じじぃの「未解決ファイル_48_オワンクラゲ」

サイエンスZERO 海の生物の不思議 〜クラゲとフグの力を (追加) 動画 YouTube
http://v.youku.com/v_show/id_XMjc5MjkzMDM2.html
サンピアザ水族館 オワンクラゲ 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=YEdO5nCq1q4
医療現場で役立つオワンクラゲの「GFP」、ノーベル化学賞 国際ニュース 2008年10月09日 AFPBB News
【10月9日 AFP】太平洋の海中を物憂げに漂う透明な美しいクラゲが、現在の生物医学分野で不可欠な「道具」になろうとは、そして2008年ノーベル化学賞の授賞理由になろうとは、誰が想像できただろう。
 オワンクラゲは、緑色蛍光タンパク質GFP)を持っており、興奮するとこれを発光させる。米ウッズホール海洋生物学研究所・元上席研究員の下村脩(Osamu Shimomura、80)氏(日)と、マーティン・チャルフィー(Martin Chalfie)氏(米)、ロジャー・Y・チエン(Roger Y. Tsien)氏(米)の3氏は、この「GFPの発見と開発」が評価されて今年のノーベル化学賞を授賞された。
 GFPは、のちに医療現場などで「魔法のマーカー」として応用された。例えば、腫瘍(しゅよう)が増殖しているか、神経障害であるハンチントン病が脳細胞にどのように広がっていくかなど、それ以前には見えなかった生物学的な過程を目視できるようになった。
 青色光または紫外線を当てるだけで、がん細胞、ハンチントン病アルツハイマー病の細胞などが緑色に発光する。その仕組みとは次のようなもので、GFPの遺伝子を生物のゲノムに挿入すると、組織特異性の細胞において、別の遺伝子の影響により蛍光タンパク質が発光する。
 GFPは無毒で、「リアルタイム」、つまり動物を殺したり解剖したりすることなく生きたままの状態で実験できるため、実験が中断されることもない。
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2526504/3410675
『クラゲのふしぎ 海を漂う奇妙な生態』 ジェーフィッシュ/著 久保田信/上野俊士郎/監修 2006年発行
発光・虹色なクラゲ (一部抜粋しています)
クラゲにはきらきらと虹色に輝く種類もいれば、自ら発光する種類もいます。中には墨を吐く面白いクラゲもいます。ここでは、発光・虹色のクラゲを中心に紹介しながら、その不思議なメカニズムについて迫ってみましょう。
虹色に輝くクラゲ
虹色に輝くクラゲといえば、クシクラゲ類です。クシクラゲ類は、体にある櫛板(しつばん)が7色に輝きます。この輝きの秘密は、櫛板の構造にあります。櫛板は繊毛を束ねたガラス膜のようになっていて、太陽の光が当たると、干渉によって7つの色に別れます。こうして分離された光が反射するため、櫛板が7つの光を放つのです。この光の分離はどんな櫛板でも発生します。暗黒の海に暮らす深海性クシクジラ類であっても、光があれば虹色に輝きます。筆者は深海1500メートル付近でクシクラゲ類を目の当たりにした経験があります。暗黒の世界をふわふわと泳ぐ真っ黒なフウセンクラゲの一種に証明を当てると、櫛板の列がネオンのように光を放ち始めたのです。その美しさは、まるで暗闇に隠された宝石のようでした。
きらめくクラゲ
クラゲには、自力で光を放つ種類もいます。その一つが、直径数センチほどの深海性ヒドロクラゲ類のニジクラゲです。このクラゲは、触手の一部を切り離し、それをぱっと光らせることができます。この発光は、クラゲの体内にある酵素によるものです。ニジクラゲは、敵から攻撃を受けると触手を自切(じせつ)します。触手が切られると酵素が放出され、海中の酸素と反応して光を放ちます。ニジクラゲは、こうして発光した触手に敵の興味を引きつけることで、すいすいと逃げていきます。
