じじぃの「未解決ファイル_06_クマムシ」

夢の共演!? 地球最強生物はどっちだ? ネムリユスリカvsクマムシ 2009/7/5 日本科学未来館
http://www.miraikan.jst.go.jp/friendship/event/0906061011789.html
ネムリユスリカの幼虫、宇宙で生き返る 若田光一さんが実験成功 (追加) 2014年04月16日 ハフィントンポスト
カラカラに乾燥しても、水を与えることで生き返ることで知られる「ネムリユスリカ」の幼虫が、宇宙空間でも生き返った。国際宇宙ステーションISS)で船長を務める宇宙飛行士の若田光一さんが、日本実験棟「きぼう」で実験に成功したと日本とロシアの共同研究チームが4月15日に発表した。
http://www.huffingtonpost.jp/2014/04/15/sleeping-chironomid_n_5156266.html
クリプトビオシス ウィキペディアWikipedia)より
クリプトビオシスとは、クマムシなどの動物が乾燥などの厳しい環境に対して、活動を停止する無代謝状態のことを言う。水分などが供給されると復活して活動を開始する。
クリプトビオシスを行なう生物として、クマムシ(緩歩動物門)、ワムシ(輪形動物門)、ネムリユスリカ(節足動物門)があげられる。いずれも乾燥状態になるにつれて、体内にトレハロースという糖を蓄積している。そのトレハロースの作用は、分子の運動を制限する状態を維持するガラス化して組織を保持する説と水の代わりに入り込む水置換説やそれらの作用が複合的に関与しているとも考えられている。

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「科学の謎」未解決ファイル 日本博学倶楽部 PHP文庫 2008年発行 (一部抜粋しています)
17年前に干からびたネムリユスリカが生き返った!
人間の体の60パーセントは水分とされる。当然ながら水分が少なくなれば体に異常をきたし、死に至ることもある。多くの生物が人間同様、水なしでは生きていけない――。誰もが、これが常識だと思っているはずだ。
ところがアフリカには、一度体中の水分を失って干からびた状態になっても、後で水分を得れば生命活動を再開できる不思議な生物が存在する。ネムリユスリカという昆虫だ。
8ヵ月にもおよぶ長い灼熱の乾季の間、ネムリユスリカの生息する乾燥地帯では一滴も雨が降らない。乾季が始まると水溜りにすむ昆虫たちは次々に干からび死んでいく。そんななかで、ネムリユスリカもほかの昆虫同様に干からびる。しかし、干からびたまま乾季を過ごし、雨季になって雨が降ると、もとに戻って何事もなかったかのように活動を始めるのだ。
17年前に乾燥したネムリユスリカの幼虫を水に戻したら生き返ったという記録まであるというから驚きである。
この不思議な生態の謎を解こうと、これまでにいくつかの研究が行われている。それによって、ネムリユスリカの体内にあるトレハロースという物質が関係しているということがわかってきたのだ。
乾燥のストレスを受けたネムリユスリカは、体内で大量のトレハロースを合成し、失われる水の代わりにトレハロースが体内に蓄積されていく。そしてさらに乾燥が進むと、そのトレハロースの水溶液が脱水によって流動性を失ってガラス化し、細胞膜やたんぱく質を体内に閉じ込めて保護するのである。

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どうでもいい、じじぃの日記。
3月から始まったISS長期滞在で、「きぼう」日本実験棟でいろいろ実験をしていた若田光一さんがまもなく地球へ帰還する。
若田さんの実験では自らの自分の体を実験台にしたものが含まれている。たとえば、骨密度の変化とか健康管理などだ。
これらは、最終的には火星への有人飛行の可能性をテストしているように思える。
スタンリー・キューブリックの『2001年宇宙の旅』はコンピュータHALが宇宙船の操縦を行い、人間は冷凍睡眠状態で土星への航海を行うという映画だった。
宇宙生物といえば、クマムシである。
クマムシネムリユスリカと同じクリプトビオシスの仲間で動物界のスーパーマンだ。
乾燥 : 通常は体重の85%をしめる水分を0.05%まで減らし、極度の乾燥状態にも耐える。
温度 : 151℃の高温から、ほぼ絶対零度(0.0075ケルビン)の極低温まで耐える。
圧力 : 真空から75,000気圧の高圧まで耐える。
放射線 : 高線量の紫外線、X線等の放射線に耐える。X線の致死線量は57万レントゲン。(ヒトの致死線量は500レントゲン)
大量の放射能を浴びてDNAが損傷した場合でも修復することができる。
水が無くても何十年も生きられるとか。すごい。
人間は虫じゃないから、火星まで行って帰るとしたら約500日の旅で、火星までの途中は映画のように冷凍睡眠状態にすることになるのだろうか。
もう、ロシアとかヨーロッパで火星飛行想定の実験が始まっている。
哺乳動物で冬眠するといえば、やっぱりクマだ。
クマ、クマムシは驚異の動物なのだ。