題は解決したように見える。
ただし、この解釈が正しいとすると、妙な根が残るような気がするのである。
それは、なまじっか推理小説などを書いているために気に懸かることなのだが、もしも最初は病死か自殺か事故死として処理されたケースが、しばらく後になって実は他殺だと分かったいうようなとき−−そういうことも決してないとは言えなかろう−−死亡時刻の正確な記録がないと、困るのではないだろうか、という心配である。

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どうでもいい、じじいの日記。
『ミステリーを科学したら』という本を見ていたら「死亡推定時刻」が出てきた。
「死亡時刻推定時刻は10日前のX月X日午前11時30分」
言われてみれば、死亡推定時刻が10日前の午前11時30分というのはおかしな時間だ。
10日前に死んだのが事実として、死亡推定時刻にはどれだけ誤差が生じるものだろうか。
ネットで「死亡推定時刻」をキーにして検索してみた。
・角膜混濁
・死斑
・死後硬直
・胃の内容物
遺体の状況や、これらを総合的に判断して決めているようだ。
最近の事件では、麻薬取締法違反容疑で逮捕された元俳優、押尾学容疑者が保護責任者遺棄罪などで懲役2年6月の実刑判決を受けた。
この場合も、相手女性の死亡時刻が問題になった。
医学の進歩で死亡推定時刻もかなり正確になってきているのだろう。
ということは、昔の死亡推定時刻にはいいかげんなものもあったということである。
死亡推定時刻が関係しているのか、調べていないが「再審で無罪になった死刑囚」を調べてみた。
免田事件、財田川事件、島田事件、松山事件などがあった。免田事件、島田事件では拘置期間が34年である。
中国では人命が損なわれない犯罪に対しても死刑を行っている。恐ろしい国である。