自力発電するクラゲでは、大型ヒドロクラゲ類のオワンクラゲも有名です。このクラゲを突いてみると、傘の縁に生えている触手の付け根が、突かれた部分だけ一斉にパッと青白く光ります。これが弱っている個体になると、突いた触手が粉々に砕け、花火のように輝きを放ちます。この発光は、細胞の働きによるものです。オワンクラゲの傘の周辺には、発光細胞が散りばめられています。この細胞の中には、イクオリンGFPといった発光物質が蓄えられていて、外部から刺激を受けると、発光物質を流出させます。オワンクラゲは、このようなメカニズムで発光するのです。
同じようなメカニズムで発光するクラゲは他にもいます。大型鉢クラゲ類のオキクラゲです。このクラゲは、オワンクラゲと違って体全体に発光細胞があります。そのため、体全体がぼうっと光ります。このクラゲは外洋性のため、あまりお目にかかる機会はありませんが、たまに海岸近くに漂着します。もし運よく見かけたら優しく突いてみましよう。幻想的なクラゲの光を見ることができます。
ちなみに、全てのクシクラゲ類も全身で発光します。元気がいい個体をそっと突いてやると、それに応えて青白く光ります。この光は一瞬で消えてしまいますが、その都度刺戟を加えれば、何度でも光ります。
ところで、クラゲはなぜ発光するのでしょう? 実は、クラゲが発光する意義はよく分かっていません。深海の場合は、光ることで相手を撹乱させることができます。しかし、浅海ではほのかに発光しても何の意味もありません。マツカサウオのように発光バクテリアを共生させて光るならともかく、クラゲはわざわざ自分の栄養分を使ってまで、意味のなさそうな光を放っているのです。クラゲの光は、謎に包まれた不思議な明かりなのです。・墨を吐くクラゲ
クラゲには、なんと墨を吐く種類がいます。クシクラゲ類のアカダマクラゲです。
体長が数センチしかない体をそっと突くと、ヨードチンキのような墨を発射します。元気な個体であれば、数回連続して墨を吐くことができます。墨は、体を走る櫛板の根本にある袋の中に収められています。とても小さい袋なので、顕微鏡で見なければ分からない大きさです。見た目はとても量が少ないように思えますが、放出される墨の量は、体の何倍にも達します。アカダマクラゲは、この大量な墨を外敵に遭遇した際に吐き出します。そうして敵の眼前に煙幕を張り、すいすいと逃げるのです。
ちなみに、筆者はアカダマクラゲと同じクシクラゲ類のツノクラゲが墨を吐く瞬間を見たことがあります。この時の様子を論文にまとめたのですが、不思議なことに、その後どの個体も2度とそんな現象を見せてくれませんでした。種類の査定を誤ったのでしょうか? 今もって謎のままです。

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オワンクラゲ GFP Google 検索
http://images.google.co.jp/images?sourceid=navclient&hl=ja&rlz=1T4GZAZ_jaJP276JP276&q=%E3%82%AA%E3%83%AF%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%B2+GFP++%E7%94%BB%E5%83%8F&um=1&ie=UTF-8&ei=lZ0DS-bUAZbxkAWF7aXIAQ&sa=X&oi=image_result_group&ct=title&resnum=1&ved=0CBAQsAQwAA
どうでもいい、じじぃの日記。
『クラゲのふしぎ 海を漂う奇妙な生態』に「オワンクラゲ」のことが書かれている。
ネットにある「オワンクラゲ」(Google 検索)には、たくさんの幻想的な「オワンクラゲ」の写真が貼り付けられている。
著者がこの本に「オワンクラゲ」のことを執筆した当時、「オワンクラゲ」の下村博士のノーベル賞が予想できただろうか。
ノーベル賞受賞は運もあるだろうけど、結果からみれば下村博士のノーベル賞受賞はあたりまえのように思える。
同じこの本の中で「ベニクラゲ」のことも書かれている。
この「ベニクラゲ」も解析に成功したら、ノーベル賞まちがいなしだ。