文藝春秋12月号からの抜粋

どうでもいい、じじぃの日記。
「円は今、世界最強の通貨」
「日本にとっては千載一遇のチャンスだ!」
ということで、文藝春秋の気になった記事の一部を抜粋してみた。

文藝春秋十二月号(11/12日発売)

タイトル: 世界同時不況 日本は甦えるか
水野和夫(三菱UFJ証券チーフエコノミスト
渡辺喜美衆院議員・元金融相)
田村秀男(産経新聞編集委員
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水野 私は今回の金融バブルの崩壊によって、アメリカという国は二度と立ち上がれないほどのダメージを負ったと考えています。
しばしば「サブプライムローンは、アメリカの貧困層にも住宅ローンを売りつけた」と言われていますが、その貧困層とは、同時に十年後に中産階級なるチャンスを持っていた成長センターでもあった。
その「将来の中産階級」の蓄えを住宅と引き換えに吐き出させて、丸裸にしてしまったのです。
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渡辺 同感です。
このまま日本が手をこまねいていると、ドルとユーロの二大通貨で世界の金融秩序、通貨秩序を決めてしまおうということになりかねない。
日本は崩壊しつつあるドル基準通貨体制後の新秩序に向けて、積極的に働きかけるべきです。
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田村 オイルマネーは非常にケチですよ。
すでに今年の前年にアメリカの銀行に貸し込んだ後に、リーマンショックに見舞われたために、きわめて慎重な姿勢を崩していません。
それに中東にも危機は拡大し、クウェート政府は貯金の全額保護を発表しました。
また、中国にはその力はありません。
アメリカの金融バブルと同時に、中国の輸出バブルも弾けたといっていいでしょう。
いま上海市場は昨年比で七割近く下落していて、ロシアに次ぐ下落率です。
さらに、人民元は国際通貨ではありません。
いまだに海外持ち出しに制限があるし、国際通貨としての実績も信頼も、円に遠く及びません。
日本はたとえばアメリカに円建て米国債を大量発行させて、それを買えばいいんです。
日本企業も円建てで貿易決済できる環境が生まれて、為替変動に一喜一憂しなくても済むようになる。
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田村 私は三菱UFJや、野村ホールデングスのような攻めの姿勢は基本的に正しいと思うんです。
日本はこれまで貯蓄過多で、余ったお金を結局はアメリカに流してきました。
しかし、これからはちゃんと自分たちで運用していくしかないわけです。
日本独自の金融経営を構築し、世界で戦うしかない。