じじぃの「科学・芸術_496_オー・シャンゼリゼ・路上生活のおっちゃんたち」

オー・シャンゼリゼ(日本語) Les champs Elysees/ダニエル・ビダル 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=wCo57tiQLFc
夜の新宿公園 (toyokeizai.net HPより)

『想像力欠如社会』 水島宏明/編・水島ゼミ取材班/著 弘文堂 2018年発行
路上生活の“おっちゃん”たちからの贈り物 【執筆者】松本日菜子(上智大学文学部新聞学科) より
「街を歩く 心軽く 誰かに会える この道で すてきな貴方に声をかけて こんにちは私とゆきましょう オー・シャンゼリゼ オー・シャンゼリゼ いつも何か すてきなことが 貴方を待つよ シャンゼリゼ
これは、フランス人歌手のダニエル・ビダルが日本語で歌った「オー・シャンゼリゼ」の1番の歌詞。明るい曲調で、道にいる人に笑顔で声をかける様子が思い浮かぶ。これから書く、ホームレス路上訪問の風景。この曲がぴったりだと思った。新宿の路上がフランスのシャンゼリゼ通り。顔なじみのホームレスに声をかける。いつも何か不思議な出会いがある。シャンゼリゼ通り、すなわち新宿の路上は、私が生きている大学生の社会より、もっと自由に話ができて、喜んで、笑って、真剣になって、「ここにいていいんだな」と実感できる場所だ。おっちゃんたちと過ごす時間は、自分が一番自分らしくいられる。
出会いを紡ぐ
「昨日までは 知らない同士 今日から二人 恋人よ 道をゆけば 世界はゆれる 愛する貴方と 私のため」
最初に「オー・シャンゼリゼの1番の歌詞を紹介した。この歌の3番は、声をかけたあなたは、昨日まで知らない人だが、今はもう知り合い。これから一緒に歩いていけば、世界はゆれる。あなたと私のため。私は「愛する貴方と私のため」という言葉が、一番大事なポイントだと思う。人に寄り添う時、人は「私のため」を忘れてしまいがちだ。現状を知れば知るほど「自分」が消えてしまい、相手との関係もこじれていく。愛する貴方と私のため」。「普通の関係」とは、そういうものだ。
「私たちボランティアから食べ物や衣類をわけ与える。それがホームレスへの支援活動なのだ」と考えていた。しかし何度も通ううちに増えていくおっちゃんたちからの贈り物。「こちらがあげる」というばかりではないのだ。ホームレスといっても、決して受け身で施しを受けるだけというわけではない。
23年前、新宿の路上のホームレス支援では、ものや食事の支給が多かった。配るだけの支援は「あげる側」と「もらう側」という避けられない溝を生み、多くの団体が支援を続けることが難しくなっていった。そんな中、屋根や食料を用意するだけではない人との出会いを紡いできたスープの会。お互いに大事にしてきた土曜日の夜の時間。無口なおっちゃんたちが、だんだんと身にまとう鎧をはずしていく姿が贈り物に表れている。見方を変えると、自分の気持ちを素直に表現できる場所がこの活動にはあるという証拠でもある。
路上訪問に通うようになって、ボランティア活動は一方的にあげることだと思っていた私の考えは完全に崩れていた。最初はなんと傲慢な考え方をしていたこととだろうか。おっちゃんたちには、ものをくれる人もいれば、体験を話してくれる人もいる。あげたり、もらったり。これが普通の人間関係なのだ。
「ホームレス」と聞くだけで「怖い、臭い、汚い」と感じる人は多いに違いない。そして、人それぞれのホームレスと関わった最初の経験が、ずっとホームレスの人全体のイメージに影響しているかもしれない。しかし、私がおっちゃんたちに会いに行ってわかったことは、人と人が関わりを持つことに特別難しいことはないということ。私が土曜日に新宿へ行く目的は、金井さんや田村さんに会いに行くこと、元気なのかと近況を確かめること、私自身の近況を聞いてもらうこと。何より、自分が自分としていられる場所だということ。
「今度は何を話そうかな」。そんなことを考えながら、今日も私は新宿へと向かう。「オー・シャンゼリゼを口ずさみながら。

じじぃの「生物工場・バイオリアクター・日本の切り札はカイコ!クローズアップ現代」

サイエンスZERO〕蚕 業革命!カイコがつむぐ新物質 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=rSbfl1heSWU
How Japan Became High Tech w/ Silk Worms 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=C8zFxUBv60I
カイコ 遺伝子組み換え

カイコから目的タンパク質を精製

カイコがつむぐ新物質 (サイエンスZERO より)

小学生も飼ってるカイコ 遺伝子組み換えで生物工場に? 2014年08月10日 huffpost
6月に群馬県富岡製糸場世界文化遺産に選ばれました。
そこで 115 年間、糸の原料を供給し続けてきたのはカイコ。絹の産地を中心に小学校で飼う例が意外と多い虫ですが、あなどるなかれ。別の生物の遺伝子を体に入れ、新しい性質を持たせる遺伝子組み換え技術によって「生物工場」になるのではと注目を集めています。
https://www.huffingtonpost.jp/tomoyuki-matsumura/post_8186_b_5666851.html
カイコを用いたタンパク質受託生産 ProCube
●カイコ‐バキュロウイルス発現系とは
感染は、カイコの蛹、もしくは幼虫にウイルスを注射して行う。感染6日間後、蛹の場合は虫体そのものを破砕し、幼虫の場合は体液を回収する。得られた破砕液または体液は、アフィニティ、イオン交換、ゲルろ過など各種精製を行うことで目的タンパク質を精製する。
http://procube.sysmex.co.jp/tech/silkworm_outline/
蚕業革命 カイコがつむぐ新物質 (Eテレ サイエンスzeroより) マルベリークラブ中部
2008年にカイコのゲノムは完全解読されています。
カイコの吐く糸、繭に、その成分を待たせて、繭から取り出す方法です。
また、糸の性質を変えることで、新素材の開発もはじまっています。
他の生物が持つ有用な機能をシルクの中に取り入れる、オニグモの遺伝子を組み込んで作る"クモ糸シルク、人口血管、コラーゲン入りシルクで化粧品など。
https://mulberryc.exblog.jp/24998962/
クローズアップ現代+ 「驚異のテクノロジー“生物工場” いきものが薬も燃料もつくる!」 2018年5月22日 NHK
【キャスター】武田真一、田中泉 【ゲスト】五十嵐圭日子(東京大学准教授)
植物や微生物などに有用な物質を作らせる“生物工場”に注目が集まっている。
遺伝子組み換えで、イネに花粉症予防成分、イチゴに歯周病治療薬を作らせるのだ。世界で開発競争が激化する中、日本の切り札はカイコ。5千年にわたる交配の結果、他の生物を圧倒する高いタンパク質合成力を持ち、抗がん剤やワイヤーより強い糸など、複雑な物質も生み出せるという。養蚕農家とタッグを組んだ研究も始まっている。日本の戦略に迫る。
●日本の切り札とされる生き物がカイコ
カイコの糸は分子量37万を超える巨大なタンパク質、生物工場から作り出せる物質は分子量によって左右される。
カイコが作る物質は抗がん剤や血液凝固剤、鋼鉄強度の糸など分子量の大きな複雑な物質を作り出せる。カイコの祖先は小さい繭しか作れない野生の虫だったが、大きな繭を作るものだけ掛け合わせ人の手で改良を重ねてきた。
カイコを生物工場にする取り組みは全国15以上の企業広がっている。
五十嵐圭日子、「カイコの食べるのは葉っぱということで自然に優しく、イオリアクター(特定の酵素を生産する)と呼ばれるすごい才能の生き物。群馬県の養蚕農家は国から特別に飼育許可が出ている」
前橋遺伝子組換えカイコ飼育組合・松村哲也氏は「夢のカイコ、外貨獲得の期待もある」と言う。
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4133/index.html
どうでもいい、じじぃの日記。
5月22日、NHK クローズアップ現代+ 「驚異のテクノロジー“生物工場” いきものが薬も燃料もつくる!」を観た。
アメリカ・カリフォルニア州にある「アミリス社」。
酵母を用い人工知能を導入し数万種ある組み合わせを最適化して、遺伝子組み換えを行っている。
日本の切り札はカイコだ。
C型肝炎ウイルスなど抗ウイルス療法に使われるインターフェロンはカイコから作られるタンパク質医薬品なのだそうだ。
「夢のカイコ、外貨獲得の期待もある」のだそうだ。